【島の人に会う】
『式根島の人』は、式根島観光協会の田村さん。奥さんの実家である式根島に移り住んだ移住組。観光協会の事務局長として、式根島の観光PRやガイドなどで活躍。また、新島・式根島でのテレビや映画撮影の受付やコーディネートを行う、『新島・式根島ロケーションボックス』にも参加。日々式根島のために休む暇もないとのこと。

式根島観光協会の田村さん
式根島観光協会の田村さん

まずはと、スタッフが宿泊する民宿で、懇親会という名の打ち合わせ。田村さんの語り口は軽妙で面白い。式根島の観光スポット情報はもちろん、隠れた名所や島の歴史、ここには書けない秘密のスポットや裏話(w)まで、まるで落語家さんのように語る。「式根島は粒ぞろいのスポットがいっぱいあるんですよ!」と言うほど、次から次へと魅力的なスポットの話が出てくる。話を聞いているだけで式根島を観光した気になるほど。

そんな気にはなったものの、やはり実際に行ってみないとということで、式根島の原点と言われている『唐人津城』などをガイドいただくことに。式根島の中で標高の高いところなので、ドローンを飛ばすといいのではとのこと。いい景色が期待できそうだ。

【寅さんの愛した『唐人津城』】
翌日の天候は晴れ。ご機嫌の天気の中『唐人津城(ヅシロ)』を目指してハイキングを開始。道中、田村さんの流れるようなガイドは続く。唐人津城は城があった場所ではなく火口の跡。『唐人』は地名で、『津城(ヅシロ)』とは、「人や魚が集まる所」という意味。島の西端にある唐人津城の断崖絶壁の下が、いい漁場だったことからこの名前がついたとのこと。
目的地へは『こもれびの森』と呼ばれる森を抜ける。唐人津城は11月から4月までは風が強いので閉鎖されるが、それ以外は、季節ごとに紫陽花、スミレ、ツツジなどの違った花が楽しめる森だそうだ。

こもれびの森を進む
こもれびの森を進む

式根島は海岸沿いにクロマツが必ず生えていて、「クロマツが見えたら海」ということらしい。その田村さんの言葉通り、クロマツの森を抜けたら唐人津城の荒涼とした景色が突如広がる。

荒涼とした景色が続く唐人津城
荒涼とした景色が続く唐人津城

風が強いので、植物が生えにくいこの地は、どこか違う星にでも紛れ込んだような景色。その砂漠の向こうに青い海が見える。風はちょっと強いが、見とれてしまう景色。
式根島は映画『男はつらいよ』の舞台にもなったことがある。主演の渥美清は、個人的にもこの場所が気に入って、撮影中にふらりと唐人津城に来ていたんだとか。寅さんが愛した景色。
景色に見とれても足元には注意。すぐ先は断崖絶壁。滑ったら下まで落ちるので大変危険。安全にが鉄則。

森の抜けたところに設置されているウッドデッキは、オープンカフェのような感じがしていい。思わず一杯行きたくなるが、足元が不安なので無理せずフリだけ。

唐人津城とビールおじさん
唐人津城とビールおじさん

【ここも見て欲しい式根島】
神引(カンビキ)展望台』は是非行っておきたい場所。新東京百景にも選ばれているこの場所から見える海は絶景。すぐ真下の透き通った海は、海水浴場ではないので、泳ぐことはできないが、シーカヤックで行くツアーがある。夜は絶好のスターウォッチングスポット。

神引展望台からの景色。向こうにジェット船が見える
神引展望台からの景色。向こうにジェット船が見える

【『式根島大学』?】
式根島は地学的にとても珍しい地域らしく、多くの大学関係者が来島する。
海底温泉がその一つ。世界の海底温泉の中で、これほど人が住む場所に近いところはなく、研究者注目の場所らしい。それでも普通には行けないが、こもれびの森の途中にある『御釜湾第一展望台』から見ることができる。

海底温泉が湧く海
海底温泉が湧く海

また、植物学的にも珍しいスポットがいくつかあるので、詳しくは観光協会まで。

【そんなわけで…】
「伊豆諸島最小の島の中に、マリンアクティビィと温泉という、島の魅力をギュっと凝縮した島」というのが、田村さんのガイド前の印象。ガイド後もその印象は基本的に変わらないが、その凝縮された中に、さらに凝縮されたエキスを田村さんに注入された。「和のリゾート」とイメージしていた島は、その一方でリゾートらしくない荒涼とした景色、自然科学的に重要なスポット、さらに長い歴史や秘密のスポットまで。それがこの小さな島にある。小さいはずなのに、大きく感じでしまう。いろんな要素が凝縮されているので、島初心者にもオススメできる島でもありながら、何回も来てしまう島。それが寅さんをはじめ、来島者を魅了してしまう理由なのかもしれない。

『小さいが大きい。魅力高密度アイランド・式根島』
書き切れてないネタがまだあるんだよなあ…w

式根島の観光情報は『式根島観光協会』Webサイトから。

唐人津城とビールおじさん(許可を得て撮影をしています)
唐人津城とビールおじさん(足元が悪い場所なので、飲むフリだけ)

次回は「神津島編1」。伊豆諸島の神々が集う神話の島を巡ります!

Nature Service 正会員 島事業リーダー
酒と音楽をこよなく愛する自由な情報設計者。島での楽しみ方は素潜り。綺麗な海を見ると潜りたくなって仕方ないらしい。潜った後のビールと、民宿のご飯が大好物。ビールおじさん。

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