私はHENNGE株式会社というITセキュリティ会社でマーケティング(企画職)に従事しております。“インターネットさえあれば”  “外出が少ない”  比較的どこでも仕事ができる環境にあると共に、HENNGEの事業(どこでも仕事ができるセキュア環境の提供)・職務(ITを駆使して自社事業のDX※1 を支援)を遂行するため、「自分らしく働ける環境」づくりを日々模索しております。

今回、長野県信濃町にある「信濃町ノマドワークセンター」にてワーケーションを体験する機会を頂いたので、そこで感じたことをお伝えしたいと思います。

※1 デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略

ワーケーション体験に参加した理由

首都圏経済が停止した2011年3月11日の東日本大震災以降、BCP対策の一環として「ITクラウドの活用」「どこでも働ける環境」この2つのキーワードが常識になってきました。更に拍車がかかったのが、自然災害(大雪、台風、etc)による交通機関の麻痺や、今回の新型コロナ緊急事態宣言です。“生産性向上” ⇒ “仕事ができないリスクの回避” にBCP対策レベルはシフトし、もはや上記2つのキーワードの実現はMustになりつつあります。

そんな中、自身でも約2年間、様々なTry & Errorを繰り返してある程度 “仕事ができないリスク” は回避できつつあると実感しております。ただ、今抱えている課題は「幸福度の低減」です(コロナ以降、如実に出てきている)。

通勤/外出の移動時間がなくなった分を業務に充てることができる、良いことです。反面、1日の業務は過多、自宅はオフィスと化し、移動時間や人との会話が減り、今まで “何気なしに” 息抜きできていた場が減ってきています。”何気なし” という特に意識することなく自然と作られていた息抜きの場が減ってきているのだから、自ら積極的に作っていかないと「幸福度」は上がっていかない、イコール活動の質に影響があるのでは?と思うようになりました。

そんな中、前々から私の中にあったキーワードが「Nature Work」です。自然の中での仕事、自身が自然体でいられる環境。そこに至ったきっかけは、趣味のサーフィン、遠く太平洋の水平線を眺めながらの波待ちの時間でした。その時間に良い企画案が頭に思い浮かぶことに気付き、”自然” が活動の質を上げるための1つの選択肢として出てきました。それが “海” ではなく、“山” でも同じ環境を作ることができるのか?と思い始めていた中、長野県信濃町の国立公園にほど近い、山の大自然で仕事ができるという最高の機会を頂戴し、今回ワーケーション体験に参加させていただきました。

ワーケーション体験で得た気付き

結論から言うと「Nature Work」は幸福度が上がる環境の1つとして、”あり” であると再認識できました。そして、山の大自然の中で仕事をするという “非日常” に身を置くことで、日常を振り替える良いきっかけにもなりました。

  1. 人工物と自然界の摂理の理解
    黒姫高原での森林セラピーにてガイドさんから様々な自然の摂理について話を聞くことができました。なぜ木の枝がしなるのか、季節によって葉音が違う、小さな滝でも結構なマイナスイオン出てる、etc。中でも最も心に残っているのが、人工物と自然界の違い。自然界には何一つ直線状の物はない一方で、人工物は直線だらけ(森の中にある人工物である看板を見ながら)と説明していただきました。



    「人は直線状の物に囲まれていると緊張感を持つようになるらしく、安らがない。」

    そんな話を頭に、約15分間、森の中の各自が気に入った場所で、何も考えずボーっとする時間を頂戴しました。結論、 “何も考えない” これが実現できなかったのです。緊張がほぐれているハズの自然の中でさえ、多少なりとも考えてしまう、ということは人工物(ITなんて人工物の極み)に囲まれてる日常でどれだけのことを考えているのか、ゾッとしました。脳みそにも安らぐ時間を与える、ここで得た教訓でした。



  2. 遠くに目を向けることの大切さ
    パソコン/スマホに向かいっぱなしが当たり前になってる昨今、目・頭をリフレッシュ・リセットさせる機会は圧倒的に減ってきているし、そもそもそのような環境が少ないことも常々思っていました。そのこともあり、今回の体験でやってみたかったことの1つが、大自然の中パソコンを広げて仕事をすること。パソコンからちょっと目を外すと目の前に妙高山の絶景。言うまでもなく、目・頭はリフレッシュ・リセットされ企画仕事が捗りました。一息入れることの大切さを実感できました。



  3. 非日常体験は新たなコミュニケーションを生む
    今回特別に、併設されているキャンプ場を貸切りで、夜のバーベキューを振舞っていただきました。満天の星空の下、ほのかな灯と焚火を囲んでの食事。周りに人がおらず、音楽や話す声の音量を気にすることなく、心置きなく深夜まで皆で語り続けました。また、朝には「カタカタ」という聞いたことのない音。これは、キツツキの木を突く音で、皆で感動を共有することができました。
    こんな非日常な特別体験は人の気持ちを一つにし、おおらかにさせてくれます。生産的なディスカッション、チームビルディングに良い影響があるのではないかと思いました。

ワーケーションの課題

基本的に、今回のワーケーション体験そのものに課題はないと思っております。ただ、会社組織としてワーケーションを推進していく上ではいくつか課題があると感じています。

  1. どうしても「Vacation」イメージが強い
    共に働くメンバー全員が同じ場所にいれば関係ありませんが、色々な環境の違いがあり、なかなかそうはいかないと思います(例:家を長期間離れることができない、虫が苦手、移動手段がない、etc)。その場にいない人にとっては遊んでいるように見えてしまうこともあるでしょう。そのため、ただ働きに行くだけではなく、何かテーマを設けてワーケーションを活用することが必要だと思いました(例:合宿、チームビルディング、異なる会社/部署とのコミュニケーション強化、etc)。

  2. 先導役・取り決めが必要
    上記の「テーマを設ける」に近い話ですが、自然の中にただ身を置くだけでは効果が半減すると考えるため、今回のような森林セラピー、焚火を囲んだバーベキュー、など企画を先導できる人と共にワーケーションを活用するのが良いと思います(信濃町ノマドワークセンターを運営するNPO法人Nature Serviceさんも相談にのって下さるようです)。合わせて、交通手段は?出張扱いにする?など社内制度にどのように乗せるかも決めていく必要があります。

  3. Fitする人が1つの働く環境の選択肢として取り入れれば良い
    当然価値観は皆違うので、Nature Workが合う人、合う職種、色々あると思います。ワーケーションを強制ではなく、1つの選択肢として活用できる位の温度感で会社側が提供するのが良いと思います。

最後に

新型コロナ後にリモートワークが一気に加速したこの約半年、その影響はこれからより出てくると思います。私はその中の1つに「幸福度の低減」もあると実感しているため、ぜひ今後の皆さんの働く環境づくりの選択肢として、この記事が何かご参考になれば幸いです。

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