伊豆諸島9島を全島制覇し、その島を紹介する『伊豆諸島全島制覇企画』。その総括としての「伊豆諸島全島アイランドホッピング」計画の2回目。八丈島・青ヶ島・御蔵島をホッピングして、次は三宅島へ。そして、南側航路から北側航路へ旅をする中盤戦。伊豆諸島を巡り景色のいいところでビールを飲む『ビールおじさん』による、アイランドホッピングの旅スタート!
※あくまでも机上の空論ということで、何卒ご了承を
【自然の再生を感じる島・三宅島】
御蔵島から大型客船で『三宅島』に向かう。御蔵島からは1時間弱の旅。昼過ぎに到着。
『雄山』を中心に広がる島の移動はレンタカーが便利。雄山に登る場合も必要な足。
2000年の噴火も記憶に新しい、数十年ごとに噴火を繰り返す火山の島。噴火により埋まってしまった神社や学校、赤黒く残る噴石の砂漠は火山活動の凄まじさを感じることができる。
雄山の山頂付近も噴火によるガスで枯れてしまった立木もまだ見られるが、その周りからは新しい木々たちが大きく育ち、自然の再生の力を感じることができる島。
火山のイメージが強いが、その一方で豊かな森が残るのが三宅島。日本でもトップクラスの巨木の森とのこと。「噴火は神の仕業」と思われていたことから、巨木には神が宿るとして信仰の対象になったことも、巨木が残った理由のようだ。噴火により跡形もなく森が消えてしまうこともあるが、そこから再生し、将来豊かな自然となっていく姿がこの島では見られる。
自然の力強さを感じる島。三宅島で1泊(6泊目)。
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三宅島からの寄稿
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【伊豆諸島最大の島・伊豆大島】
三宅島から伊豆諸島への移動は、ちょっとトリッキーな方法で。
伊豆諸島へ就航する東海汽船の航路は2つ。都心に近い5島を巡る北側の航路と、南側3島を巡る航路。この航路は直接繋がっていないので、航路の違う島に行くためには、一旦竹芝を経由する必要がある。が、時期によって南側航路の船が北側航路の伊豆大島に着岸する。これを今回は利用する(就航に関しては『東海汽船』Webサイトを確認)。
昼過ぎに三宅島を出港し、夕方近くに到着する『伊豆大島』で下船。伊豆諸島最大の島に上陸。
最大の島ということで、オススメ移動手段はここもレンタカー。もう夕方なので、この日は温泉に入って宿でのんびりするのがいい。夕日が綺麗な露天風呂もある。まず1泊(7泊目)。
翌日島を巡る。行っておきたいのは伊豆大島の中心にそびえる『三原山』。数十年周期で噴火を繰り返し、1986年に噴火した際は全島避難となった。その火口はカルデラになっていて、その中を周遊できる遊歩道をのんびり散策。その雄大さを感じることができる。
もう一つ行っておきたいのは『裏砂漠』。日本で唯一「砂漠」という地名のついた場所。噴石でできた黒い砂漠が一面に広がる。圧倒的な自然。火山という地球の活動でできたものだが、他の星に来たような感じになる。
雄大な地球の力を感じる島。伊豆大島に2泊目(8泊目)。
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伊豆大島からの寄稿
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【小さな椿の島・利島】
早朝の船で次の島『利島』に向かう。ピラミッドを思わせる三角錐の島。周囲8キロ、人口300人の小さな島だが、その島には椿が20万本。名実ともに椿の島である。
小さな集落を巡るだけなら徒歩でいいが、周囲を巡るなら車があった方がいい。レンタカーをしている宿もあるので、予約時に確認を。
入り組んだ急な坂にある小さな集落は、軽い散歩程度で回れてしまう。お店も小さな商店くらい。鳥の鳴き声と風の音。のんびりした気分になる。そんな感じがいい。集落は大きな木々に囲まれ、湿度が高いこともあり、苔むした奥深い森を感じる。ちょっとした森林浴気分。幾つかある神社もより神々しい。
島の80%を占める椿のほとんどは植林したもの。養蚕で過ごしていた島の経済を安定させたのが椿。江戸時代、歌舞伎などの文化が華やかになったことで椿の需要が高まり、栽培が広がったのだとか。植林された椿は、光の当たり方を考えて規則正しく植えられているが、その様子はなかなか壮観。
利島の周辺海域にもミナミハンドウイルカが住んでいて、ドルフィンスイムを楽しむことができるが、小さな静かな集落でゆったり過ごすのもいい。ただただのんびりする椿の島。利島に1泊(9泊目)。
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利島からの寄稿
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ここまで6島を巡り、次はいよいよ最終章。リゾートアイランド3島に上陸!
「3:新島・式根島・神津島 編」に続く。
Nature Service 正会員 島事業リーダー
酒と音楽をこよなく愛する自由な情報設計者。島での楽しみ方は素潜り。綺麗な海を見ると潜りたくなって仕方ないらしい。潜った後のビールと、民宿のご飯が大好物。ビールおじさん。