デジタル環境と自然環境。対極的に思える両者ですが、1980年前後から2000年代初頭に生まれた、いわゆる「ミレニアル世代」と呼ばれる若者たちは、この二つをうまく融合し、従来とは違った形でキャンプを楽しんでいるといいます。若いころからデジタル環境になじみ、SNSなどを通して人とのつながりを大切にする彼ら。そんな彼らが求めるキャンプスタイルとは一体何か。Glamping.comの記事をもとに探ってみましょう。

キャンプスタイルは年々変化しており、テントや寝袋、食糧などを背中にガッツリと背負って出かけるような従来型のキャンプスタイルとは別に、ちょっと贅沢でお洒落な、これまでとは異なるキャンプスタイルが広く認知されるようになりました。

kaboompics.com_Interior of military tent - wooden table

その最たるものが”グランピング”。以前、Natures.でもグランピング体験談をご紹介したことがありましたが、今一度おさらいを。グランピング(Glamping)とは、「グラマラス」(魅力的な、ワクワクさせる)と「キャンピング」をかけ合わせた造語で、今では豪華キャンプの代名詞のように使われています。

多くの場合、大自然のなかにホテル並みの設備を持つテントなどが用意されており、手軽にキャンプが楽しめる上に大自然も満喫できるという、大変人気のあるキャンプスタイルなのです。

Glamping.comの記事のなかではTURNERの調査結果を引用し、ミレニアル世代の特徴を、「彼らは冒険が好きで、旅先の文化にどっぷりと浸りたいと考えている一方、旅行中であっても自分の家のような快適さも求めている。」としています。キャンプという冒険を楽しみつつも、快適さは失いたくない。まさに彼らの希望はグランピングのコンセプトに合致しているのです。

また、同記事のなかで、なぜ彼らがグランピングを好むのかという別の理由も説明しています。彼らは他では味わえないような特別な体験を望んでおり、それをSNSなどを利用して仲間とシェアすることが好きなのです。グランピングの宿泊施設は多くの場合作りが贅沢で、見た目の格好良さも快適さも抜群です。その”見た目の格好良さ”は、彼らにとって写真に写す価値のあるものであり、InstagramなどのSNSでシェアするに値するものなのです。そんな理由もあり、彼らはグランピングを好む傾向にあるそうです。

kaboompics.com_Back view of a woman taking photograph with a smart phone

もちろんミレニアル世代の人全てがこれに当てはまるというわけではなく、従来型のキャンプを求める人もいると思います。ただ、冒険心も強く好奇心も旺盛で、さらにはテクノロジーの利用価値を知り尽くす彼らが、自然とのふれあいの機会をグランピングに求めるのは自然の流れなのかもしれません。今後の動向に注目ですね。

《参考URL》
How Millennials Relate to Adventure and The Outdoors|Glamping.com
Trevor Morrow(意訳:菊地薫)

 

Nature Serviceのキャンプ場

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