【東京湾クルーズ】
伊豆諸島への玄関口・竹芝桟橋が、荷物を持った人たちで賑わっているのは、船旅前のよく見る光景。トップシーズンには人で溢れかえるターミナルも、春先のこの時期はまだ余裕がある。
まずはチケットの引き換えのため窓口へ。インターネット予約の場合は予約確認書メールを印刷したプリントで、電話予約の場合は予約番号でチケットを引き換え。チケットに名前などの情報を前もって書いておく。
「さて、ビール」とターミナル内のコンビニへ。船を見ながらもいいが、まだ肌寒いのでターミナル内で一杯。所々から「カシュッ」と聞こえてくるのもいい。もう船旅は始まっている。
大型客船『さるびあ丸』に乗船し、荷物を自分の席に置いたら甲板へ(チケットの半券は下船時に回収するので、大事に保管を)。忘れずに船内の自動販売機でビールを購入(購入には年齢確認のため運転免許証が必要。運転の予定がなくっても、お酒を飲むならお忘れなく。なんか矛盾w 価格はコンビニなどと同程度)。甲板に出ると見えるのは高層ビルの明かり。船の上から見るといつもと違う印象。
「ボー」という汽笛とともに22:00出航(時期によっては23:00)。夜の東京湾クルーズ。出航してすぐのレインボーブリッジを潜ると、本格的に島旅がスタートした気分。甲板では夜景を見たり、お酒を飲んだりして楽しむ船客がちらほら。景色は大都会のイルミネーションから、港のガントリークレーン、そして工場街。なかなか壮観。羽田空港も見える。そんな景色も次第に暗くなり、寒くなってきた。「そろそろ寝るかな」。
船内では毛布のレンタルあり(一枚100円)。夏季でも借りることをオススメ。結構冷える。周りの音が気になるならは耳栓の用意を。必要に応じてアイマスクも。乾燥するのでマスクがあるといいかも。耳栓代わりに音楽をという場合は、音量に注意。夜の船室ではお静かにがルール。
【利島上陸】
さるびあ丸の朝はとても早い。なぜなら伊豆大島の到着時間が6:00だから(時期によっては5:00!)。大島下船のために、消灯されていた船内の明かりが点灯。こんな時も耳栓やアイマスクは役立つ。寝すぎて乗り過ごさないように注意w 目覚ましのセットも注意。他のお客さんの迷惑にならない配慮を。ずっと鳴り続けていても起きない方、たまにいますw
早く目が覚めた時は、甲板から海を楽しむのもいい。東京湾からちょっと出ただけなのに、色が全然違う海に囲まれて、近づいてくる島を眺める爽やかな朝。自然感じます。
利島は大島の次。7:40に到着(時期によっては6:40)。円錐の島からちょっと飛び出た港に船が着く。釣り客を中心に何人か下船。さてさて、どんな島なんだろう? と第一歩。
到着時の天候は雨。結構強め。目指す利島ピラミッドを見上げると、山頂は大きな雨雲の中に。はてさて、どんな島旅になることやら。そんな天候なので、民宿が港まで迎えに来てくれるのはありがたい。まずは民宿にチェックイン。のんびり作戦会議。
利島行きの船には『条件付き』という場合が。外洋に飛び出る利島の港は、海の状況により着岸できないので、出航するけど停まれないない場合があるよということ(大型船の就航率は夏場で80%、冬場は60%)。その場合は別の島に降りるなどの計画変更という場合も。なにぶん自然が相手。これも船旅の醍醐味ということで(今回も条件付きだったが、大島到着時に着岸決定)。運行状況は東海汽船WEBサイトで確認。
【利島の小さな集落】
雨は上がる予報。しばらく宿で様子見。のんびりと自然に身をまかせる。
昼が近づくと予報どおり雨も上がり、まずは集落を散歩。入り組んだ急な坂にある小さな集落は、軽い散歩程度で回れてしまう。お店も小さな商店くらいしかない。鳥の鳴き声と風の音だけ。そんな感じがいい。
集落は大きな木々に囲まれ、湿度が高いこともあり、苔むした奥深い森を感じる。ちょっとした森林浴気分。幾つかある神社もより神々しい。ところどころ咲くオオシマザクラもいいアクセント。春先のこの季節だけの見どころ。
晴れ間も時折見えるほど天候は回復。山頂の雲も取れてきた。午後はいろいろ行けそうだ。
利島はお店が少ないので、到着日の朝食、昼食を用意をしておくと安心。民宿で昼食を用意してくれる場合もあるので、予約時に確認を。
円錐状の利島の道はほぼ坂か階段。レンタカーやレンタバイク、バス、タクシーもないので、事前に移動手段に関して宿に相談を。自転車での移動はやめておいた方がいい。港を出て数メートルで諦める方多数w
【利島の展望台で企み】
利島は各方角に展望台があるということで、仲間の運転で車移動。ほんとに坂だけの島。それもきつめの。車も唸り声をあげる。
眺めのいい展望台でやることはコレ! 椿の森を眼下に、広大な海をバックに飲むビールは最高! これも自然体験の一つ。
こういう場所に『ビールおじさん』は出現しますw
【利島のアクティビティ】
利島の海のアクティビティは、釣りやダイビングがメインだったが、島の近くにイルカがここ数年住みついて、ドルフィンスイムの島として注目度アップ! 利島のイルカは比較的浅いところにいて、フレンドリーにかなり近くを泳いでくれるんだとか。イルカと戯れたい方は要チェック!
今回お世話になった『民宿寺田屋』さんでは、ドルフィンスイムのツアーも受け付けています!
【観光者としての利島】
利島は目立った観光スポットがある島ではないので、来る人を選ぶ島という印象は、実際に回ってみても変わらない。でも、のんびり島時間を過ごすのに、こんなに適した場所はないと思う。鳥の鳴き声と風の音だけ。携帯の電波も入りにくい。周りは椿の林と海。観光客にとって、便利ではないかもしれないけど、それがいい。そういう時間を求めている人にとって、楽園なんではないかと。
のんびりと自然と一緒にビールでも。
利島の情報はこちらから。
http://www.toshimamura.org/
次回『利島編2』。島の方と一緒に利島巡り!
Nature Service 正会員 島事業リーダー
酒と音楽をこよなく愛する自由な情報設計者。島での楽しみ方は素潜り。綺麗な海を見ると潜りたくなって仕方ないらしい。潜った後のビールと、民宿のご飯が大好物。ビールおじさん。
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