北米キャンプレポート2016(THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT, Kampgrounds of America, Inc.)の「ちょっと気になる!?キャンパーの所得層と年齢層」に続き、第3弾の今回はミレニアル世代(※1)のキャンプに対する考え方や行動パターンにどのような特徴があるのか、その傾向をご紹介しましょう。
(※1:北米キャンプレポートではミレニアル世代を「1981年から1997年の間に生まれた人たち」と定義しています。)
ミレニアル世代の考え方
白人や黒人、ラテン系やアジア系など多民族が一緒に暮らす北米では、人種によって考え方などに違いが生じるのは当たり前のこととして捉えられています。それはキャンプに対しても同様のことが言え、人種により考え方や行動パターンに違いが見られる場合があります。
たとえば、非白人キャンパー(アフリカ系、黒人、ヒスパニック系)には、『キャンプは家族や友人たちとより多くの時間を過ごすことができ、なおかつストレスを軽減し、体をよく動かすことのできる手段の1つである。』と強く感じている人たちが多くいます。一方、白人にも同様の想いを持つ人たちは数多くいますが、非白人キャンパーと比較するとその割合は少ない傾向にあります。
ところが、ミレニアル世代に関していうと、非白人であろうと白人であろうと、キャンプに対する考え方や行動パターンに違いがあまりないということがわかり、ミレニアル世代は他の世代と比較して人種間の違いが最も少ない世代であると特徴づけることができるようです。
ミレニアル世代の行動パターン
さらに、ミレニアル世代のキャンプに対する考え方や行動パターンの特徴をもう少し詳しく見てみると、
ミレニアル世代は……
- キャンプ場を選ぶ時、場所よりも雰囲気を重要視する傾向にある。
- テントに泊まることが非常に多い。(71%)
- スマートフォン持参でキャンプに行くことが多い。
- ソーシャルメディアを使うことが多い。(写真や動画のシェア、検索、宿泊地にチェックインしたことや近況を知らせるために利用する。)
- グループでキャンプをすることが好きで、ストレス発散の手段の1つとしてキャンプを利用する傾向にある。
- 友人や家族とより多くの時を過ごしたいという気持ちや新しい場所を探索したいという気持ち、自由時間の増加がキャンプへの参加を後押ししている。
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.21
北米キャンプレポート2016では、こんなところをミレニアル世代の特徴として挙げていますが、これを読んだ皆さまはどのように感じたでしょうか?北米も日本も同じだなと感じた部分も、そうでなかった部分もあったでしょうか。
時には自分自身のキャンプに対する考え方や行動パターンを分析してみて、キャンプ仲間とそんな話をしてみるのも案外おもしろいかもしれませんね!
関連記事:あなたはテント派?キャビン派?それとも!?【北米キャンプレポート2016・第4弾】
《参考URL》
THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT|Kampgrounds of America, Inc.
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。