OUTSIDE WORKS(アウトサイドワークス)は、アウトドア事業者向けのビジネス特化型Webメディアです。アウトドア業界で働く方々や、これからこの分野でキャリアを築きたいと考えている皆様に、実践的な経営ノウハウと業界の最新動向をお届けしています。
キャンプを始めようと考えているけれど、「キャンプ場の種類って何があるの?」「初心者にはどんなキャンプ場が向いているの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、キャンプ場の基本的な種類から選び方のポイントまで、初心者の方に向けて分かりやすく解説していきます。
これからの時代のキャンプは「どんな道具を買うか」より「どのキャンプ場を選ぶか」で満足度が決まります。最初の一歩でつまずかないためには、キャンプ場の種類を理解し、自分の経験値と移動手段に合う場所を見極めることが欠かせません。

キャンプ場の種類と特徴を徹底解説
キャンプ場は設備や利用方法によって、大きく6つのタイプに分類できます。それぞれの特徴を押さえて、自分に合ったキャンプ場を見つけましょう。
1. オートキャンプ場:初心者に最適な充実施設
オートキャンプ場は、その名の通り車でサイトまで直接アクセスできるキャンプ場です。
主な特徴
- 車をサイト横に駐車可能
- 電源設備が整っている場所が多い
- シャワー、トイレなどの設備が充実
- 区画サイトで快適な空間確保
初めてのキャンプでも安心して楽しめる環境が整っているため、キャンプデビューに最適です。大量の荷物も車から直接運べるので、ファミリーキャンプにも人気があります。キャンプブーム以後、電源付き区画が標準装備になりつつあり、ポータブル冷蔵庫や電気毛布もフル活用できます。

2. 林間キャンプ場:自然を満喫できる本格派
自然をより身近に感じられる林間キャンプ場は、木々に囲まれた環境で本格的なキャンプを楽しめます。
主な特徴
- 自然の地形を活かしたサイト配置
- 車は専用駐車場に停める形式
- 木陰があり夏場も快適
- 比較的リーズナブルな料金設定
広葉樹や針葉樹に囲まれ、夏でも涼しい空気が流れます。車は共有駐車場に置き、リヤカーでギアを運ぶスタイルが一般的です。地面は柔らかくペグが刺さりやすい反面、落枝や夜露への備えが欠かせません。自然と向き合う時間を長く持てるため、キャンプ慣れを実感したい中級者に人気です。

3. 公営キャンプ場:手軽に始められるベーシック施設
自治体が運営する公営キャンプ場は、リーズナブルな料金で基本的な設備が整っています。
主な特徴
- 利用料金が比較的安価
- 基本的な設備は完備
- 地域の観光スポットに近い
- 予約が取りやすい傾向
サイト料が格安なのが魅力です。設備は必要最低限ですが、かまど・炊事場・水洗トイレは揃っています。禁止事項やゴミ分別が細かい反面、ルールさえ守れば安全です。設営や撤収を短時間でこなす練習の場として最適で、徒歩キャンプにも向く立地が多いです。

4. グランピング施設:手ぶらで楽しむ贅沢キャンプ
近年人気のグランピングは、キャンプ道具を持参せずに贅沢なアウトドア体験ができます。
主な特徴
- 設備の整ったテントやコテージ完備
- 食事サービスが充実
- 快適な寝具や家具を完備
- 初心者でも手軽に楽しめる
大型ベルテントやドームテントにベッド、ホテル級の食事がセットになっています。悪天候や寝袋問題を気にせずアウトドアの醍醐味だけを取れるのが特徴です。テント購入前に「雰囲気」を体験したい初心者にも、中級者のご褒美泊にも機能します。

5. バンガロー/コテージ:雨天でも計画を崩さない
木造小屋やログハウスに宿泊するタイプです。
主な特徴
- 荷物が濡れず、天候に左右されにくい
- エアコンやこたつを備える施設もある
- 家族連れに人気
- テント設営の手間がない
テント泊ほどワイルドではないですが、梅雨や真冬のキャンプ入門としては理想的です。荷物が濡れる心配がなく、快適な滞在が可能です。

6. RVパーク:旅の自由度を最優先
キャンピングカーや車中泊バン向けの簡易宿泊エリアです。
主な特徴
- 24時間出入り自由
- 水道と100V電源のみというミニマム設計が多い
- 移動主体の長距離旅と相性がよい
- 「走る・寝る・観光する」を一本化できる
連泊より移動主体の長距離旅と相性がよく、自由度の高い旅を楽しみたい方に適しています。

キャンプ場の種類とキャンパーのスキルレベル別選び方
キャンプ場の種類は多様ですが、キャンパーのスキルレベルに合わせた選び方が重要です。ここでは、経験レベル別におすすめのキャンプ場を紹介します。
初心者向けキャンプ場
- 設備が充実しており、スタッフのサポートが手厚い
- 電源やシャワー、トイレなどの基本設備が完備
- 予約システムが整っており、利用方法が分かりやすい
- 他のキャンパーとの距離が適度に保たれている
- 緊急時の対応体制が整っている
おすすめの種類: オートキャンプ場、グランピング
ファミリー向けキャンプ場
- 子供が安全に遊べる広場や遊具がある
- 炊事場やトイレが清潔で使いやすい
- 車でサイトまでアクセス可能
- 売店やレンタル用品が充実
- 周辺に観光スポットがある
おすすめの種類: オートキャンプ場、バンガロー/コテージ

ソロキャンパー向けキャンプ場
- コンパクトなサイトが用意されている
- 一人でも利用しやすい雰囲気
- リーズナブルな料金設定
- 必要最低限の設備が整っている
- 静かな環境で落ち着いて過ごせる
おすすめの種類: 公営キャンプ場、林間キャンプ場

上級者向けキャンプ場
- 自然度が高く、より本格的な体験が可能
- 設備は必要最小限
- より広いサイトで自由度が高い
- 焚き火や野営が楽しめる
- アクティビティの選択肢が豊富
おすすめの種類: 林間キャンプ場

経験レベル別 失敗しないキャンプ場の選び方
ステージ | 選ぶべき種類 | カギとなる視点 |
---|---|---|
キャンプ初挑戦 | オートキャンプ場/グランピング | 電源と水回りの充実度、常駐スタッフの有無 |
ビギナー卒業 | 公営キャンプ場/バンガロー | 予約しやすさ、サイトレイアウトの自由度 |
中級者への扉 | 林間キャンプ場/RVパーク | 荷運び動線と自然リスク、静寂を楽しめる環境 |
テント設営と火起こしを一人でこなせるようになったら、公営や林間に挑戦すると成長を実感しやすいですね!
キャンプ場の種類に応じた選び方の重要ポイント
初めてキャンプ場を選ぶ際は、以下の点に特に注目しましょう。
1. アクセスのしやすさ
車でのアクセス
- 荷物の量を気にせず持ち込める
- 移動の自由度が高い
- 駐車場の確保が必要
- 高速インターからの所要時間と、最寄りスーパー・ホームセンターまでの距離を地図で確認
バイクでのアクセス
- 車よりも機動性が高く、渋滞も回避しやすい
- 荷物は最小限に抑える必要がある
- 防水対策が重要(防水バッグやカバー必須)
- バイク専用駐輪スペースの有無を事前確認
- 悪天候時の代替交通手段も考慮しておく
公共交通機関でのアクセス
- 運転の負担がない
- 荷物は最小限に
- アクセス可能な場所が限定的
- 駅やバス停から徒歩圏か、送迎(タクシー・コミュニティバス)があるかを必ず調べる
2. 設備の充実度
必ず確認したい基本設備
- トイレの数と清潔さ(洋式・暖房便座・ウォシュレットの三点が揃うと冬でも快適)
- シャワー設備の有無
- 炊事場の使いやすさ(屋根付きか、温水が出るかで作業効率が変わる)
- 電源設備の有無と利用条件
3. 予約システム
- オンライン予約の可否(オンライン完結型は手軽だが、繁忙期はすぐに満席になることも)
- 予約開始時期
- キャンセルポリシー(天気理由のキャンセル無料枠がある施設は初心者の強い味方)
- 当日受付の可能性
キャンプ場の種類を知って初心者からステップアップするガイド
Step1:設備充実のオートキャンプ場からスタート
まずは設備が整った場所で基本的なキャンプの楽しみ方を学びましょう。ギアの扱いとサイト設営を習得します。
Step2:公営キャンプ場で経験を積む
基本を習得したら、よりシンプルな環境でキャンプを楽しんでみましょう。時間配分と撤収スピードを最適化します。
Step3:林間キャンプ場で本格的な自然体験
自分のスタイルが確立してきたら、より自然に近い環境にチャレンジしてみましょう。自然環境に応じたサイトレイアウトを学習します。
Step4:RVパークやバンガローで「旅×キャンプ」の幅を広げる
移動を重視した旅行スタイルや、天候に左右されにくい宿泊形態を試してみましょう。
Step5:上級者向けフリーサイトや雪中キャンプで応用力を磨く
さまざまな環境や条件下でのキャンプスキルを磨き、より自由度の高いキャンプを楽しみましょう。

まとめ:キャンプ場の種類を理解してあなたにぴったりの場所を見つけよう
キャンプ場選びで最も大切なのは、自分の経験レベルと目的に合った場所を選ぶことです。初心者の方は、まず設備の整ったオートキャンプ場から始めて、徐々に自分のスタイルに合ったキャンプ場を探していくことをおすすめします。
キャンプの楽しさを最大化するコツは、経験と移動手段に合ったキャンプ場を選ぶこと。最初は車横付けの安心感を味わい、慣れてきたら自然度の高い林間や公営でスキルを試す。徒歩キャンプ派は公共交通でアクセスしやすい公営・林間を選び、レンタルや宅配サービスで荷物を減らすと格段に楽になります。
この記事を参考に、ぜひあなたにぴったりのキャンプ場を見つけて、素敵なアウトドア体験を楽しんでください。キャンプ場の種類を知り、適切な場所を選ぶことで、より充実したキャンプライフが待っているはずです。
よくある質問(FAQ)
Q1: 初めてのキャンプにはどの種類のキャンプ場がおすすめですか?
A: 初めてのキャンプには、設備が充実しているオートキャンプ場がおすすめです。トイレやシャワー、炊事場などの基本設備が整っており、車でサイトまでアクセスできるため荷物の運搬も楽です。
Q2: 子供連れでも安心して利用できるキャンプ場の種類は?
A: ファミリー向けのオートキャンプ場かバンガローが最適です。子供向けの遊具や広場があり、トイレや炊事場などの設備も充実しています。また、区画サイトで他のキャンパーとの距離も確保されているため、小さなお子さんがいても安心です。
Q3: キャンプ場の種類によって料金はどのくらい違いますか?
A: 公営キャンプ場は一般的に1泊2,000円前後からと比較的リーズナブルです。オートキャンプ場は設備に応じて3,000〜8,000円程度、グランピング施設は10,000〜30,000円以上と幅広い料金設定があります。
Q4: テントを持っていなくてもキャンプ体験はできる?
A: グランピングなら手ぶらで宿泊可能です。テント購入前の”お試し”としても有効です。バンガローやコテージも選択肢になります。
Q5: 車を持っていない場合はどうすればいいですか?
A: 徒歩キャンプを選ぶなら、駅またはバス停から徒歩15分圏内にある公営・林間キャンプ場がおすすめです。荷物はザックひとつに収まる装備に絞ると移動が格段に楽になります。レンタルサービスや宅配便を利用するのも一手ですね。
Q6: フリーサイトとは何ですか?初心者でも利用できますか?
A: フリーサイトとは、区画が決められておらず、敷地内の好きな場所にテントを設営できるキャンプ場のスタイルです。自由度が高い反面、混雑時は良い場所の確保が難しく、他のキャンパーとの距離感の調整も必要になります。ある程度のキャンプ経験を積んでから挑戦することをおすすめします。初心者の方は、まずは区画サイトのあるオートキャンプ場で経験を積むと良いでしょう。


株式会社Okibi代表。
アウトドア業界のDX推進や事業支援を手がけ、キャンプ場運営やWebメディア 「OUTSIDE WORKS」 を運営。さらに、キャンプ場のデジタルツイン化を実現する 「キャンビュー」 を開発し、アウトドア体験の革新に取り組む。
業界の発展と新しい価値創出を目指し、挑戦を続けている。