大型連休や夏休みには毎年多くの子どもがサマーキャンプに参加します。新しい友達が増え、普段の学校生活とは違う体験をし、大人になってから当時のことを振り返ってみると、多くの人が楽しい思い出として記憶していることと思います。しかし一方で、キャンプに参加したもののホームシックで毎晩枕を濡らし、もう家に帰りたい……そう願った記憶のある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はこちらの記事を参考に、幼少期の苦いキャンプ体験を振り返りつつ、子どもとサマーキャンプについて考えてみましょう。

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キャンプには成長する喜びもあれば、驚きや戸惑いもある

American Camp Associationによりますと、米国では18歳以下の子どもおおよそ900万人が、毎夏、1週間から長いもので2ケ月間にわたるキャンプに参加しているそうです。同サイトでは、キャンプは子どもの自信、自尊心、社交性を高め、主体性や冒険心を抱かせる手助けになるとしています。

しかし一方で、親元を離れてキャンプ場で寝泊りするとなると、自宅とはまったく異なる生活様式に戸惑う子どももいます。たとえば、普段は食卓に並ばない嫌いな食べ物であっても、共同生活のキャンプでは容赦なく出てきます。また、共同のシャワーやトイレ施設がひどく古い、トイレに行くのに屋外を5分以上歩かされる、シャワー代わりに毎朝湖でひと泳ぎさせられる等々、子どもにとっては驚くことも多く、それらが嫌でたまらないと感じることもあります。

性格や興味に合致するプログラムを

また、キャンプ中に行われるアクティビティと子どもの興味が合致せず、キャンプを楽しいと感じられない場合もあります。ある女性は、子どものころに参加したキャンプで、首から小物を下げるためのヒモ作りをさせられたことがありました。

しかし彼女は、ヒモを作る作業に疑問を感じ、「なぜ私はヒモを作る必要があるの?」「私は1人で森にハイキングに行って、おもしろそうな野生生物を見つけたいのよ。」と思ったそうです。自然が好きなのに、子どもの性格や興味と行われたアクティビティが合わなかったようです。

キャンプに適応できる年齢は人それぞれ

ある男性は7歳で初めてキャンプに参加したものの、たまらなく嫌で泣き続け、その記憶は36年経った今も残っているそうです。2度目に行ったキャンプでは、療養室でほとんどの時間を過ごし、キャンプの素晴らしさを実感したのは、小学6年生になった3度目のキャンプでした。

この男性によると、子どもが自立する時期はそれぞれ異なり、キャンプに参加する準備が整う年齢も、一人ひとり違うのではないかと感じているとのこと。

家庭心理療法士であるFran Walfishさんは、9歳以下の子どもに泊りがけのキャンプはあまりすすめていないそうです。ただし、9歳以下でも、社交性がある、年上の兄弟や姉妹が一緒に参加する、という場合はその限りではないそうです。

お泊りキャンプが早過ぎたかもしれない場合は

万が一、キャンプに参加させた子が泣きながら連絡をしてくるといった状況が発生した場合はどうしたら良いのでしょうか。すぐに自宅へ連れ戻そうとする前に、まずはキャンプ主催者に連絡をとりましょう。その上で、3~4日様子を見ても状況が好転しないようであれば、その時には帰宅させるという選択肢の検討に入りましょう。

Franさんによると、お泊りキャンプが時期尚早であれば、まずはデイキャンプへの参加をおすすめするとのこと。デイキャンプならば、キャンプというさまざまな体験をしつつも、夜になれば自宅に戻り、自分のベッドでゆっくりと眠ることができますから。

筆者が小学生のころ、トイレも電気もない山奥で2泊3日のキャンプに行ったことがありました。ヘビと見間違うほどの巨大ミミズが気持ち悪かったこと、電気のない暗闇が怖かったこと、地面に穴を掘っただけのトイレに馴染めなかったこと。今でも当時の驚きや戸惑いは鮮明に記憶しています。しかし、夜見上げた空にキラキラと無数に輝く星を見つけた時、「また来年も来たい。」と思いました。

キャンプには、楽しみ、喜び、驚き、怖さ、戸惑いといったさまざまな感情が入り混じります。筆者のように、驚きや戸惑いの感情より、好奇心や楽しさといった感情が先行した場合は、次の機会につながります。しかし、どの感情が優位に立つかは、子どもの性格や興味、年齢、成長ペースによって異なります。そういったすべてのことを考慮して、最良と思われるサマーキャンプを選択することが大切なのです。

大型連休や夏休みは子どもがさまざまな経験をして成長するチャンスです!Franさんは、「休みの間中、テレビやゲームにかじりついてしまうような環境を作らないこと」が重要だと言います。「もう2度と行きたくない!」ではなく「また来年も行きたい!」と言ってくれるよう、日帰りや短期間のキャンプも利用しながら、アウトドアの楽しさを感じてくれるよう導きたいものですね。

《参考URL》
Muddah, faddah! Not everyone loved summer sleepaway camp|The Christian Science Monitor
(意訳:菊地薫)

NATURES. 編集部 キュレーター
花と野菜に囲まれて生活しています。休日はスコップ片手に土と戯れ、草花を愛でながらリフレッシュしています。いつしか豪華客船に乗り込み、毎日海を眺めながら世界各地を旅行するのが夢です。

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