「やりたいことリスト」のなかに、スカイダイビングを含めている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
スリルを味わいたい、高いところが好き、世界観を変えたい、etc……挑戦したい理由はさまざまだと思います。実は、スカイダイビングはストレス発散の手助けをしてくれることをご存じでしょうか?
今回は、単なるアウトドアアクティビティーの1つとしてではなく、ストレス発散の手段としてスカイダイビングがどんな風に役に立つのか、「The Health Benefits of Skydiving」をもとに考えてみたいと思います。
スカイダイビングと言えば、上空2,000~4,000メートルほどの高さから空中にダイブし、フリーフォールを楽しんだ後、最後はパラシュートを開いて地上に降り立つ、というもの。その間、たったの5分ほど。そんな短時間にもかかわらずストレスが発散できるという何とも素敵なアクティビティーで、そこには神経伝達物質のひとつであるアドレナリンが大きく関与していました。
アドレナリンは、緊張や興奮状態などが発生すると体内に分泌されるホルモンの一種です。人の集中力を高めたり、脳内覚醒を促したりする効果があるため、大量に分泌されると驚くほどの集中力やパワーを発揮することで知られています。
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スカイダイビングは極度の緊張や興奮状態に身を置くため、大量のアドレナリンが分泌されやすく、猛烈に集中力が高まります。そうすると、普段から心に抱いている不安や心配事が自然と頭の中から消え、アドレナリンにより体中からエネルギーがあふれてくるような感覚を覚えます。
今まさに空中にダイブしようとする瞬間は、目の前のことだけに全神経を集中し、それ以外のことは何も考えられなくなるという感覚、わかりますよね?猛烈に集中して緊張もしくは興奮した状態になることでアドレナリンが大量に分泌され、ストレスの原因となっている不安や心配事などを一気に吹き飛ばしてくれるのです。
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体験後は充実感とともに、心と体の両方に溜まった毒素が浄化され、まるで新しい人間に生まれ変わったように感じる人も多いといいます。またアドレナリンの大量分泌が起こると、人はストレスが解消されたと感じ、体中からエネルギーが満ちあふれ、やる気が湧き起こると言われているそうです。
何だかやる気が起きない、ストレスが溜まっている、何かに行き詰っている、そんな風に感じることが多くなってきたら、地上から空を眺めるのではなく、空から地上を眺めてみませんか。スカイダイビングに思い切って挑戦することで、自らの心を日常から解き放ってみましょう。
上空から地上に降り立つまでたった5分程度のことですが、果てしなく広がる空や大地を眺めれば、今悩んでいることや不安に思っていることが何だかとても小さなことのように感じられ、元気いっぱいの自分を取り戻す良いきっかけになるかもしれませんね!!
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《参考URL》
The Health Benefits of Skydiving|Health Fitness Revolution
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。