ストレスやプレッシャーの多い現代社会で、体と心を健やかにすることを目的とした「ウェルネスツーリズム」の人気が世界で高まっています。その歴史や魅力を「健康と幸せを目的とした「ウェルネスツーリズム」とは?その歴史や魅力」で紹介しましたが、具体的にはどのような旅なのでしょうか。今回は「15 Examples of Wellness Tourism You Should Know About」と「WELLNESS TOURISM」の記事を参考に、ウェルネスツーリズムの具体的な例や効果を紹介します。
疲労回復や美容に:温泉やスパでのリトリート
日本人にとってなじみのある温泉。疲労回復やリラックスを目的として行く温泉旅行もウェルネスツーリズムの一つです。温泉には自然治癒力を高め、皮膚病や循環器系、呼吸器系の疾患や筋肉疲労などさまざまな症状を緩和する効果があります。また、スパでは顔や体のマッサージを受けるなどして、美容面でのケアや精神的な充足感を得ることができます。
心身の調和に:ヨガや瞑想のリトリート
ヨガやピラティスは、ウェルネスツーリズムの中でも人気のアクティビティです。朝の太陽の光を浴びながらヨガで一日を始め、日中には瞑想やマインドフルネスのセッションで心を穏やかにします。森や山の中で行われることも多く、静かな自然環境でのヨガや瞑想は心に平静をもたらしてくれます。
健康な食生活に:食と料理のリトリート
健康で幸せな人生にとって、食べることはとても重要です。それゆえ、食や料理を取り入れたウェルネスツーリズムもあります。地元の市場や農園を訪れてその土地ならではの健康に良い食材について学んだり、新鮮な食材を調達して伝統的な料理を作ったりするなど、食を通した健康促進法を学びます。
食べるときには感謝の気持ちを込めながら食事を楽しむマインドフルな時間を持ち、心と体を調和させます。栄養士や専門家による相談やセミナーが行われるものもあり、健康に良い食習慣や栄養バランスについて理解を深めることができます。
フィットネスに:ランニングやサイクリングのリトリート
休暇を利用してシェイプアップをしたい人は、運動を取り入れたツアーもあります。ガイド付きでランニングやサイクリングのツアーに出かけたり、トレーナーによるトレーニングを受けたり、専門家の栄養アドバイスを受けたりすることなどができます。グループで行うものに参加すれば、同じ目的を持った仲間ができ、モチベーションの維持にもつながるかもしれません。
自然との共生に:エコ・ツーリズム・リトリート
旅行先の自然や文化に触れることで心身をリフレッシュさせるだけでなく、環境への理解や自然と共生する姿勢を養うことを目的としたウェルネスツーリズムもあります。専門家とともに自然保護地域や生態系を巡るエコツアーに参加したり、カヤックやトレッキングなど環境への負荷が少ないアクティビティを体験したりします。また、環境に配慮した宿泊施設を利用するなどして、持続可能な旅行の概念を体験的に学んでいきます。
まとめ
ウェルネスツーリズムは画一化されたものではなく、とても多様です。また、昨今の発展は目覚ましく、新しいタイプの旅行が生まれ続けています。自分の興味や目的に合ったウェルネスツアーを探してみてはいかがでしょうか。
(参考)
15 Examples of Wellness Tourism You Should Know About
WELLNESS TOURISM
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。