最近、「アドベンチャートラベル」という旅行が人気です。直訳すると「冒険旅行」なのですが、どんな旅行だと思いますか。今回は「Adventure Travel: What It Really Is and How to Break Into This Lucrative Niche」と「ADVENTURE TRAVEL IS REDEFINING THE TRAVELING EXPERIENCE」の記事を参考に、「アドベンチャートラベル」の定義や人気の背景を紹介します。
アドベンチャートラベルとは?
「アドベンチャートラベル」と一口に言ってもその内容はさまざまで、アマゾンのジャングルを探検するハードなものもあれば、フィンランドの静かな湖でカヤックを漕(こ)ぐソフトな旅もあります。他にも、ハイキング、ロッククライミング、サーフィン、野生動物の観察など多岐にわたりますが、共通するのは自然の中で新しいことに挑戦し、自分自身と向き合うことだと言えます。普通を超えたユニークな個人旅行を提供するRoam Travel Companyのシャルロット・バリリエ氏は「アドベンチャートラベルとは、コンフォートゾーンを超え、世界とのつながりを取り戻すこと」だと言っています。
慣れ親しんだ快適な領域から一歩外に出るのは勇気が必要ですが、新しい環境の刺激が脳や身体を目覚めさせてくれます。また、冒険の中で出会う困難が自分自身を鍛え、乗り越えた達成感が自信を与えてくれます。アドベンチャートラベルには、こういったさまざまな効果もあるのです。「さあ、冒険に踏み出そう!心と体を目覚めさせる『アドベンチャートラベル』のすすめ」でも、アドベンチャートラベルの効果を詳しく紹介しています。
なぜアドベンチャートラベルなのか?
近年、観光旅行ではなくアドベンチャートラベルを選ぶ人が増えているのですが、それはなぜでしょうか。その理由はいくつかあります。
生きている実感
一つは、生きている実感が得られることです。アドベンチャートラベルは、平凡でストレスの多い日常から人々を解放し、刺激的な非日常の世界を広げてくれます。また、未知のスリルに立ち向かう時間は、今を生きていることを実感させてくれます。人生が惰性になりつつある人たちに活気を取り戻させてくれる、その冒険要素が人々を引き付けています。
自然とつながる機会
自然とのつながりが得られることもアドベンチャートラベルの魅力です。私たちの生活はテクノロジーと切り離せなくなりました。それは、同時に自然とのつながりが希薄になっているということでもあります。でも、アドベンチャートラベルでは、自然にどっぷりつかる体験ができます。自然体験はストレスを軽減し注意力を高めるという研究結果もあり、アドベンチャートラベルが人々をポジティブにすることも人気の理由の一つです。
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ライフスタイルとしての冒険
アドベンチャートラベルには、さまざまな肉体的、精神的な挑戦が伴います。でも、それらを克服することで自信が生まれ、もっと何かできるのではないかという好奇心や意欲が増します。このことが、次のアドベンチャーへの挑戦につながり、一回の冒険ではなくライフスタイルとしての冒険を楽しむ人が増えています。また、それは若い世代に限ったことではありません。年を取ったからと言って冒険心が衰えるわけではないのです。それを証明するように50代、60代でアドベンチャートラベルを楽しむ人も多くいます。
これらの要因が組み合わさり、アドベンチャートラベルが今日の旅行の選択肢として人気を博しています。
(参考)
Adventure Travel: What It Really Is and How to Break Into This Lucrative Niche
ADVENTURE TRAVEL IS REDEFINING THE TRAVELING EXPERIENCE
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。