先日よりNature Serviceにて配信を開始している「北米キャンプレポート2016」(THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT, Kampgrounds of America, Inc.)の「データから知るアメリカ家庭のキャンプ参加割合」に続く第2弾となります。今回はキャンパーの所得層・年齢層について、調査結果をご紹介しましょう。

キャンパーと所得層

北米キャンプレポート2016によると、長い年月が経過するにつれ中間所得層のキャンパーの増加が見て取れるようになりました。下記グラフで見ていただくと、一番左側(水色)の低所得層($25,000未満≒270万円)のキャンパーの比率が2012年と2015年を比較すると5%減少。また、一番右側(緑色)の高所得層($100,000超≒1080万円)におけるキャンパーの比率も2012年と比較して2015年には5%減少していることがわかります。

出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.9

この低所得層と高所得層で減少した合計10%分がまさに真ん中の3つの層、いわゆる中間所得層である$25,000~$99,999の層に移行し、この層のキャンパーの割合が2012年の計56%から2015年には10%増の計66%となりました。
(※日本円はすべて1USドル=107.55円を適用)

キャンパーと年齢層

次に、キャンパーと年齢層に関するデータを見てみましょう。明らかな減少が見て取れるのは「25歳未満」の層と、「65歳以上」の層となっており、どちらの層も2014年には13%だったものが、2015年には11%となり2%の減少となりました。

キャンプへの参加率が高い年齢層の主体はどこかというと、「25歳~34歳」の層が2014年、2015年ともに23%となっており2年連続トップとなっています。また、「35歳~44歳」の層では2014年の15%が2015年には19%に伸びており、この世代も含め若いキャンパーの割合が増加している傾向にあるようです。

出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.9

今回はキャンパーの所得層・年齢層についてご紹介いたしましたが、個人的に少々驚いたのは、多少減少しているとはいえ65歳以上のキャンパーが2015年に11%もいたということでした。体力のある若いキャンパーだけではなく、高齢になりつつある人たちでもキャンプに参加できる環境が北米には整っているということなのかもしれません。

近年は日本でもグランピングなどがとても人気になっており、誰でも気軽にキャンプを楽しめるスタイルが定着しつつあります。これらをうまく取り入れれば、「もう歳だからキャンプはちょっと……。」とためらう日本の65歳以上の人たちでも積極的にキャンプに参加することが可能となってきています。

子ども・親、そしておじいちゃん・おばあちゃんまで、年齢にとらわれず家族皆で一緒に楽しめるキャンプ計画を今年は立ててみてはいかがですか?

関連記事:ミレニアル世代のキャンプの特徴とは!?【北米キャンプレポート2016・第3弾】

《参考URL》
THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT|Kampgrounds of America, Inc.
(本文掲載のグラフはKampgrounds of America, Inc.さんより使用許可をいただいております。)
(意訳:菊地薫)

Nature Serviceのキャンプ場

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