今回は葉祥明さんの素敵な絵本、「イルカの星」をご紹介します。
筆者とこの絵本との出会いはなかなかドラマチックで、ダイビングとの運命的な繋がりを感じさせるものでした。
絵も内容も素晴らしく、大人が読んでも自然の大切さを考えさせられる絵本です。
出会い
ダイビングを始める数年前、人生に迷ってふらふらしていた時期。
ふらりと母とドライブへ出かけた先の、海が見える道の駅でその本との出会いが待っていました。
道南、上ノ国町の「もんじゅ」という道の駅には、「海が見える図書館」が併設されていました。
レストランの開店まで時間があったので、その図書館で時間を潰していたところ、母が、「この絵本、素敵じゃない?」と私に手渡したのです。
インスピレーション
素朴だけど心が洗われるような美しいブルーと、かわいいイルカの表紙に引き込まれて、夢中で読みました。
その中にはこんな言葉が書いてありました。
「ぼくたちと、海と ちきゅうと うちゅうは、じつは、おなじものなんだ。」
直感的なものを感じて、札幌に帰ってすぐに絵本を購入。
そこには、私の探していた答えが全て書いてあるようでとても嬉しかったのです。
そしてその後、ダイビングとの出会いが待っていたなんて。
その時は自分が実際に海に潜るなんて、全く想像していませんでした。
絵本で繋がれた縁
その数年後、ご縁があって積丹のゼムハウスでダイビングを始めたわけですが、数ヶ月経った頃、そのショップ内で「イルカの星」を見つけたんです!
そこの社長、つまり私のダイビングの師匠が、同じ絵本を持っていたのです。
運命としか言いようがありません。笑
おかげさまで師匠には娘のようにかわいがっていただき、ダイビングだけでなく人生において、今まで育てていただきました。
心の持ち方次第で環境が守られる
この絵本の中のイルカは私達に、本当の自分、本当の幸せというものに気付き、愛をもって平和と地球環境を守っていくべきだということを訴えかけています。
繰り返される戦争や環境破壊の根源は、私達人間の心にあります。
だからこそ一人一人がもっと自然に還り、自然を感じて生きていくことが必要ですね。
子供達に語り継いでいきたい素晴らしい絵本です。
大人の方でも、きっと美しい絵と優しい文章で心が癒され、新たな気付きが得られることでしょう。
NATURES. 編集部 キュレーター
北海道札幌市出身。ダイビングインストラクター。ダイビングショップZEMHOUSEスタッフ。
平日は札幌の大学で研究補助の仕事、週末はダイビングというライフスタイル。人間の本当の幸せと地球の健康について模索中。