ロシアの航空会社が所有していたボーイング767。空を飛ぶという本来の役目を終え、今度はなんとグランピングサイトの宿泊施設の1つとして生まれ変わろうとしています。
こんな大それたプランを思いついたのはアイルランドのビジネスマン、David McGowanさん。彼が計画しているグランピングサイトで、ボーイング767を8つのベッドルームを持つ宿泊施設として利用しようというのです。ところが一番の難題は、アイルランド国内のエアポートからグランピングサイトまでボーイング767をどうやって運ぶのか。David さんはあまりにも障害が多すぎる陸路は諦め、最終的に水路を選択。
グランピングのために航空機を輸送したその時の様子がこちら!
この巨大なボーイングがさまざまな困難と格闘しつつも海の上を運ばれて行く様子は、世界中の人たちの興味をかき立てたそうで、Davidさん曰く、アイルランドの学校では子どもがこの話題で持ちきりだったとか。
なぜこんなことをする気に?
さて、Davidさんがなぜここまでしてグランピングサイトにボーイング767を利用しようとしたのか?ということに触れておきたいと思います。
今やグランピングは世界的にビジネスとしても大きな注目を集めています。日本でもここ数年で人気が一気に加速し、テレビや雑誌で「グランピング」という言葉を多く見かけるようになりました。しかし、海外でグランピングが普及したのはそれより数年も前で、特にアイルランドや英国ではグランピングが盛んだと言われています。
そんな場所で新しくグランピングビジネスを始めるには、今までにない何かが必要と考え、彼がたどり着いたのがボーイング767を宿泊施設として利用することだったのです。
彼にとって大切なのは、グランピングに来る人たちをワクワクさせ、もう一度来たいなと思わせること。特にボーイング767のアピールポイントは、通常のフライトでは関係者以外の立ち入りが禁止されているコックピット(操縦席)に入れることだそうですよ!グランピングそのものも楽しみですが、宿泊施設がボーイングともなると、子供だけでなく大人もワクワクしちゃいそうですね!
ちなみに彼が計画しているグランピングサイトには、ボーイング767だけではなく、列車やタクシー、2階建てバス、ボートが宿泊施設として立ち並ぶ予定だそうですよ。
グランピングの形態は1つではありません。ツリーハウスという選択肢があり、テントという選択肢があり、そこに今後はボーイングなんて選択肢が加わる日が日本にも来るのでしょうか!?今後の動向から目が離せませんね。
《参考URL》
Quirky Nights Glamping Village | Facebook
The Glamping Trend Takes Flight In Ireland|Inspired Camping
(意訳:菊地薫)
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。