「ゴールデンアワー」と「ブルーアワー」を知っていますか。空の色がグラデーションのように変化する時間帯のことで、良い写真が撮れるとプロの写真家がおすすめする絶好のシャッターチャンスです。今回は「The Best Time of Day to Take Pictures Outside」と「What Are the Golden and Blue Hours in Photography?」の記事を参考に、「ゴールデンアワー」と「ブルーアワー」がなぜ写真撮影に向いているのか、そしてどんな写真が撮れるのかを紹介します。

「ゴールデンアワー」とは

「ゴールデンアワー」は、日の出直後と日没直前の空全体が暖かいオレンジ色に輝く時間帯のことです。なぜオレンジ色になるのか。それは光の散乱によります。太陽の光にはいろいろな波長の光が混ざっていて、それらが大気中を通過するときに窒素や酸素などとぶつかって散乱します。太陽が真上にある日中は波長の短い青色がたくさん私たちの目に届くので空は青く見えます。

一方、日の出や日没の時には太陽の光は地球に対して斜めに当たります。斜めに当たるということは、光はより多くの大気を通過することになるため、波長の短い青い光は散乱し、波長の長いオレンジ色や赤色の光が私たちの目に届きます。そのため、空の色がオレンジ色や赤色に見えるのです。

「ゴールデンアワー」の写真の特徴

ゴールデンアワーは、特にポートレートを撮るのに最適です。この時間の光は柔らかく温かみがあるので、肌にも温かみのある輝きを与えます。ポートレート写真を撮る場合、被写体が後ろから太陽に照らされるように配置すると、髪の自然な色味が強調され、華やかな写真が撮れます。

「ゴールデンアワー」が風景写真に向かないわけではありません。この時間帯は、長い影ができるので立体感のある写真を撮ったり、影を使って遊び心のある風景写真を撮ったりすることができます。

「ブルーアワー」とは

ブルーアワーは、日の出の直前と日没直後の時間です。この時間帯は、太陽は地平線のすぐ下にあります。そのため、私たちの目には直接の太陽の光ではなく、大気中に散乱している光が届きます。波長の短い青色の光の方が強く散乱されるので、私たちの目には空が華やかな青色や深い青色に見えます。

「ブルーアワー」の写真の特徴

「ブルーアワー」は、神秘的な写真を撮ることができます。この時間は人が少なくなるので、風景写真を撮るのに最適です。水辺で撮影すると、水面に反射する光が美しい、静寂で平和な雰囲気の写真を撮ることができます。また、大都会での撮影では、建物の輪郭がくっきりと浮かび上がり、ライトアップされた建築と深い青色の空のコントラストがドラマチックな写真を撮ることができます。

撮影時のポイント

「ゴールデンアワー」と「ブルーアワー」は、場所や天候にもよりますが一時間も続かない貴重な時間です。そのため、事前にどこに立ってどういう構図で撮影するかを決めておくこと、そして「ゴールデンアワー」や「ブルーアワー」が始まる30分前には到着しておくことをおすすめします。予測不可能な自然現象ですが、それをうまく捉えられたときの喜びはひとしおです。カメラを片手に挑戦してみてはいかがでしょうか。

(参考)
The Best Time of Day to Take Pictures Outside
What Are the Golden and Blue Hours in Photography?

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