海に潜ると健康になるって、あまりピンと来ないかもしれません。
筆者も健康になる目的でダイビングを始めた訳ではないのですが、結果的には予期せぬ嬉しい副産物を得ることができました。
なぜスクーバダイビングを楽しんでいるうちに健康になってしまうのでしょうか?
心肺機能の向上
ダイビングを始めたばかりの頃、水中でレギュレーターを使用してタンクの圧縮空気を呼吸した後はものすごく肺の周りの筋肉が疲れている感じがしました。
陸上では浅い呼吸になりがちですが、水中では深くゆっくり呼吸をすることが鉄則です。
そのため、知らない間に呼吸筋が鍛えられてしまうようです。
また、水中でのゆっくりとしたフィンワークで、ある程度の持久力もつくと思います。
その結果、一年に一度は風邪で熱を出して寝込んでいた筆者ですが、この4年間は一度も寝込んでおりません。
体脂肪率低下?
これは人によると思いますが、筆者の場合20歳の時に28%ほどあった体脂肪率が20%まで減少しました。
もともと、高い体脂肪率の割にはガリガリに痩せていましたが、ダイビングを始めてから体重はやや増えました。
単純に考えて、筋肉量が増えたのだと思われます。
水中でバランスを取るために、結構普段使わないインナーマッスルが鍛えられます。
筆者はダイビングの他にも、毎日往復16kmほど自転車通勤をしているので、その効果もあるかもしれません。
代謝アップ&食欲増進
筋肉量が増えれば、基礎代謝量が増えるので当然お腹が空きます。
30代前半の筆者、ダイビング仲間の男性陣に負けないくらい食べます。
見た目細いのでよく驚かれますが、すぐお腹が空いて困るほどです。
シンクロや水泳選手の摂取カロリーはすごく多いと思うのですが、ダイビングも水中での運動なので、消費カロリーはかなり高いようです。
冷え症改善
筋肉量が増えて栄養素も整えば、自然と体が暖まります。
筋肉は体内でストーブのような役割を果たしますので、筆者の体温は高温期で37℃、低温期でも36.4℃ほどあります。
昔は冷え症で大変でしたが、今はポカポカです。
月経周期もめちゃくちゃでしたが、おかげさまで正常になりました。
体温が上がることで、ガンにもなりにくいかもしれません。
美肌効果
これも人によると思いますが、筆者はストレスから解放されたからか、顔の吹き出物が少なくなりました。
潜る前も食事には気をつけて、だいぶ良くなってはいたのですが、完璧ではありませんでした。
やはりお肌にはストレスの影響が出やすいのかもしれません。
ただ、潜った後は海水の塩分で皮膚や髪が乾燥しやすくなるので、保湿は忘れずに。
精神面の健康
他には、精神的にもだいぶ強くなれたように感じます。
特に、インストラクターになるための講習を受けてからは鍛えられました。
人を助けなければならない立場になると、自分のことでなどクヨクヨしていられなくなるようです。
趣味としてダイビングを楽しみ、ストレスから解放されるだけでも精神面に良い影響は必ずあると思います。
心身共に健康になれるスクーバダイビング、ぜひたくさんの方にチャレンジしていただきたいです。
NATURES. 編集部 キュレーター
北海道札幌市出身。ダイビングインストラクター。ダイビングショップZEMHOUSEスタッフ。
平日は札幌の大学で研究補助の仕事、週末はダイビングというライフスタイル。人間の本当の幸せと地球の健康について模索中。