「エコツーリズム」を知っていますか。エコな旅のことだろうけれど、具体的にはどういうものかは知らないという人も多いのではないでしょうか。
「エコツーリズム」は、持続可能な観光のあり方として注目が高まっています。今回は「WHAT IS ECOTOURISM AND WHY IS IT IMPORTANT?」と「5 Reasons Why You Should Support Ecotourism」の記事を参考に、「エコツーリズム」とはどのようなものかや、その具体例を紹介します。
エコツーリズムとは
エコツーリズムを世界的に推進することを目的として1990年にアメリカで設立された「The International Ecotourism Society(国際エコツーリズム協会)」によると、エコツーリズムとは「環境を保護し、地元の人々の幸福を維持し、自然解説と教育を伴う自然地域への責任ある旅行」と定義されています。
もう少しわかりやすく言うと、エコツーリズムは、ただ有名な観光地を訪れ、至れり尽くせりのホテルに泊まり、お土産にその地域のロゴが入ったTシャツを買うといった、旅行者の欲求を満たす旅行ではありません。訪れる地域の自然環境や伝統文化が尊重された観光の仕方をし、またその観光を通して旅行者も環境や文化を守ることの必要性を理解し意識していけるような教育的意義のある旅行のことです。
エコツーリズムの具体例
では、エコツーリズムとは具体的にはどのようなものでしょうか。
エコツーリズムの発祥の地とも言われる中米のコスタリカでは、車道のない原生林の中を馬に乗って進むツアーがあります。排気ガスで森を汚すことのない環境に配慮した旅です。また、地域の風景を守りつつジャングルの中に隠れるように建てられたエコロッジに宿泊することもできます。
また、ニュージーランドでは、先住民族のマオリの歴史や文化について学ぶことのできるエコツアーがあります。このツアーではマオリの話を直接聞けるだけでなく、マオリ自身がツアーガイドになることで地域の雇用促進や経済の活性化にもつながっています。
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エコツーリストになるには
エコツーリズムを意識した旅行をする人は「エコツーリスト」と呼ばれますが、エコツーリストになるのは難しいことではありません。これまでの旅行の仕方を少し見直せばいいのです。
先ほど紹介したようなエコツーリズムを実践している場所を目的地として選び、自然環境や地域の歴史・文化を学べるようなツアーに参加してみましょう。また、現地では環境に配慮した宿泊先を選んだり、自転車や徒歩で観光したりするなどの手段を選び、お土産も量産された商品ではなく地域の経済に貢献できるような物を選んでみましょう。
ハイキングやキャンプでは定められたルートを通り、責任をもってごみを処分し、足跡以外は残さないということもエコツーリズムです。
旅行者の意識と責任感が、地球の環境やそこにいる人々を救うことにつながります。次の旅行はエコツーリズムを意識した計画を立ててみてはいかがでしょうか。
(エコツーリズムに潜む表裏一体のメリット・デメリットについても考えてみましょう。)
(参考)
WHAT IS ECOTOURISM AND WHY IS IT IMPORTANT?
5 Reasons Why You Should Support Ecotourism
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。
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