SDGsの達成目標には「ごみ問題」も課題の1つとして含まれています。日本はごみ排出量が比較的多い国でもあるため、ごみ問題の解決は大きな課題といえるでしょう。今回はSDGsのNo.12「つくる責任、つかう責任」を中心に、なぜ日本にはごみが多いのかについて調べてみました。

日本人は1日1kgのごみを出している

まずは日本がどのくらいごみを出しているのか理解しておきましょう。年間の家庭ごみ(一般廃棄物)の総排出量を調べてみると、平成30年で約4,200万トンといわれています。この総排出量から1人あたり1日で出すごみの量を計算すると、なんと約1kgも出していることになるんです。1kgの重さは1Lのペットボトルや牛乳をイメージするとわかりやすいと思います。こんな重さの量を毎日ごみとして捨てているなんて、あまり実感がないですよね。

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日本のごみが多い原因

ではなぜこんなにも日本のごみの量が多いのでしょうか。日本のごみが多い原因はいくつかありますが、今回はこの2つについて考えたいと思います。

  • 商品の過剰包装
  • 生ごみ問題

日本はお菓子の包み紙やビニール袋などの容器包装が多い傾向にあります。家庭ごみに含まれている容器包装の割合は、令和2年では容積比で約63%、重量比で約23%といわれています。ごみ容量の大半が容器包装ということから、どれほど過剰包装なのかがわかりますね。軽いごみとはいえ、重量比が全体の5分の1以上を占めているのも驚きです。

また生ごみの排出量も家庭ごみの半分以上の割合を占めていることから、食品もかなりの量が捨てられています。生ごみの排出量が多い背景には、豊富な食品が販売されて、食べ残しや賞味期限が切れてしまうことが増えたからだと考えられます。この影響から「食品ロス(フードロス)」という言葉もよく見かけるようになりました。

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わたしたちができること

このような問題を抱えているなかで、わたしたちでも身近にできることを考えてみました。

  • 3Rを意識する
  • ムダな食品は購入しない

過剰包装に対しては、3R(リユース・リデュース・リサイクル)を意識してみましょう。具体的には洗剤などの詰め替え用品を購入する、マイバッグを持参する、ごみの分別をするなどがあげられます。また生ごみ問題では食品の買いすぎに注意し、食材をムダにしない料理を心がけましょう。そのほかに焼却処理がしやすいように、生ごみの水分を切って乾燥させることも大切です。

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まとめ

日本ではさまざまな原因が重なりあって、ごみ問題が発生しています。しかしその原因は決して大きいものばかりではなく、身近な小さなものにも潜んでいます。わたしたちも大きな問題だからと諦めるのではなく、まずは身近に解決できる問題から取り組んでみましょう。

参考:地方自治体における廃棄物処理の現状と取組

容器包装廃棄物の使用・排出実態調査の概要(令和2年度)

一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について

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