北海道出身の筆者、ダイビング歴は5年、ダイブ本数は200本を超えましたが、いまだに北海道の海しか知りません。
同じ海に潜り続けて飽きないのかと思われるかもしれませんが、地元の海に潜り続けることの魅力を考えてみましょう。

四季を楽しむ
以前も記事にしましたが、春になると積丹の海にはカマイルカの群れがやってきます。
クルージングで追いかけたり、運が良ければスノーケリングで一緒に泳いだり。
夏はダイビングで積丹のダイナミックな地形を楽しんだり、南から回遊してくる魚達に会うことができます。
イシダイやクサフグというフグの仲間もやってきます。
秋は積丹川に遡上してくるサケをスノーケリングで間近に見ることができたり、ダイビングで産卵魚の観察ができます。
ホッケ、アイナメ、カジカなど、美味しそうな魚がたくさん見られます。
そして積丹ダイビングの醍醐味はなんといっても冬。
11月下旬頃になると、ロシアの海からトドがやってきます。
数年前に水中で20頭以上の群れに出会ったことがありましたが、言葉にできないほど感動しました。
また、2月には世界自然遺産知床で流氷ダイビングを楽しむこともできます。

P1060424

海の中の変化を感じ取る
通年同じ海を潜っていると、季節毎の変化がよくわかります。
秋、産卵のために浅場にやってくるホッケの数がいつもより少ないなぁという年は、その冬やってくるトドの数が少なかったりします。
やはり餌となる魚が少ないと、回遊してくるトドも少ないのです。
ガヤと呼ばれる根魚、エゾメバルの稚魚が今年は異様に多い
なと思ったら、毎年入っていた場所に今年は刺し網が入らなかったとか。
取らなければ増えるんだなぁと実感し、魚を食べる時は今まで以上に感謝するようになります。

P1050345

地元の真実を知る
積丹の海は「積丹ブルー」と呼ばれ、透明度が高く美しいことで有名になりました。
しかしこれは磯焼けでコンブが無くなってしまった結果だったのです。
潜ってみれば一目瞭然、今はコンブなんてほとんどありません。
そう言われてみれば、積丹ブルーなんて言葉は子供の頃は聞いたことがありませんでした。
昔はコンブが生い茂って、真っ黒な海だったのです。
磯焼けの原因はわかっていないようですが、あまりにも自分が積丹の海のことを何も知らなかったんだということに気がつきました。
子供の頃に毎年親に連れられて海水浴をしたなじみ深い海だっただけに、ショックでした。

DSC_1636

年間を通して飽きることのない北海道の海。
ふるさとの海がこんなに豊かであることを誇りに感じています。
これからも、自分の目で地元北海道の海の中の変化をしっかり観察し続け、伝え続けていこうと思います。

コメントを残す