幼児づれ登山シリーズ、第二弾は埼玉県・飯能市の「天覧山」を紹介します。

あ、ちなみに第一弾はこちら、
子連れ、それも幼児を連れての登山はどこへ? 神奈川県の弘法山を紹介しました。

前回も挙げておりますが、幼児連れの登山の条件を、
ここでもう一度おさらいしておきましょう。

  • ポイント① 駅からバスに乗ることなく、登山をスタートできる
  • ポイント② 歩行時間は大人の足で最長2時間
  • ポイント③ 見どころがたくさんある

はい。そうです。簡単な条件に思えますね~。
しか~し!これがなかなか、探すと難しいのでありますよ。

だいたい、駅から歩ける山ってのが、意外と少ない。

まぁ、バスの便があっても乗らないで歩けばいいじゃん、って話ですが、延々とアスファルト歩きするってのは、やっぱつまんないんでね。

で、Googleさんで検索しまくって、この「天覧山」をみつけた次第です。

西武池袋線の飯能駅からスタートします。

まずは観音寺を目標に

駅ビル「PePe」がある方の北口から出て、「銀座通り」を目指します。

目印はみずほ銀行と「HANNO」と書かれたゲート

商店街でありながら、車がけっこう多く通る 「銀座通り」 を注意しながら進み、「広小路」交差点で左折するとすぐに、「飯能小町公園」があります。

トイレ休憩できる飯能小町公園。手には駅の観光案内所でもらったイラストマップ

小さいけれど、きれいに手入れされた公園にはトイレとベンチがあるので、少し休憩するとよいでしょう。
その後、道なりに進んでいくと「飯能河原」という信号があり、右手前方に「観音寺」があります。

天覧山への道標にしたがって 、飯能河原の信号で右折
見どころ満載の観音寺でちょいと寄り道

こちらのお寺、なかなか良い雰囲気で、張り子の白い象や、小石をたたきつけて厄を打ち砕く「厄割り石」など、子供が喜びそうなものがありました。(子供は厄をおとす必要はないか?!)

仏教で縁起の良い動物とされている白い象が鎮座
厄を落として幸運を!

登り口からいきなり急坂がはじまる

お寺を出たら生け垣に沿って進み、生け垣が終わったところで左折し、「はんのう幼稚園」に向かって進みます。
ちなみに、駅から天覧山へは随所に道標があるのでご安心を。

分岐点には道標があるので確認しながら進もう

幼稚園を過ぎたら、世界にひとつという鉄腕アトムの銅像を左手に見ながら車道を横断します。ハンパない種類のソフトクリームを販売するコンビニ「タイムズマート飯能店」の脇から上がって行くと、ようやく山道っぽくなってきます。

これでもか!の種類の多さに思わず笑っちゃう

奥武蔵自然公園の看板を確認して登っていくと、やや急な坂道となります。ゆっくりゆっくり進むと良いでしょう。

コンビニ脇のこの看板が目印
続いて現れる表示
奥武蔵は奥が深い
ここから登山スタート
分岐には必ず道標
けっこう急な舗装路が続く

天覧山登り口の看板からおよそ15分ほど歩いて行くと「天覧山中段」に到着します。

ここには休憩にもってこいの東屋が建っています。私が訪れた時は、地元の幼稚園児たちが賑やかにお弁当を食べていました。

天覧山中段は広々としている
きれいなトイレも完備

舗装路が終わり、ワクワク登山のスタート

この先が、いよいよ本格的な山道となります。

大きな石や木の根につまづかないよう気をつけながら進み、三叉路に着いたら左へ。いろいろな表情の石仏がたくさん並ぶ十六羅漢像に見送られて進んだ先には、コース中いちばんの難所が待っています。左側が切れ落ちた岩場となり、なかなかスリリング!

でも、クサリの柵があり、足元は階段状になっているので、落ち着いて登れば大丈夫。

トイレを後にすると、山道となる
この道標がある三叉路はぜひ左へ
ステキな笑顔の石仏さんに見守られ
急な岩場のスタート。一歩一歩、確実に

もしかしたら怖がって進めない子がいるかもしれませんが、その場合は三叉路まで戻って右側から進むとよいでしょう。

ドキドキしながら、やっとの思いで岩場を抜けると、さあ山頂です! 晴れた日には富士山を望め、眼下には飯能の市街地がひろがります。

遠くには雪をかぶった富士山がひょっこり

辛い登りを終えた達成感と気持ちよい眺めで、子供たちは喜ぶこと間違いなしですね。

ここでランチタイムを、と、いきたいところですが、山頂はあまり広くないので、少し下ったところにある東屋へ。ベンチも屋根もテーブルもあるのでおすすめです。落ち着いて食事をすることができますよ。多少、興奮した子供たちが走り回っても目が届くので大丈夫。

山頂から見た東屋。何本かある道をこの方向に下って

下山後のお楽しみは味噌づけまんじゅう

さて、下山は東屋を後にし、長い木の階段を下っていきましょう。すると、小さな川が流れる湿地帯に到着します。ここは「ホタルの里」と呼ばれていて、初夏には多くのゲンジボタルが飛び交うそうです。

道標を確認し、能仁寺、飯能河原を指す左方面に進み、駅まで戻りましょう。

初夏のホタルも見てみたい

また、歩き足りないならお隣の多峯主山まで足を延ばすのもおすすめですが、道がやや険しく距離も長いので、幼児には少し厳しいかと思います。

町まで下りてきたら、駅に向かう途中にぜひ訪れて欲しいのは 、銀座通りから脇道に入ったところにある「新島田屋」。飯能名物の「味噌づけまんじゅう」を店先で食せるのです。

あんこ入りの焼きまんじゅうに甘辛い味噌をたっぷりと塗った美味しさは、ひと汗をかいた体に染みわたる~。

あまじょっぱい味噌づけまんじゅう
味噌づけまんじゅうの名店はこちら

じつは私、この手の〇〇名物とやらは、なんだかなー、と思うことも多いのですが、この味噌づけまんじゅうはホントにおいしかった。

夕暮れの飯能の住宅街で地元の方たちの馴染みの味を堪能する、優雅なひとときでした。

ひと休みしたら飯能駅始発の電車に乗って帰りましょう。

参考コースタイム(幼児連れバージョン)

飯能駅→(15分)→飯能小町公園→(10分)→観音寺→(10分)→天覧山登り口の看板→(15分)→天覧山中段→(15分)→天覧山山頂→(10分)→ホタルの里→(20分)→飯能河原→(10分)→新田島屋→(10分)→飯能駅   合計1時間55分

いかがだったでしょう?

飯能駅から歩け、約2時間弱のコースタイムで、立ち寄りスポットも豊富な「天覧山」へ、幼児を連れて登ってみませんか?

関連記事:
「自然体験不足障害」とは?子どもたちが自然から切り離されることの危険性
子どもに自然が必要なワケ

コメントを残す