日本の春といえば花見ですが、日本以外の多くの国でも春の訪れを祝ったり楽しんだりする行事があります。今回は「The 8 best spring traditions around the world」と「10 Unique Spring Traditions From Around The World」の記事を参考に、世界の春の伝統行事を紹介します。
タイのソンクラーン水掛け祭り
タイでは、毎年4月中旬に「ソンクラーン」と呼ばれる新年の祝祭が行われます。この祭りは、仏教における浄化の儀式から発展したもので、人々が互いに水を掛け合いながら新年の幸運を祈ります。

この期間中、特にバンコクやチェンマイでは街全体が巨大な水掛け合戦の会場となります。参加者は水鉄砲やバケツを手にし、道行く人々と楽しく水を掛け合います。気温が高くなるこの時期にぴったりの爽快なイベントで、地元の人々だけでなく多くの観光客も訪れます。
インドのホーリー祭り
インドでは、「ホーリー」と呼ばれる春の祭りが毎年3月頃に行われます。この祭りは、冬の終わりと新しい季節の訪れを祝うもので、特に北インドで盛大に開催されます。ホーリー祭りの最大の特徴は、人々が互いにカラフルな粉を投げ合うことです。参加者は全身に色粉を浴びながら笑顔で祝い、街中が鮮やかな色に染まります。また、ダンスや音楽が響き渡り、祭りの雰囲気を盛り上げます。

ホーリー祭りには、悪を打ち破るという宗教的な意味も込められており、前夜には「ホーリカ・ダハン」という焚き火の儀式が行われます。過去の嫌なことを洗い流し、新たな始まりを迎えるための象徴的なイベントとされています。
オランダの花のパレード
オランダでは、春の訪れを祝う「ブルーメンコルソ・ボレンストレーク」という花のパレードが毎年4月に開催されます。豪華な花のフロートがボレンストレーク地方の約40kmのルートを練り歩く壮大なパレードです。この祭りでは、オランダを代表するチューリップ、ヒヤシンス、スイセンなどの色とりどりの花々が飾られます。フロートだけでなく、街全体も花で装飾され、春の華やかさを存分に感じることができます。

また、地元の音楽隊やダンサーたちがパレードを盛り上げ、観客も一緒に春の祝祭を楽しむことができます。
スイスのチューリッヒの春祭り
スイスのチューリッヒでは、春の訪れを告げる伝統的な火祭り「ゼクセロイテン」が毎年4月に行われます。この祭りは、冬の終わりを告げ、暖かい季節を迎えるための儀式として知られています。ゼクセロイテンの最大の見どころは、「ベーグ」と呼ばれる巨大な雪だるま型の人形を燃やす儀式です。この雪だるまの頭が燃えてはじけるまでの時間によって、その年の夏の天候を占うとされています。早くはじければ暖かく晴れた夏が、遅ければ雨の多い夏になると信じられています。

また、祭りでは伝統衣装をまとった市民によるパレードや、馬に乗った行列なども楽しむことができます。スイスの歴史と文化を感じながら、春の訪れを祝うことができるイベントです。
まとめ
世界各地には、春の訪れを祝うさまざまな伝統行事があります。これらの祭典に参加することで、春のエネルギーを感じ、新しい季節を迎える喜びを味わうことができます。次の春には、世界の春の伝統行事に参加してみてはいかがでしょうか。
(参考)
The 8 best spring traditions around the world
10 Unique Spring Traditions From Around The World

田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。