花をもらうと幸せな気持ちになったり、家の中に花があると気分が明るくなったりしませんか。花は私たちの気持ちを豊かにしてくれますが、それだけではありません。花は人間の精神面や健康、そして脳にも様々なよい影響を与えてくれます。

今回は、花が人々に与える効果を「6 Mental Health Benefits of Plants」と「8 Amazing Benefits of Having Flowers in Your Home」の記事を参考にご紹介します。

ストレスや不安を軽減してくれる

忙しい現代社会では、ストレスや不安はもはや生活の一部となってしまいました。でも、そんな生活を花が救ってくれます。花にはストレスや不安を軽減する効果があることがわかっているのです。

ノースフロリダ大学では、花を受け取って暮らした女性のストレスと、他の物を受け取った、あるいは何も受け取らなかった女性のストレスとを比較する研究を行っています。その結果、他の物を受け取った、あるいは何も受け取らなかった女性のストレスの減少は2ポイントだったのに対して、花を受け取った女性は5.5ポイント減少し、統計的に有意な差が現れたそうです。

また、別の大学の研究では、病室に花を飾っていた患者は飾っていなかった患者と比べて不安が少なく、病気の回復に対する考えも肯定的だっただけでなく、術後のケアも少なかったという結果が得られています。

部屋や職場に花を飾ることで、日々のストレスや不安が軽くなり、病気までも早期に回復するなら飾らない手はないのではないでしょうか。

睡眠を助けてくれる

寝ることは健康にとってとても大切なことですが、花はこの睡眠も助けてくれます。その効果が実証されているのはラベンダー。ラベンダーの香りは、心拍数や血圧を下げ、体をリラックスさせることで眠りやすくしてくれるのです。

ウェスレヤン大学では、ラベンダーと睡眠の効果を研究しています。31人の男女に、夜、ラベンダーのエッセンシャルオイルを嗅ぐ日と嗅がない日を指示しました。その結果、ラベンダーの香りを嗅いだ夜はぐっすり眠れただけでなく、翌朝とてもエネルギッシュに感じられることがわかったと報告しています。

日々のストレスで眠れない夜を過ごしている方は、ぜひラベンダーの香りを嗅いでみてください。

記憶力を向上させてくれる

花と記憶力が関係することはにわかに想像しにくいのですが、これも研究で明らかになっています。

花が55歳以上の人々に及ぼす影響を調べた研究で、花がエピソード記憶、つまり出来事や経験を覚えることにプラスの影響を与えることがわかったと報告されています。この発見は研究者にとっても予想外だったと言っていますが、花の香りや臭いが思い出と強く結びつくことで、エピソード記憶に関わる脳の領域を活性化するのではないかと考えられています。

また、別の大学の研究では、かねてから記憶力に効果があるのではないかと考えられていたローズマリーの効果を明らかにしています。この研究では、三つの部屋を用意して実験が行われました。一つはローズマリーの香りがする部屋、もう一つはラベンダーの香り、そしてもう一つはなんの香りもしない部屋です。

各部屋に参加者を入れ、そこに隠された一連の物を見て覚えてもらいあとでテストをしたところ、ローズマリーの香りのする部屋に入った参加者が最も高い得点を出したそうです。ただ、最も低い得点を出したのは、ラベンダーの香りのする部屋。同じ花でも結果はわかれたので、花の効果を知って使い分けることは必要そうです。

まとめ

花を見ると心が癒されるのは単に感覚的なものではないということがおわかりいただけたと思います。また、花は癒しの効果だけではなく、睡眠や記憶にまでプラスの影響を与えてくれます。いつもは素通りしてしまう花屋の前で立ち止まって、日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

(参考)
6 Mental Health Benefits of Plants|Dr Adam Simon
8 Amazing Benefits of Having Flowers in Your Home

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