「スカイランニング」というスポーツがあるのを知っていますか。「空を走る?」とは一体どんなスポーツなのでしょうか。今回は「What is skyrunning? The growth of an extreme mountain sport」と「What Is Skyrunning? A Guide To Racing The Mountains」の記事を参考に、「スカイランニング」とは何か、その歴史や種類、魅力などを紹介します。

スカイランニングとは

スカイランニングは、標高2,000メートル以上の山岳地帯を走るという競技で、エクストリームスポーツの一つです。標高2,000メートルというのは登山や高地トレーニングが行われるような高さで、森林限界に近づき、空気も薄くなり始めるのでスポーツをするには挑戦的な環境です。

スカイランニングのルートは、険しい山道や岩場、雪原などさまざま。選手は、標高差1,000メートル以上を短時間で駆け上がることが求められ、技術とスタミナが試されます。私には想像もできない厳しさですが、「空に向かって走る」感覚を味わうことができると世界中で多くの人が魅了されています。

スカイランニングの歴史と発展

スカイランニングは、1990年代初頭にイタリアのアルプスで誕生しました。イタリアの登山家マリノ・ジャコメッティが、ヨーロッパで最も高い山々に含まれるモンブランとモンテローザの山脈で最初のレースを行ったのが始まりです。

その後、1993年にスポーツウェア会社Filaの支援を受けてスカイランニングは成長し始め、1995年には国際スカイランニング連盟(ISF)が設立され、競技の国際的な基準が確立されました。以来、スカイランニングはヨーロッパを中心に世界中に普及し、現在では200の公式レースが開催され、65カ国から約5万人が参加しています。

スカイランニングの種類

スカイランニングは、距離や標高、地形の違いなどからいくつかの種類があります。例えば、「スカイ」は、20kmから49kmの距離を走り、その中に最低でも1,200mの登りが含まれています。制限時間はコースや大会によって異なりますが、多くの場合6~10時間程度に設定されています。

「バーティカル 」は、距離は5km以内で、1,000メートル以上の標高差を短時間で登ります。コースの平均傾斜は20%以上、そして全体の5%には33%以上の傾斜が含まれています。一般的な住宅街の道路の傾斜は約5〜10%なので、「バーティカル 」では常に急な坂道を登っていることになります。しかも、33%の傾斜というのは階段やエスカレーターの角度よりももっと急で、例えるならスキーの急斜面。そんな場所を、制限時間1~2時間以内に駆け上がります。

スカイランニングの魅力

スカイランニングは、自然の中で自分の限界に挑戦できることが最大の魅力です。高度が高くなるほど酸素が薄くなり、体力が試されますが、その分、達成感も格別です。また、過酷な環境でのトレーニングは、精神力と体力の両方を鍛えることができます。

まとめ

スカイランニングは誰もが簡単に挑戦できるスポーツではありませんが、自然の中で限界を試したいと思う方は、十分なトレーニングを積んだ後で挑戦してみるといいかもしれません。きっと深い感動と達成感を味わえることでしょう。

(参考)
What is skyrunning? The growth of an extreme mountain sport
What Is Skyrunning? A Guide To Racing The Mountains

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