「CSR活動、始めなければと思っているけれど、具体的に何をすればいいかわからない…」
「環境への取り組みって、製造業じゃない我が社に何ができるんだろう?」
そんな企業担当者の悩みの声をよく耳にします。
本記事では、CSR活動の第一歩として注目されている「森林セラピー®」について、その効果と具体的な活用事例をご紹介します。

CSRとは
よくわからない、と言われがちなCSR。
これは、corporate social responsibility の略で、企業の社会的責任を指します。
企業が利益追求だけではなく、社会全体に対する責任を果たすための自主的な取り組みを行うことがCSR活動と呼ばれるものです。
<CSR活動の特徴>
・環境保全、人権保護、労働環境改善、地域社会への貢献
・企業による自発的な社会貢献活動
・ステークホルダーからの信頼獲得
・国際基準(ISO26000)に基づく7つの原則に沿ったものであること
「説明責任」「透明性」「倫理的な行動」「ステークホルダーの利害の尊重」「法の支配の尊重」「国際行動規範の尊重」「人権の尊重」
https://www.dir.co.jp/world/entry/csr
よく一緒に語られる単語として「ESG」がありますが、
「ESG」とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を並べた言葉です。
https://keiyaku-watch.jp/media/kisochishiki/about-esg/
これらの3つは、企業の将来的な成長を見極めて株式や債券などの金融商品を売買する投資家が、企業を分析して投資を行うか否かを判断するために着目する項目を指します。
CSRが、企業目線における「取り組むべきミッション」だとすれば、ESGは投資家目線で企業を評価する「採点項目」というイメージでいると良いかもしれません。
2つの目線で語られる概念ですが、企業がCSRに取り組み社会的責任を果たすことで、投資家がESGの概念を元に分析した際により良い評価を得ることができる、ということになるので、この2つの概念は切っても切れない関係性です。
CSR活動につながる体験
ここまでの説明で、どの企業も例外なくCSR活動に取り組む必要があるということが理解できたかと思います。
そうは言っても、「まずは何をしたら良いのだろう?」というのが1番のお悩みですよね。特に、「ガバナンスならともかく、自然や環境に関することなんてうちの会社ではできることがないよ。」という方もいらっしゃるかと思います。
そんなときは、いきなり大きな活動を始めるのではなく「実際に見る」「自然や環境について知る」「その体験を社内で共有する」ことから始めるのはいかがでしょうか?
実際に自然に触れ、多くの学びを共有できるコンテンツとして、「森林セラピー®」があります。

森林セラピー®で実現できるCSR活動
環境保全と生物多様性
森林セラピーでは、知識豊富なトレーナーが森のなかを案内しながら木々に触れ、時には植物の生態や特徴を説明します。
普段は街中で暮らし、環境に関する知識のない人でも、森林セラピー®を通して生き物に対する興味関心が醸成され、環境保全と生物多様性に対する取り組みについて考えるきっかけになります。
また、各地域で森林セラピーを提供している団体と連携することで、様々なプログラムを組み合わせて実施することも可能です。
実際に植林や間伐を行う林業体験や、里山での農業体験、環境教育を組み込むことで、よりCSR活動に対する理解を深めることができます。
https://www.fo-society.jp/company/index.html
従業員の健康増進
企業が従業員の森林セラピー体験への参加を支援することで、メンタルヘルスの改善や離職率の低下の一助となることが期待されます。
森林セラピー®は、ただ森の説明を受けながら歩くだけではなく、トレーナー主導のもとで植物に触ったり香りを感じたり、川のせせらぎに耳を澄ませたり、五感で癒やしを得る体験です。これらは”なんとなく”感じるものではなく、自然のリラックス効果が科学的に証明されている地域で、適切な養成プログラムによって育成されたトレーナーが提供しています。
https://natures.natureservice.jp/2015/10/06/673/
企業が果たすべき社会的責任の中には、労働慣行の改善も含まれます。
森林セラピー®によって心と体を健康に導き、リラックスしたメンバー間のコミュニケーションを促すことは、社内の空気を明るいものにし、より働きやすい職場づくりにつなげることができます。

森林セラピー®とCSR活動を組み合わせた事例
長野県信濃町による企業との提携
町の事業と企業が提携することで、企業は従業員のメンタルヘルス改善や離職率低下を目指すCSR活動を実践ができるようになります。
長野県信濃町では35の企業と提携を結び、
心と身体の健康づくり
保養協定等
社員研修等
社会貢献等
社員旅行等
5つの領域で責任ある企業活動をサポートしています。
https://forest-style.jp/bizmatch/cases/000020.html
セゾングループが取り組む「赤城自然園」
クレジットカード会社のクレディセゾンが取り組む赤城自然園の運営は、「豊かな森を次世代の子どもたちに引き継ぐため」2010年から15年にわたって続いている取り組みです。
2014年には森林セラピー基地として認定され、多くの来場者を迎えています。
https://akagishizenen.jp/intro/therapy/
企業の活動として森を整備しながら、森林セラピー®を実践する場所としてプログラムの提供も行っている素晴らしい取り組みです。
まとめ:CSR活動としての森林セラピー®の価値
「企業の社会的責任」、なんだか難しくてとっつきにくいイメージですが、これからの時代避けては通れない重要な概念のひとつです。
今回ご紹介した取り組みをいきなり始めることは難しくても、社内で理解を深め、「取り組まなければ」という雰囲気を作っていくことから始めるのはCSR活動をはじめるための大きな一歩だと言えるでしょう。
そのためのツールとして、森林セラピーはとても有効です。今回ご紹介しただけでも、
・環境保全への具体的な貢献
・従業員の健康増進
・地域社会との連携強化
・持続可能な取り組みとしての可能性
が期待できることがおわかりいただけたかと思います。
ぜひこの記事をお読みのみなさんも、森林セラピーに参加し、そこで得た感想や学びを社内で共有してみてはいかがでしょうか。
ご興味いただいた際は、ぜひご利用を検討してみてくださいね。


Nature Service 事務局 / 信濃BASEエリアマネージャー
自然と音楽とディズニーが大好きです!
Nature Serviceで活躍するため、勉強する日々です