「バードウォッチング」をしたことがありますか。と言っても、バードウォッチングには特別なルールや決まりはありません。鳥のさえずりに耳を傾けたり、姿を観察したりするだけで、それはもう立派なバードウォッチング。誰でも気軽に始められるこの趣味には、さまざまな効果があります。今回は「Birdwatching Has Big Mental-Health Benefits. Here’s How to Start」と「110 Benefits Of Bird Watching」の記事を参考に、バードウォッチングの効果や楽しみ方を紹介します。

バードウォッチングが心に与える効果

バードウォッチングには精神面でのさまざまな効果があります。例えば、2017年の研究では、都市近郊で鳥の多様性が高い地域に住む人々は、うつ病や不安、ストレスを感じることが少ないという結果が出ています。また、2020年の研究では、近くにいる鳥の種類の数と幸福度の間に相関関係があることが示されました。つまり、鳥の種類が多いと幸福度も高いということです。研究者によると、14種類の鳥がいると月に150ドル(約2万円)余分に稼ぐのと同じくらいの満足感を得られるそうです。

さらに、2022年の調査では、鳥を見たり鳴き声を聞いたりすることで精神的な健康状態が最大8時間改善されたことがわかりました。約1,300人の参加者にスマートフォンのアプリを使って、鳥を見たり聞いたりできたかどうかと自分の気分を記録してもらったところ、うつ病を患っている人もそうでない人も、鳥との出会いによって精神的な健康状態が大きく改善したのです。

鳥野目河川公園オートキャンプ場にて

このような効果は、木々や植物、水などの他の環境との接触では現れず、バードウォッチングのみで見られた効果でした。

バードウォッチングが身体に与える効果

バードウォッチングは、身体面でも良い効果があります。鳥を探しながら自然の中を歩き回ることで、適度な有酸素運動になるからです。近所の公園や自宅の庭で観察する場合でも、鳥の動きに合わせて体を動かすので、自然と活動量が増えます。このような運動には心肺機能を高めたり、血行を促進したりする効果があり、体力の維持にも役立ちます。また、屋外で日光を浴びる機会が増えることで、ビタミンDが生成され、骨の健康や免疫力向上にも良い影響を与えます。

鳥野目河川公園オートキャンプ場にて

バードウォッチングの始め方

バードウォッチングを始めるのに特別な道具や知識は必要ありません。まずは、自宅の庭や近くの公園で鳥を観察してみましょう。双眼鏡があれば鳥をより近くで見ることができます。鳥は季節や時間帯によって活動が異なります。例えば、早朝は多くの鳥が活発に動き回りさえずりも増えるため、観察に最適な時間帯です。定期的に観察を続けることで、鳥の成長や行動の変化に気づけるようになります。

鳥野目河川公園オートキャンプ場にて

最近は鳥の写真を撮ったり鳴き声を録音したりすることで鳥の種類を特定できるアプリもあります。鳥のことがわかればわかるほど観察が楽しくなり、バードウォッチングの楽しみがさらに深まっていきます。気軽に始められる趣味としてバードウォッチングを始め、豊かな毎日を手に入れてみてはいかがでしょうか。

(参考)
Birdwatching Has Big Mental-Health Benefits. Here’s How to Start
110 Benefits Of Bird Watching