忙しい現代社会で、注目されている旅があります。それは、「スロートラベル」。せかせかと観光地をまわるのではなく、一つの場所をゆっくりじっくりと旅するスタイルです。スロートラベルは身体を休ませることができるだけでなく、急ぎ足の観光では得られない地域の人々との交流や、その場所でしかできない深い体験をすることができます。今回は「Slow Travel: How This Has Become Popular Among Young Adults In 2024」と「What is Slow Travel? And How to Do It」の記事を参考に、スロートラベルの利点や魅力を詳しく紹介します。「スロートラベル」とはどのような旅かを知りたい方は、『「スロートラベル」とは?心と体を癒やす新しい旅のカタチ』をご覧ください。
心身ともにリフレッシュできる
旅行をすると、行く前よりも帰ってきたときのほうが疲れていたということはありませんか。短期間にできるだけ多くのものを見たり体験したりしようとして、スケジュールをぎゅうぎゅうに詰め込んだ旅行だとそうなってしまいます。そして、せっかくの休暇が休みではなくなってしまいます。
自分のペースを保ってリラックスした旅をすることに重点を置いたスロートラベルでは、心を解きほぐし、エネルギーを再充電することができます。行く先での体験をじっくり味わい、地元の文化や風景に触れることで、旅の本来の目的であるリフレッシュと充実感を得ることができるのです。
予期せぬ出会いや思い出ができる
ガイドブックを片手に次から次へと移動する観光旅行では、地元の人と話すことはほとんどないでしょう。お土産屋さんや食堂の人と簡単なやりとりをするぐらいでしょうか。家に帰って旅行を振り返ると、自撮りの写真とお土産はあっても、そこに暮らす人々の生活や文化などについては何も知らないままということもありがちです。
でも、一か所に長く滞在するスロートラベルでは、地元の人との深いつながりを築くことができます。話したり教えてもらったり食事を共にしたりといった時間を通して、その土地の文化や知識を学べるだけでなく、友人や仲間として絆も育まれます。人生を変えるような人に出会ったり、忘れることのできない思い出ができたりすることも。また、新たな環境や人々との触れ合いを通じて、自分自身を見つめなおす機会にもなります。ゆっくりと時間をかけて旅をすることは、意義深い経験をもたらしてくれます。
自然への感謝が深まる
スロートラベルでは、一つの滞在先をゆったりとしたペースで楽しみます。農業体験をしたり、美しい風景に浸ったり、そこでしかできないアウトドアアクティビティを楽しんだり。そのような時間を通して、忙しい毎日では感じることのできない、自然のすばらしさを再認識することができます。
スロートラベルでは、ゆっくり動くことも大切なポイントです。飛行機ではなく電車を、電車ではなく自転車や徒歩を使うというように、あえて時間をかける移動手段を選びます。そのような選択は心を落ち着かせるだけでなく、環境への負荷を減らすことにもつながり、持続可能な社会に貢献することにもなります。
(参考)
Slow Travel: How This Has Become Popular Among Young Adults In 2024
What is Slow Travel? And How to Do It
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。