伊豆諸島全島制覇企画の第3回渡航は、南端の有人島である2島へ。2つの火山が繋がってできた、自然豊かな亜熱帯の島『八丈島』と、日本一人口の少ない村で、絶海の孤島『青ヶ島』を巡る旅。いよいよ伊豆諸島の南側3島を結ぶ、橘丸航路編に突入!(青ヶ島へは東京からの直行便はなく、八丈島から渡る)

東京と三宅島・御蔵島・八丈島を結ぶ『橘丸』
東京と三宅島・御蔵島・八丈島を結ぶ『橘丸』

1960年代、その高温・多湿な気候から「日本のハワイ」と呼ばれ、新婚旅行先として人気の高かった観光の島・八丈島。一方「絶海の孤島」「東京の秘境」と呼ばれ、船の就航率が50%とも言われる、選ばれし者だけが上陸可能な島・青ヶ島。事前に調べた情報からは、「受け入れてきた島」と「阻んできた島」という、両極端のイメージがうかがえる2島。
天候や海の具合で、しばしば予定変更を余儀なくされるのが、島旅・船旅の醍醐味とはいえ、八丈島 – 青ヶ島間は、伊豆諸島全島制覇企画の最難関の予感。自然に恵まれた2島への渡航は、楽しみでもありながらそんな不安も抱えているわけで…。

【八丈島】
東京から南へ約287km。東西にある2つの火山が繋がったひょうたん型の島で、亜熱帯の植物が数多く生息する『八丈島』。
西の火山『八丈富士(別名:西山)』は、その名が示すように、富士山を思わせる円錐型の美しい山。なだらかな山肌には牧場が広がり、山頂付近からは天気が良ければ90km離れた御蔵島が見えるんだとか。東の火山『三原山(別名:東山)』は、樹木が生い茂る山で、川や滝が多く、豊かな自然が魅力。要ガイドのコースもあり、本格的なトレッキングが楽しめるとのこと。2つの山以外にも自然豊かなスポットが多い八丈島。滝の裏側に入れる『裏見ヶ滝』や、三原山の外輪山が噴火した名残で、黒い砂丘『黒砂砂丘』などがある。

八丈島・八丈富士
八丈島・八丈富士

「八丈ブルー」と呼ばれる八丈島の海は、黒潮に乗ってやってきた海洋生物も多く、ダイビング、シュノーケリングスポットとして有名。ウミガメと遭遇することも珍しくないんだとか。もちろん釣りも楽しめる魚の宝庫で、島の周囲すべてが釣りポイントと言ってもいいらしい。
そんな、ダイナミックで豊かな、山と海の自然に恵まれた亜熱帯の島。

八丈島の港と海
八丈島の港と海

【青ヶ島】
八丈島からさらに約70kmほど南にある、伊豆諸島の最南端の有人島『青ヶ島』。青ヶ島村は日本で一番人口の少ない村(165人:H22.4.1現在)。島へのルートは八丈島からの船かヘリコプターしかない。
外輪山の中にもう一つ火口丘がある「二重式カルデラ火山」の島で、海に面した外輪山の外側は、平坦な箇所はほとんどなく、高さ50〜200mの切り立った急斜面の崖。その急斜面のため船が着岸できる入江などがなく、外洋の波の影響を直接受けるため、天候によっては50%程度の確率で欠航するらしい。ヘリコプターも1日1便で9席のみで、予約を取るのが一苦労。そんな、入ること・出ることさえも困難な島。まさに孤島。まさに秘境。

日本の秘境100選にも選ばれた青ヶ島には、そんな苦労をしてでも、行ってみたい魅力がある。『大凸部(オオトンブ)』と呼ばれる高台から見下ろす前述の二重カルデラは、世界的にも珍しい景観。周囲の遊歩道を歩けば、豊かな自然を感じることができ、また、島言葉で「ひんぎゃ」と呼ばれる水蒸気の噴出する穴は、火山である青ヶ島の自然の力を感じることができる。

カルデラ中央の火口丘・丸山
カルデラ中央の火口丘・丸山

青ヶ島の夜の空も魅力の一つ。周囲に民家や街頭の無い島の北側で空を見上げれば、広がる満天の星。本土ではほぼ見ることはできない、カノープスといった星座も見られるのだとか(12〜2月)。

そんな数多くの自然の魅力に満ちた秘境の島。

青ヶ島全景
青ヶ島全景

【豊かな自然でお酒を楽しむ】
この伊豆諸島全島制覇企画の裏テーマ「景色のいいところでビールを飲む(別名:ビールおじさん企画w)」も、もちろんやります!(言われなくともやりますがw)2つの島の豊かな自然は、きっとビールをおいしくしてくれるはず!
また、島といえば焼酎ということで、それぞれの島でいただける焼酎も気になるところ。特に青ヶ島の焼酎は『あおちゅう』と呼ばれていて、昔からほとんどの工程を人の手でひとつひとつ行っている幻の焼酎。島の自然と島の焼酎。組み合わせて楽しみたい!

【八丈島・青ヶ島への船情報】
八丈島へは東海汽船の大型船・橘丸で行く。三宅島・御蔵島・八丈島をつなぐ、就航して2年ほどの新しい船。快適な船旅が楽しみだ。

チケットの取り方などは、第1回第2回渡航の記事に詳しくあるので参照を。ネットからのチケット予約・購入は、東海汽船Webサイトから。

八丈島から青ヶ島へは「あおがしま丸」で。チケットの予約は必要なく、当日乗り場で購入。その日船が出るかどうかは、朝7時に決定される。基本的なスケジュールとして、2日就航して1日運休になるので、予定を立てる時はまず時刻表をチェック! 船が出ない場合のことも考えて、余裕を持ったスケジュールで。
詳しくは伊豆諸島開発株式会社Webサイトから。

【東京島めぐりPASSPORT】
「伊豆諸島の島に行ってみたい!」という方に、うれしいパスポート! その名も『東京島めぐりPASSPORT(しまぽ)』! 伊豆諸島9島+小笠原諸島2島を巡る時、このパスポートがあると、各島でお得な特典やサー ビスを受けられるとのこと。さらにスタンプラリーでポイントを集めると、記念品やプレゼントに申し込めるチャンスが! なんとこの全島制覇企画にぴったりなパスポートw
詳しい情報は東京島めぐりPASSPORTWebサイトから!

そんなわけで、第3弾渡航「八丈島・青ヶ島編」をお楽しみに!
もう夏も近い! ビールがうまい!

写真は式根島・唐人津城
写真は式根島・唐人津城

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