海を見ると気持ちが落ち着き、小川のせせらぎを聞くと癒やされる。朝一杯の水を飲むと頭がすっきりし、お風呂に入ると体の疲れが取れる。これらの共通点はなんだかわかりますか。

どれも「水」によって人が癒やされているんです。

アメリカの海洋生物学者であるウォレス・J・ニコルズ博士は、このような「水」が人間の心や身体に与える効果を研究し「ブルーマインド理論」を打ち立てました。『Blue Mind』という本も出版され、アメリカでベストセラーになっています。 今回は「Blue Mind Theory And It’s Benefits」と「Blue mind」の記事を参考に、海や川など「水」と人との重要な関係性をご紹介します。

「ブルーマインド(青い心)」とは

「ブルーマインド理論」は「水」が人に与える効果を理論的にまとめたものですが、なぜ「ブルーマインド(青い心)」と呼ぶのでしょうか。

「ブルーマインド」は「レッドマインド(赤い心)」との対比で付けられた名前です。アメリカの神経科学者であるキャサリン・フランセン博士が、ストレスや不安、怒りや絶望といった感情を指す用語として「レッドマインド」という言葉を用いていました。

これに対して、「水」は平和で幸福感に包まれた穏やかな感情、つまり「レッドマインド」とは全く逆の感情を引き出すことから、ニコルズ博士が「ブルーマインド」と名付けたのです。

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「ブルーマインド理論」とは

「ブルーマインド理論」では、「水」がブルーマインドを呼び起こす理由をさまざまな観点からまとめています。そのうちの一つに「水がもたらす安心感」があります。「水」を見たり、音を聞いたりすることで、脳が「自分は正しい場所にいる」と反応し、呼吸や心拍数が落ち着くというものです。

人は母親のお腹の中にいる時から羊水という水の中で過ごしています。また、人の身体の約60%は水でできており、脳は75%が水です。人の身体にとって「水」は命を育む不可欠なもの。その「水」を近くに感じることは、命が維持できるところにいるという絶大な安心感を生むのです。

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「ブルーマインド」と「レッドマインド」のバランス

また、「水」は静と動を併せ持つ存在で、そのことが脳のバランスを完璧に保つとも考えられています。例えば、穏やかな海を想像してみてください。そこには静かな世界が広がっていますが、時折、波が岩にぶつかったり、海鳥が通り過ぎたりという変化もあります。この変化のない状態と、ある状態が脳に休息と刺激を与えるのです。

変化のない状態はブルーマインドを生み、心身ともに安定します。一方で、変化のある状態は時にストレスになりレッドマインドを生み出します。しかし、生物が生命を維持するためには、レッドマインドも必要です。レッドマインドを感じることでストレスの原因や対処法を知り、変化という刺激によってやる気を生み出すドーパミンの分泌が促されるからです。

大切なのは「ブルーマインド」と「レッドマインド」のバランス。このバランスを保つのに、静と動を併せ持つ「水」が大きく貢献すると考えられています。

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まとめ

ニコルズ博士は、「水」と関わることであればどのようなことでも効果があると言っています。水が好きな人は泳ぎ、水が怖いという人は水のある景色を眺めてみてください。そして、「ブルーマインド」を感じてみてください。

(参考)
Blue Mind Theory And It’s Benefits
Blue mind

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