短期、長期にかかわらず、旅行や遊びの予定を考えるとき、まっさきにAirbnbで検索!という方も今では珍しくないのではないでしょうか。今回はこちらの記事を参考に、Airbnbからわかる2018年トレンドをご紹介します。世界中のAirbnb利用者の興味は、一体どこに向いているのでしょうか?
日本人気は衰え知らず
2018年上期のAirbnb予約状況を見ると、日本人気は健在だということがわかります。Airbnbの予約データによると、人気都市第1位は東京、2位はパリで、3位が大阪と続きます。何とトップ3に日本国内の都市が2つも入るという人気ぶりです。
4位にはニューヨーク、5位はロンドンと続き、大都市ではないにもかかわらずマイアミが8位、そしてリスボン(ポルトガル)が10位となっています。
自然の多い場所は人気急上昇中?
さらに、2018年上期の人気上昇中スポットに目を向けると、”自然が多い場所”という共通点があることに気が付きます。前年比で大幅に予約数を伸ばした場所としては、たとえば、カナダのファーニー(Fernie、+179%)やケロウナ(Kelowna、+170%)、ブラジルのマチーニョス(Matinhos、+209%)やグァラパリ(Guarapari、+205%)、アメリカのモンタナ州(+242%)などが挙げられています。
あまり聞いたことのない街の名前もあり、なぜ人気なの?と思うような場所もありますよね。カナダのファーニーやケロウナはどちらも山あいの町として知られ、年間を通して多種多様なアウトドアを楽しめる場所です。山登りやハイキングは言うまでもなく、クロスカントリーやフライフィッシングも楽しめるため、とても人気のある場所です。
一方、ブラジルのマチーニョスやグァラパリを目指す観光客の目的はビーチ!永遠に続くと思わせるような海岸線は魅力的で、その上都会の喧騒から離れられるとあって、非常に人気を集めているそうです。
そしてアメリカのモンタナ州は、広大な自然を求める人々が旅行先として考えているようです。特に、カナダと国境を接するグレイシャー国立公園は素晴らしく、大自然に囲まれた国立公園周辺のロッジが大注目を浴びています。
この国立公園の素晴らしいところは、生態系がほとんど壊されないまま現在に至っているという点です。植物に限らず、動物も含め、まさに手つかずの自然が残る場所です。それが人々を魅了し、自然を求めて多くの人たちがモンタナ州に足を運ぶのです。
宿泊施設別に見ても”自然”は人気
また、宿泊施設別という別の角度から見ても、自然を求めている人の増加が顕著にわかる結果となりました。自然の中にあるロッジ人気が急上昇中で、なんと前年比+700%だそうです。そして、日本の旅館人気も非常に高まっており、前年比+600%という結果です。加えて、キャンピングカー人気も高く、前年比+133%となっています。
どうやら、典型的な都市部のマンションの一室などよりも、喧騒から離れられる場所、すなわち自然を求める傾向が強くなってきている状況と言えるようです。
今回は、Airbnbの2018年トレンドをもとに、自然体験に注目が集まっていることをご紹介しました。民泊という選択肢が私たちの旅や遊びの日常になりつつあり、宿泊施設が増えてゆくことは嬉しい限りですね。しかし、長期休暇の時期は重なることが多く、依然として人気のあるコテージやロッジは泊まりたい時期に予約が空いていないという状況に遭遇することもあります。
私たちNature Serviceとしては、アウトドアや自然体験を推奨していくなかで、より多くの選択肢のなかから個々の希望に合致する自然体験の場が増えることを願っております。
日本の国土の約3分の2は森林ですから、豊かな自然のなかに埋もれてしまっている古民家などがきっと多々あると思います。そんな所有者さんがいらっしゃいましたら、Airbnbなどに登録して積極活用することをぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
《参考URL》
Airbnb Releases 2017 Travel Trends and Predictions for 2018|THE POINTS GUY
Alexa Noel
The U.S. Midwest, Ryokans and Brazilian Beaches: Airbnb’s 2018 Travel Trends|Airbnb
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。