キャンプの予定を立てると同時に、何らかしらのレクリエーション(釣りやハイキングなど)を計画するキャンパーさんも多いことと思います。北米キャンプレポート2016(THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT,Kampgrounds of America, Inc.)の第11弾となる今回は、「キャンプとレクリエーションに対する考え方の違い」と、「キャンプで人気のレクリエーション」および「レクリエーションの世代別人気」を中心にお届けしたいと思います。
世代によってキャンプとレクリエーションに対する考え方は少し異なる
若い世代ほどキャンプそのものを「メインのアクティビティ」と考え、キャンプ中のレクリエーションはある種の「オマケ」ととらえている傾向が強いといいます。つまり、キャンプとレクリエーションをはっきりと区別している人が多いようです。
しかし、年代があがるにつれその傾向は薄れ、「キャンプとレクリエーション」の両者をセットにして「キャンプ」ととらえ、区別することなくどちらも「メインのアクティビティ」だと考える傾向が強いそうです。
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.28
Millennials=ミレニアル世代、1981年~1997年生まれ
Gen X=X世代、1965年~1982年生まれ
Baby Boomers=ベビーブーム世代、1946年~1964年生まれ
Mature=シルバー世代、1946年より前生まれ
(北米キャンプレポート2016の定義より)
キャンプ中のレクリエーション人気1位は?
世代によって、キャンプとレクリエーションに対する考え方は少々異なるものの、キャンプに行くほぼすべての人が、キャンプ中に1つ以上のレクリエーションを楽しんでいるそうです。北米キャンプレポートによると、2015年のレクリエーション人気1位は「フィッシング」(46%)、次いで「ハイキング」(44%)となっており、続いて、「景色を楽しみながらのドライブ/名所巡り」(34%)、「史跡巡り」(24%)、「カヌー/カヤック」(22%)が上位に入りました。
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.37
世代が違えば好みも異なる?
では、これらを世代別に見てみると、どのような傾向が見られるのでしょうか?1位の「フィッシング」と2位の「ハイキング」は、世代間で大きな違いは見られず、すべての世代において好まれているようです。
出典:『THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT』, pg.38
しかし、その他のレクリエーションでは世代間で好みがわかれました。たとえば、「景色を楽しみながらのドライブ/名所巡り」は、シニア世代とベビーブーマー世代には人気がある(それぞれ42%と44%)のに対し、X世代とミレニアル世代では少々人気薄(それぞれ32%と24%)という結果になりました。
傾向としては、若いキャンパーが「自転車/マウンテンバイク」、「ランニング」など、体を動かすレクリエーションを好むのに対し、年配のキャンパーは座っている時間の長い「ドライブ」や「名所/史跡巡り」を好むようです。
キャンプに行くほぼすべての人が、キャンプ中に1つ以上のレクリエーションに参加しているようですから、それぞれの世代が体力や趣味などに合わせて、キャンプ以外にも自分なりの楽しみを見つけているようですね。キャンプだけでも十分楽しいですが、そこにレクリエーションを追加して、皆さまもキャンプの楽しみを倍増させてみてはいかがでしょうか?
《参考URL》
THE 2016 NORTH AMERICAN CAMPING REPORT|Kampgrounds of America, Inc.
(本文掲載のグラフはKampgrounds of America, Inc.さんより使用許可をいただいております。)
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。