時は11月。下界は秋まっさかりですが、山からは雪の便りが聞こえています。今年、登山に目覚めた読者のみなさん、この冬、雪山にデビューしてみませんか?

雪山と聞くと、「危ないんじゃないの~?、遭難しちゃうかも~」と、恐怖が先に立ってしまうかもしれません。私もそうでした。たしかに、夏の山に比べると、道は分かりにくく、装備はアイゼンやらピッケルやら、たくさん必要になり、登山のハードルは高くなります。ですが、その苦労を差し引いても、雪山は魅力があふれているのです。まっ白な雪に覆われた景色は神秘的で、あまりの美しさにため息がでることでしょう。また、雪の上を歩くときの「ザクッ、ザクッ」という感触が、なんともいえない楽しさなのです。

では、どこの山がいいか?私のおすすめは八ヶ岳です。八ヶ岳は東日本からも西日本からもアクセスがしやすく、冬も営業している山小屋が多いからです。

なかでもお気に入りは黒百合ヒュッテに泊まっての天狗岳(標高2646m)。登山口である稲子湯へは自家用車かタクシーで行けます。登山道は分岐点に雪が降っても隠れない道標があり、分かり難い箇所はありません。そのうえ、八ヶ岳は冬でも入山者が多いため、たいてい雪の上を誰かが歩いた跡があるので迷うことはないでしょう。登山口から約4時間、雪化粧をした樹林帯を歩けば快適な山小屋に到着。この日は小屋の前の斜面でヒップそりや、ピッケルの練習をして遊ぶとよいでしょう。翌日、約1時間30分ほどで天狗岳に登頂。青い空にくっきりとそびえる、八ヶ岳最高峰、赤岳を間近かに望みます。晴天率が高いのも八ヶ岳の魅力のひとつです。

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樹林帯の巨大なクリスマスツリーたち

また、山小屋主催のガイドツアーに参加するのも、初心者には安心できる良い方法です。高見石小屋では雪原を歩くガイドツアーを毎年1月中旬~3月までの土日に実施しており、登山口の渋の湯まで小屋のスタッフさんが迎えに来てくれます。コースは丸山展望台や白駒池で、ハードな雪山ではないため、アイゼンは不要。スノーシューかクロスカントリースキーで参加でき、持っていない人は借りることができます。1日目の午後と2日目の午前にふわふわの雪原で、転んだり滑ったりしてたっぷり遊びましょう。2日目は静かな雪原でのランチも用意してくれるという、至れり尽くせりのツアーなのです。

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スノーシューでぱふぱふっと

雪山の注意点としては、ウェア選びを慎重に。特にアンダーウェアは速乾性をよく重視ししてください。初めての雪山ではきっと、あまりの楽しさに思いっきりはしゃいで、汗をたっぷりかくことでしょう。それがうまく蒸発できずに濡れたままで休憩すると、外気が低いので一気に体が冷えてしまいます。これがコワイ! 私は何度、風邪をひいたことか。皆さまもお気をつけくださいませ。

雪山独特の、あの、キーンと冷えた山の空気、白一色になる壮大な景色、雪をまとった木々、歩くときのウキウキする感触を、ぜひ、ご堪能ください。きっと、毎年、雪の季節が待ち遠しくなりますよ。

 

NATURES. 編集部 キュレーター
アウトドア系フリーライター。山と温泉と焚き火とご当地グルメをこよなく愛しています。5年ほど前から野菜づくりに目覚めました。田舎暮らしを夢見て、現在、情報収集中

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