暑い季節になると、避けては通れないのが「汗」。なるべく汗はかきたくないと思ってしまうかもしれませんが、ちょっと待ってください。汗をかくことには、驚くべき健康上の利点があることが研究により明らかになっています。今回は「Summer Sweat: Benefits of Sweating in the Summer」と「4 Reasons Why Sweating Is Actually Great for You (Besides Cooling You Down)」の記事を参考に、汗が健康にもたらす効果を紹介します。

強い体になる

汗をかくことには体を冷やす機能があると聞いたことがあるかもしれません。汗は、私たちの体が熱くなりすぎるのを防ぎ、体温を維持するという重要な役割を持っています。

運動などをして心拍数が上がり、血流が速くなり体が温まると、汗を出せという指令が出ます。汗が出ると体が冷え、汗が蒸発することでさらに熱が取り除かれ、適切な体温を維持できるのです。このような汗の体温調節機能のおかげで、私たちは暑さに負けずに過ごすことができます。

しかし、この一連の流れは汗をかくことを避けていると衰えていってしまいます。ある研究では、日ごろから長距離走をして汗をかくことの多いランナーたちと、座りがちで運動不足な人たちとにサイクリングをしてもらい、汗のかきかたの違いを調べてみました。すると、長距離走のランナーたちのほうがより早くより多くの汗をかくことがわかりました。

汗をかけるということは健康な体の証拠であり、汗をかける体にすることが強い体作りにつながるのです。

肌がきれいになる

アラバマ大学医学部皮膚科のコーリー・ハートマン博士は、汗をかくことには皮膚の状態を整える機能もあると言っています。

汗をかくときには毛穴が開きますが、そこに汗という水分が流れることで毛穴が洗浄されます。また、汗には尿素が含まれていますが、尿素には保湿の効果があるので洗浄後の保湿もしてくれるというわけです。さらに、ハートマン博士の研究では、汗をかくことによる洗浄と保湿効果で皮膚の炎症が抑えられることも示唆されました。

ただし、汗をかいたらすぐに拭いたり洗い流したりすることが大切です。汗をそのままにしておくと、せっかく取り除かれた汚れが再び皮膚に付着し、吹き出物を誘発する刺激になったり、細菌が繁殖したりする可能性があります。

幸せを感じる

運動をして汗をかいたあと、気分がすっきりしたという経験はだれしもあるのではないでしょうか。このような気持ちは運動による達成感によるところもありますが、汗とも関係しています。

心臓のポンプ機能によって血液は体の中を常に循環しています。運動をすると血液は温められますが、皮膚表面近くの静脈を通るとき、汗によって冷やされます。そして、その冷やされた血液は再び心臓に戻ります。このサイクルの中で心臓が刺激を受け、幸せホルモンの一種であるエンドルフィンを分泌するのです。

また、汗は、汗をかいた人だけを幸せにするのではなく、周囲の人も幸せにするという研究報告もあります。男性に「恐怖」や「幸福」といった感情を誘発するビデオを見せた後で、汗のサンプルを採取しました。そして、その汗を女性に嗅がせたところ、「幸福」の汗の臭いを嗅いだ女性は笑顔になったり口角が上がったりするなどの幸せの特徴を示したというのです。幸せな気持ちを感じながらかいた汗は、まわりの人をも幸せにする効果があるようです。

まとめ

あまり良いイメージのない汗ですが、実はこんなにたくさんの効果があるのです。夏の外遊びには、子どもにとってもプラスの効果(参考:「今年の夏は子どもを外へ連れ出そう!夏の外遊びは子どもの体と心と頭を鍛える」)がありますので、大人も子どももこの夏は暑さを受け入れて、外で遊んだり、運動をしたりして汗を流してみてはいかがでしょうか。

(参考)
Summer Sweat: Benefits of Sweating in the Summer
4 Reasons Why Sweating Is Actually Great for You (Besides Cooling You Down)

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