ワーケーションという言葉がメディアで取り上げられるようになり数年が経ちましたが、昨今、コロナ禍でその働き方により注目が集まるようになりました。しかし、実際にワーケーションを体験した人たちの話しを耳にする機会は意外にも少ないと感じます。

今回はこちらの記事より、ワーケーションのメリット・デメリットをご紹介します。また、合わせて、長野県信濃町にある「信濃町ノマドワークセンター」で先日行われたオンラインセミナーより、ワーケーション体験者の生の声をご紹介したいと思います。一般に言われるワーケーションのメリット・デメリットと体験談とでは大きな隔たりがあるのかどうか、その辺りを探ってみたいと思います。

【オンラインセミナーにご登壇いただいた方々】
(講師)
HENNGE株式会社 Digital Intelligence Section /Section Manager 水谷 博明 氏
パーソル プロセス&テクノロジー株式会社 ワークスイッチ事業部 営業統括部 部長/Bizer株式会社 代表 畠山 友一 氏
(ゲスト)
環境省 自然環境局 国立公園課 課長補佐 三宅悠介 氏

(お三方には、黒姫山で森林セラピーを体験していただき、水谷氏と畠山氏には「信濃町ノマドワークセンター」でワーケーションも体験していただきました。

一般に言われるメリット・デメリット

ワーケーションのメリットとしては、下記のような点が考えられます。

・働く場所を移して見える景色が変化することにより、創造力とモチベーションが高まる。
・チームで参加すれば、チームビルディングの一助となる。
・休日にわざわざ出かけなくても、ストレスレベルを下げることができる。
・いつもと違う体験が、人としての成長、仕事面での成長を促す可能性がある。

また、雇用者側のメリットとして

・(ワーケーションを行っている企業は)就職希望者の増加が見込め、従業員が継続的に働く十分な理由となり得る。

などがあります。

逆にデメリットとしては、

・デジタル化できない作業は対象外となる。
・すべての人に適しているわけではなく、環境が変化することで集中できない人もいる。
(参考1より)

といった点が挙げられます。

ワーケーション体験者の実際の声

さて、今回「信濃町ノマドワークセンター」でワーケーションを体験した方々のご意見はどのようなものだったのでしょうか。

妙高山という大自然を目の前に仕事をした水谷氏によりますと、「頭がスッキリとして企画書の作成が捗った」「根詰めて集中する仕事には向いている」とのこと。加えて、「社内ディスカッションよりもワーケーションに来る方が生産的な会話ができるのではないか」それゆえに、「チームビルディングに向いているのではないか」と感じたそうです。

三宅氏も「企画を考えるようなクリエイティブ系の仕事には向いている。」と、直感や創造力が必要な仕事にはとりわけ向いているのではないかとのご感想でした。

また、ここ最近、新型コロナの影響でリモートワークが長期化してきた人たちの中に、メンタルの不調を訴えるケースが増加していると耳にするようになりました。このリモートワークによるストレス解消の手段として、水谷氏は、ワーケーションという選択肢は良いのではないか、という話をしてくださいました。

自らの経験として、「コロナ後、リモートワークになったが、通勤時間を業務に充てている。その分、仕事は過密。生産性は上がっているけど、気持ちに余裕がなくなり幸福度は下がっている。このままじゃいけない。溜まっているモノを出すという活動も必要。ワーケーションを体験して、(選択肢として)アリだなと思った」と。

記事に書かれていた「休日にわざわざ出かけなくても、ストレスレベルを下げることができる。」というメリットと合致する部分もあり、ワーケーションの環境に身をおくことの重要性をまさに体感していただいたようでした。

ところで、デメリットについてはどうでしょうか。デジタル化が不可能な職業や作業が対象外となることは致し方ないとして、向いていない人や職種についてはどのように感じたのでしょうか。

水谷氏、畠山氏ともに、基本的に向かない仕事はないと思うとのご意見でした。「物理的に訪問が必須の営業職などは厳しいかもしれないが、現在はオンライン営業も増えており、今後リモートワークができない職種(※注:職業ではありません)はより少なくなっていく」との印象を水谷氏はお持ちでした。

畠山氏も「仕事と旅行をしっかりと分けたい人は無理に融合する必要はない。」と、万人に向いているとは限らないと言いつつも、「自分が経験したことからしか学べないこと、気づけないこともあるので、気軽に行ける近くの公園などから始めてみるのがお勧め」とのことでした。

ちなみに、「ノマドワークセンターはメチャクチャ良すぎて、ワーケーションを初めてする人にはハードルが高すぎる!」と畠山氏は笑顔を交えながら話してくださいました。大変嬉しいお言葉です!

また、従業員側の視点からワーケーションの賛否が問われることが多いなか、畠山氏はマネジメント視点からこんな貴重なご意見をくださいました。「リモートワークは、組織のパフォーマンスを最大化させるための選択肢の一つ。時間や場所の制約をなるべく取り払い、個々の生活に合わせて働きやすい環境を整えるのが組織のリーダーの仕事。」

畠山氏の言葉は、メリットとして挙げた「従業員が継続的に働く十分な理由となり得る。」という点に通じるものがあります。経営者が積極的に関わり実際に経験することで、今後ワーケーションという働き方の選択肢が広がっていく可能性が高まるのかもしれません。

また、環境省の三宅氏は、「コロナ禍によるインバウンド需要が見込めないなか、ワーケーション先となる地域に平日も宿泊のお客さんが増える、というのはプラスの効果があるのでは」と、地域経済の活性化という側面からワーケーションのメリットについてご意見をいただきました。

以上、「信濃町ノマドワークセンター」で実際にワーケーションを体験していただいた方々からのご意見を一部ご紹介いたしました。

まずは試してみることが重要。そして自身に向いているのかどうか、仕事の成果が上がるのかどうか、そんなところを見極めていく必要があるようですね。皆さまも一度、ワーケーションにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

オンラインセミナーの内容をもう少し詳しくご覧になりたい方は、下記からご覧いただけます。また、「信濃町ノマドワークセンター」の内部や大自然に囲まれている様子などもご確認いただけますので、ぜひご覧ください。

(参考1)
Workation Guide: How to Work and Travel at the same Time|Denise Mai





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