みなさんは世界の自然遺産に足を運んだことはありますか?動物や植物など、自然豊かな場所を訪れると心が癒やされますよね。実は最近よく耳にする「SDGs」の取り組みには、自然遺産の保護も含まれているんです。今回はSDGsのNo.11にある「世界遺産の保護」に注目したうえで、日本の「知床」についてご紹介したいと思います。

知床の魅力

日本の自然遺産の1つである知床とは、北海道の北東部に位置している知床半島のことを指します。知床の大きな魅力は「自然豊かな生態系」と「多種多様な生物の共存」という点です。

知床半島の海には豊富なプランクトンが生まれるため、生態系に重要な食物連鎖の起点となります。そのため海洋生物や陸上生物といった「海・川・陸」の幅広い生態系がつながり、自然豊かな環境が生まれます。さまざまな種の動植物も共存しており、希少性のある生物が多数生息している貴重な地域です。このような自然環境を保護するために、河川の工事や指定地域の漁業規制といった取り組みを行っています。

世界自然遺産の評価基準について

日本の世界自然遺産はどのようにして登録されるのでしょうか。基準としては以下の4つの基準のいずれかを満たす必要があります。

・類例を見ない自然美および美的要素をもった優れた自然現象、あるいは地域を含むこと

・生命進化の記録、地形形成において進行しつつある重要な地学的過程、あるいは重要な地学的、自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な例であること。

・陸上、淡水域、沿岸および海洋の生態系、動植物群衆の進化や発達において、進行しつつある重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な例であること。

・学術上、あるいは保全上の観点から見て、顕著で普遍的な価値を持つ、絶滅のおそれがある種を含む、生物の多様性の野生状態における保全にとって、もっとも重要な自然の生息。生育地を含むこと。

環境省|日本の世界自然遺産|評価基準

またその他にも「自然の本来の姿が維持されていること」「保護管理が行われていること」という条件も必要です。

知床の評価ポイント

知床が世界自然遺産として評価されたポイントとして、以下の3つがあげられます。

  • 生態系
  • 生物の多様性
  • 保護管理体制

先ほど説明したように広大な生態系と多様な生物の共存、それを保護するための管理体制が評価につながりました。その結果2005年7月17日に日本で3番目の世界自然遺産に登録されることとなりました。

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まとめ

自然遺産はまさに「自然」の象徴ともいえるでしょう。わたしたちはこの貴重な動植物の生態系を守らなければいけません。もちろんそれは身近な自然に対しても同じことがいえます。もし知床を訪れるときは、マナーを守りながら広大な自然を体全体で感じてみてください!

参考:環境省|日本の世界自然遺産|知床

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