夏が近づきつつあり、頭の中に「キャンプ」の文字が浮かんでいる方も多いことでしょう。昨年同様、今年も新型コロナウイルスの影響からキャンパーデビューを計画中という人もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、Sport-Fitness-Advisorの記事の中から初心者さん向けの部分を中心に、キャンプデビュー前にぜひ考えて欲しいことをピックアップしてご紹介します。
目的や希望の重要性
当たり前なのに意外と見落とされてしまうのが、キャンプで何をしたいのか、ということ。近年のキャンプ熱に押されてキャンプをしてみようと考えている皆さま、目的や希望はある程度明確になっていますか。BBQをしたい、ウォータースポーツをしたい、ハイキングをしたい、まったり静かに過ごしたい、手軽にキャンプを楽しみたい等、目的や希望は人それぞれです。
キャンプに何を求めるかによってキャンプギアやキャンプ地の選択、安全対策などが異なります。曖昧なままキャンプ場の予約に突き進んでしまうと、どこかで狂いが生じた際に楽しめなかった、こんなはずじゃなかった、と感じる可能性がありますので初キャンプを検討するのであれば、まずご自身やご家族の希望は考えておきましょう。
目的に合ったキャンプ地を選ぼう
キャンプの目的がある程度明確化された時点で、次はキャンプ地選びです。「キャンプに求めるもの」と「キャンプ場の立地・設備や運営ルール等」は極力近いものである必要があります。まず「立地と設備」に関してですが、初めてのキャンプであれば、手つかずの厳しい自然の中をキャンプ地として選択するよりも、近隣にお店があり、携帯の電波が届く利便性の良い地が無難です。
また、水道、トイレ、電気が通っている場所を選び、安心・安全に初キャンプを楽しむことをお勧めします。その上で、ハイキングをしたい場合は山や森林に近い場所、ウォータースポーツを楽しみたい場合は湖や川の近く、などを選別して絞り込んでいきましょう。
次に「運営ルール等」に関してですが、外だからどんな活動でも許可されているわけではなく、アクティビティ(ボール遊びや花火など)の可否、禁止事項の内容等はキャンプ場によって結構異なります。(ホテルや旅館に宿泊する際に利用規約を読む方はあまり多くないと思いますが、キャンプ場に関しては利用規約を一読することをお勧めします。)
自由度の高いキャンプ場を選択すれば、自分たちが好きなことをできる反面、他の人たちも自由に過ごす可能性があることを考慮する必要があります。「ボール遊び可」「ペット可」「音楽可」などさまざまな選択肢がありますが、ご自身が好きなことを楽しめるということは、他の人たちが自由に活動することを許容する心も必要です。
また、自然を満喫したいけれど、もっと気軽に手ぶらで行きたいということであればグランピングという手もありますので好みに合ったキャンプ方法を選びましょう。キャンプ場と一口に言っても、ルールや自然との距離感、利便性は千差万別です。ご自身の目的や希望に近いかどうかを考慮することはとても重要です。
ちょっと足りないぐらいが楽しい
さて、キャンプ地を選択するとキャンプ全体のプランがおのずと決まってきますので、快適に過ごすための荷物について考えてみましょう。何を持ってきたのか分からなくなるほどに荷物を持つことも、必需品を忘れてしまうことのどちらも、キャンプ体験そのものをつまらないものにしてしまいます。すぐ近くにお店がある場合は良いですが、そうでない場合もありますのでチェックリストを活用し確実にパッキングすることをお勧めします。
キャンプ本来の目的は普段の生活から離れ、程度の差こそあれ自然と共存しながら生活することです。あまりにも多くのものを持ち込み過ぎればキャンプの醍醐味が失われかねません。また、過剰な荷物は、緊急時の移動を困難にする可能性がありますのでコンパクトにまとめましょう。
モノがあふれた便利な生活から一歩引いた状態で生きようとすると、人は自然に順応しようと試みます。普段目もくれないような石や木の枝は立派な道具となりますし、水や太陽光などのありがたみにも気が付きます。たった1つのツールをさまざまな場面で応用して使おうとし、柔軟に物事を考えることを学びます。荷物は本当に必要だと思うものに限定し、多少不便ながらもその中から新しい発見をすることも楽しみの1つとしてはいかがでしょうか。
悪天候も想定しておく
多くの人が青空の下でのキャンプを想像して予定を立てますが、雨や突風、雷などの悪天候、特に天気の急変には注意したいものです。行く前から悪天候であればもちろんキャンプを延期・キャンセルするという選択肢はありますが、急変時にどう楽しむか、どのような安全対策をとるか、その辺りも考えた上での計画が必要です。
キャンプ初心者さんの場合、悪天候が事前にわかっている場合は一旦見送り、次の機会を待つ方が良いと思います。不慣れなキャンプをいきなり悪天候から始めるのはハードルが高く、初キャンプが楽しくなければ次に行こうとする気持ちがそがれます。まずは、天気が比較的安定している時期や季節を狙うのが良いかもしれません。
以前、「キャンプ初心者に読んで欲しい先輩キャンパーからのアドバイス」という記事も作成しましたのでよろしければこちらもご参考にしてください。初キャンプを安全・安心に過ごしていただくのはもちろんのこと、ぜひ計画段階から楽しんでいきましょう!
(参考)
20 Amazing Benefits of Camping and Top Tips for Beginners
Jenn Stark氏より上記記事の使用許可をいただいております。
Nature Serviceはやすらぎの森オートキャンプ場を運営しておりますが、同敷地内には自然と融合した法人向けレンタルオフィススペース、信濃町ノマドワークセンターが併設されております。30人強を収容できるワークスペースを有し、近年大きな注目を集めているリモートワークやワーケーションを実践できる施設です。また、起業家や経営者の方々が落ち着いて働けるように、1~3人程度の少人数でご利用できるエグゼクティブ向けのお部屋もご用意しております。キャンプのなかにワーケーションという概念を取り入れ、ぜひ、皆さまには新しい働き方の1つとしてご利用していただけることを願っております。都会と変わらない作業やネット会議を行いながら、時折施設周辺を散歩し、木々や葉っぱの擦れる音、鳥たちの鳴く声に耳を傾け、生産性や創造性などの知的労働生産性の高まりを肌で感じ取ってみてはいかがでしょうか。
Nature Serviceのウェブメディア NATURES. 副編集長。
自然が持つ癒やしの力を”なんとなく”ではなく”エビデンスベース”で発信し、読者の方に「そんな良い効果があるのなら自然の中へ入ろう!」と思ってもらえる情報をお届けしたいと考えています。休日はスコップ片手に花を愛でるのが趣味ですが、最近は庭に出ても視界いっぱいに雑草が広がり、こんなはずじゃなかったとつぶやくのが毎年恒例となっています。