先日、「知床野営場の豊かな自然を満喫!スマホ充電に便利なソーラーチャージャーとともにご紹介」をご紹介しましたが、次の日に訪れたのが知床五湖。圧巻の迫力でした。
そして知床は、ヒグマの生息地として有名です。クマは恐ろしいというネガティブな内容のニュースがたびたび流れますよね。しかし、クマだけが悪者なのでしょうか。今回の知床訪問で「野生動物と人間が自然界で共存するためにできること」を深く考えさせられました。
壮大な景色が広がる知床五湖
2005年7月17日、世界自然遺産に登録された知床。広い北海道で、なぜ知床が選ばれたのでしょうか。それは、海・陸の生態系がわかりやすく観察できることや、めずらしい動植物の生息地として自然を守る管理体制がしっかりしていることなどが評価されたからだそうです。
原生林に囲まれ、豊かな自然の壮大さを肌で感じられる知床五湖。冬期の遊歩道は閉鎖していますが、雪が溶けた4月下旬から11月まで解放されています。
私が訪れたのは8月。青空の下、緑豊かな知床五湖を眺められました。春は雪解けとともにミズバショウの群生が見られるそうです。また秋は、黄金色の紅葉が色づく季節。季節によって違った景色が楽しめますね。
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ふたつの歩き方が楽しめる
知床五湖には、「高架木道」と「地上遊歩道」のふたつの歩き方があります。私は高架木道を散策しました。この高架木道は往復1.6キロメートルあり、所要時間は約40分。バリアフリー対応のため、車椅子やベビーカーを押す場合でも安心です。
もうひとつの歩き方、地上遊歩道では5つの湖の周りを歩くことができます。動植物の野生の息吹を、より近くで観察しながら散策したいという方におすすめです。大ループと小ループのコースがあり、それぞれ距離・利用料金が異なります。
ガイドさんによる丁寧な案内付きの知床五湖散策は、絶対に面白いだろうなとこの記事を書きながら思っています。より深く知床五湖の自然を感じたい方は、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
野生動物の住処にお邪魔する
知床はヒグマの他に、絶滅危惧種であるシマフクロウのほか、シャチ・イルカ・トド・アザラシ・サケ・知床にしか咲かないシレトコスミレなどが生息しています。さまざまな動植物の生態系が成り立っている知床。したがって、生態系を乱さないためにマナーを守ることは、私たちが果たすべき約束です。
「ソーセージの悲しい最後」という、一本のソーセージが招いた悲劇を語ったコラムがあります。知床では、道沿いでも高確率で野生動物に遭遇します。この時、かわいいからと近づくことはもちろん、エサやりは絶対にしてはいけません。
知床自然センターでは、ヒグマと正しい距離を保つためのルールや、ヒグマについて解説したブースが設置されています。知床五湖へ行く前に、ぜひ立ち寄っていただきたい場所です。
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野生動物と人間の豊かな共存を目指して
たくさんの魅力であふれている世界自然遺産知床。たとえ観光であっても、ただ楽しければいいという訳にはいられないような気持ちになりました。知床には、野鳥の声が聞こえるのどかさだけではなく、ヒグマ・野生動物が近くにいる緊張感があります。
北海道の大自然を肌で感じられる知床で、野生動物と人間が共存するために何が大切かを改めて考えてみませんか?
北海道の田舎育ち。幼少期から自然とのふれあいが大好きです。ハネムーンキャンプをきっかけに、週末キャンプが楽しみに。おしゃれキャンプに憧れつつも、素朴なキャンプを満喫中。今後は引っ越し先である、静岡県の自然の良さを見つけていきたいです。