外出はおっくうだと、休みの日も家の中で過ごしがちになっていませんか。外に出て自然の中で過ごすのが健康に良いことはわかっているけれど、具体的にはどのような効果があるのかは知らない人も多いかもしれません。
今回は「10 Reasons Why Being Outside is Important」「11 Scientific Benefits of Being Outdoors」の記事を参考に、自然と健康の関わりについての調査や研究の結果をご紹介します。自然の中で過ごすことの重要性を実感できると思います。
ストレスを緩和する
自然の中で過ごすことで、ストレスが和らぎます。
中国で、男子学生の休暇の過ごし方とストレスとの関係を調べた調査があります。この調査では、休暇中にキャンプやハイキングをして自然の中で過ごしたグループと、市街地を旅行して過ごしたグループの血中に含まれるコルチゾールの量を比較しました。コルチゾールはストレスホルモンと呼ばれ、ストレスが増えると血中での量が増えます。
比較した結果、自然の中で過ごしたグループの方がコルチゾールの量が少なく、その状態は自然を離れた後も数日間維持されることがわかりました。
遠くまでキャンプに行かなければならないわけではありません。すぐそばにある公園や庭で過ごすだけでも効果があります。身近な自然に目を向けてみてください。
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免疫力を高める
自然の中での時間は、免疫力を鍛えるトレーニングになります。
免疫の仕事は、身体に侵入したウイルスや細菌と戦うことです。免疫力を鍛えるには、常に戦うトレーニングが必要なのですが、屋内で過ごしてばかりいるとその機会がありません。
日本では森林浴と免疫力との関係を調べた調査が行われています。免疫力を測るときの重要な指標は白血球です。白血球こそがウイルスや細菌などの病原菌から身体を守ってくれる免疫細胞で、その数が高く保たれていることが重要です。
調査では、3日間森の中で過ごした成人の白血球の数を調べました。その結果、森の中で過ごしたことで白血球の数は増加しただけでなく、その後30日の間、高いレベルを維持することがわかりました。
免疫力が高く保てるということは、健康的な生活を維持できるということです。自然の中で過ごすことで、免疫力を鍛えるトレーニングをしてください。
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記憶力を強化する
自然の中で落ち着いた時間を過ごすことは、記憶力を高めます。
アメリカの大学で、記憶力に関する実験が行われています。その実験では、まず学生に記憶力を測るテストを実施しました。その後、1つのグループには庭を散歩するように指示し、もう1つのグループには街の中を散歩するように指示しました。
その後、再び記憶力テストを行ったところ、街の中を散歩したグループの得点に変化はありませんでしたが、庭を散歩したグループの得点は20%改善されました。
街中は車や人、騒音や照明であふれています。そのため注意が散漫になり、記憶を定着させることに悪影響がでてしまいます。しかし、自然の中では心が落ち着き、集中力を高めることができるため、記憶が強化されるのです。
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まとめ
自然の中で過ごすことの健康効果は、調査や研究で明らかになっています。キャンプに行ったり、公園を散歩したり、どんな方法でも構いません。家から一歩踏み出して、自然の中で時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
(参考)
10 Reasons Why Being Outside is Important
11 Scientific Benefits of Being Outdoors
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。