じわじわと、キャンプスタイルのひとつとして浸透してきたグランピング。

キャンプ=ワイルド&不便だと思っている私は、グランピング(グラマラス×キャンプ)というものを初めて知ったとき、豪勢なキャンプに違和感を覚えたものだが、ここまで浸透してくると、もはや無視はできなくなった。いや、むしろ、この頃は、至れり尽くせりのキャンプも悪くないような気もしてきた。

そこで、注目のスポットをいくつか調べてみた。

星のや富士
多くの個性的な宿泊施設を手がける、あの星野リゾートがつくった施設。日本初のグランピングリゾートと銘打って2015年10月にオープンした。
丘陵地に建つ、サイコロを重ねたような斬新なキャビンの窓からは富士山と湖が広がり、各部屋に炎を楽しめるテラスリビングがある。食事は屋外・屋内を選べるダイニングで食すキャンプ飯。さらにはグランピングマスターなる人物が存在し、いろいろなアクティビティを提案してくれるそうだ。
最高級のグランピングを体験するならここへ。

星野リゾート HPより

●ツインキャビン1泊2食付48,430円~(1名あたり)
●山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408

HPにある星野リゾート代表・星野佳路氏のコメントに、笑いながらうなづいてしまったので引用したい。

周りの自然を感じながら滞在する、野外バーベキューで食をとる、夜は火を囲んでワインや音楽を楽しむ、という時間はキャンプの醍醐味です。しかし、これらとセットに厄介なことが付いてくるのです。食事あとの片付け、火おこしとその始末、暑い寒い、雨だと最悪な体験に変化、テントの中の虫、快適でないトイレ・・・とネガティブな要素を考えると「キャンプのことは忘れてしまおう」となります。

森と星空のキャンプビレッジ
ツインリンクもてぎの中に新設されたグランピングエリア。
コットン製のテントの中に、ふかふかのベッドやソファ、木製テーブルが用意されており、バーベキューの食事がセットになっている。敷地内にある大浴場の入浴券付きが嬉しい。
持ち込みテントのサイトもあるが、グランピングエリアには立ち入り禁止。特別感を大事にしているようだ。

ツインリンクもてぎHPより

●セットアップサイト1泊2食付36,410円~(大人2名+子供1名で利用の場合)
●栃木県芳賀郡茂木町桧山120-1

アイランドキャンプ ヴィラ イメージ

初島アイランドキャンプヴィラ
熱海から高速船で渡る離島、初島。離島という独特の雰囲気を充分に満喫できるのが、海を見下ろす丘に建つ、このテラス付きのコテージ。
屋根や壁がテント地のため、波の音が心地よく聞こえる。夕食はバーべキュープランと定食プランがあり、夕・朝食ともに各コテージまで運んできてくれる。
気になる暑さ対策は、冷暖房完備なので快適。憧れのハンモックも用意されているというから気が利いている。
豪華設備のわりに身近な料金設定だと思う。

●シーフードバーベキュープラン1泊2食付7,700円~(1棟を5~6名で利用の場合、1名あたり)
●静岡県熱海市初島

REN VILLAGE
個人的にいちばん気になるのがこちら。
船でしか行けない一日一組限定のキャンプ場。グランピングとは謳っていないけれど、おしゃれなテント、タープを無料で借りられ(立てるのは自分)、炊事場、お風呂、トイレが完備されている。鍋や皿などの調理器具を無料で借りることもできるが、おいしくて見た目も華やかなケータリングを頼むことも可能。
他の利用者がいないため、気兼ねなく騒げるのがいい。音楽フェスや野外シアターなど、使い方は自由自在だ。

●1泊2日利用料16,200円(1名あたり)
●静岡県賀茂郡西伊豆町田子

ここでピックアップした場所のほか、グランピング施設の先駆けとなった伊勢志摩エバーグレイズや、2016年6月に兵庫県芦屋奥池にオープン予定のRESORT MAGIC ASHIYAなど、全国に高級感あふれる施設が続々と誕生している。
また、既存のキャンプ場でも、コテージや常設テントを新設したり、手ぶらプランを増やしたり、と、グランピングの要素を増やしているところも多い。
キャンプのマイナス要素を排除したグランピングは、アウトドア初心者に好評なだけでなく、さらには、一味違ったステイを楽しみたい人々にも支持されているようだ。

今後も進化する日本のグランピングに注目していきたい。

Natures.編集部より

Nature Serviceはやすらぎの森オートキャンプ場を運営しておりますが、同敷地内には自然と融合した法人向けレンタルオフィススペース、信濃町ノマドワークセンターが併設されております。30人強を収容できるワークスペースを有し、近年大きな注目を集めているリモートワークやワーケーションを実践できる施設です。また、起業家や経営者の方々が落ち着いて働けるように、1~3人程度の少人数でご利用できるエグゼクティブ向けのお部屋もご用意しております。キャンプのなかにワーケーションという概念を取り入れ、ぜひ、皆さまには新しい働き方の1つとしてご利用していただけることを願っております。都会と変わらない作業やネット会議を行いながら、時折施設周辺を散歩し、木々や葉っぱの擦れる音、鳥たちの鳴く声に耳を傾け、生産性や創造性などの知的労働生産性の高まりを肌で感じ取ってみてはいかがでしょうか。

信濃町ノマドワークセンター

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