夏になると世界の各地で過去最高気温が更新され、異常気象が常態化しつつあります。そんな中、人々は旅行や休暇の目的地として、より涼しい場所を探すようになっています。涼しい環境で休暇を過ごすことは「クールケーション」と呼ばれ、人気は急上昇中。今回は「Travel Trend: The Rise of the Coolcation」と「Coolcation: The new travel trend that threatens the Mediterranean tourism」の記事を参考に、クールケーションとはどのような旅なのか、その具体例やメリット、デメリットを紹介します。

クールケーションとは

クールケーションは、涼しい気候の地域でバケーションを楽しむ新しい旅のスタイルです。世界的な猛暑の影響で、夏場の人気観光地だった地中海沿岸やカリブ海諸国などが避けられる一方、スウェーデンやノルウェーなどの北欧諸国、カナダ、そしてアルプス山脈といった涼しい地域、さらには北極圏や南極といった寒い場所が旅行先として選ばれるようになっています。クールケーションは、涼しさを満喫できるだけでなく、自然の中で静かに過ごしたり、自然に触れながらアクティビティを楽しんだりできるのも魅力です。

クールケーションの具体例

クールケーションの代表的な目的地は、北欧やカナダの山岳地帯です。例えば、ノルウェーのフィヨルドでは、涼しい気候の中でハイキングやクルーズを楽しむことができます。スウェーデンのラップランド地方では、豊かな自然の中でリラックスしながらトレッキングが体験可能です。9月頃からはオーロラ鑑賞もできます。残暑が長くなっているので、9月もクールケーションを楽しむのには良い時期になってきています。

カナダのロッキー山脈も人気です。ここでは、雄大な自然の中でハイキングやキャンプ、バードウォッチングなどを楽しむことができます。高地の美しい景色と新鮮で冷たい空気はリフレッシュと癒やしを求める旅行者に最適です。

クールケーションのメリット・デメリット

暑さから逃れ、自然の中でリフレッシュしたりアクティビティを楽しんだりすることのできるクールケーションは、旅行者にとってメリットの多い旅ですが、観光業界や周辺地域にとってもメリットがあります。クールケーションの人気の高まりは、観光業界にとって新たな顧客層を取り込むチャンスとなり、地域経済の活性化にもつながっているのです。

デメリットもあります。多くの涼しい場所は交通が不便でアクセスが難しいこと、南極など遠方の場所へ行くにはコストが高くなることなどです。逆に、人気の避暑地には観光客が集中し混雑するという懸念もあります。そうすると、静かな環境が損なわれるだけでなく、自然環境にも負担がかかってしまいます。このようなことを防ぐために、観光客を分散させたり、各地域で自然を守るための対策を取ったりすることが大切です。

まとめ

クールケーションは、気候変動や旅行者のニーズの変化に適応した新しい旅行スタイルとして注目されています。次の旅行先は、涼しい目的地を選んでみてはいかがでしょうか。

(参考)
Travel Trend: The Rise of the Coolcation
Coolcation: The new travel trend that threatens the Mediterranean tourism

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