なんとなく自然って美しいと思っていませんか?自然は田舎にあるイメージになっていませんか?私は、自然と一対一で向き合うことで、初めて自然の在り方、そしてどのように私たちと共存しているのかを考えるようになりました。以前、青森県東部に住んでいた頃、東京生まれの私にとってそこは何もない世界でした。しかし、私が気付いていなかっただけで、そこには学びや癒しを与えてくれる多くの自然があったのです。

奥入瀬渓流で見た自然の調和

青森県十和田市の西部に位置する奥入瀬渓流は、市内から車で約30分に位置する緑溢れる名所。木々の葉が風で踊る音や川の流れる水の音、そして美しい鳥の鳴き声が聞こえてきます。まるで、自然の合唱。私は、精神的不安や疲れ、頭の中がもやもやしたりする時によく訪れました。自然と繋がれる、心が自然で満たされる、そんな感覚を味わいました。

自然とは不思議なもので、私たち人間に安心感を与えてくれます。川に流れる水に木々の間から太陽の光が差し、水がきらきらとしていました。なんだか、自然と自然が互いにコミュニケーションをとっているようでした。そんな様子を見つめていると、普段気づいていなかった日常の美しさに目を向けることができ、改めて私たち人間が、自然と一緒に生きていることを身に感じました。

筆者撮影 奥入瀬渓流
筆者撮影 十和田市雪景色

海岸で見た自然の涙

ある曇りの日。私は、朝早くから八戸市内にある種差海岸にいました。多くの人が訪れる夏真っ最中。海岸の公園では、ゴミが風に飛ばされるのを目にしました。その時の自然の表情は泣いていました。私たちは自然に生かされています。一方で自然は私たちに生かされているとも言えます。

私たちが自然破壊を防ぐ努力をすれば、それは自然にとってありがたいことです。自然との共存に目を向け、環境のために、そして自然の笑顔のために、少しずつ出来ることをしていきたいと決心した日でした。

筆者撮影 種差海岸
筆者撮影 種差海岸

晴天だけではない天気それぞれの魅力

青森県の自然に触れて私が感じたことは、どんな天気でもそれぞれの魅力があるということです。遠足でもキャンプでも晴れの日を期待しますよね。曇りや雨ではなんだか残念。そんな経験はありませんか。もちろん、安全面を考えるのならば、晴れの日が一番。

しかし、自然の美しさとは、晴天だけではないのです。雨に揺られる木々の音、雪の日の肌寒さ、曇りの日の空気。天気にはそれぞれ魅力があります。人間なんとなく、曇りや雨だと心もどんよりしてしまうことがあります。それは本当に天気だけのせいでしょうか。確かに気圧の変化が体調に影響することはあります。

ですが、私たちの心を曇らせがちな天気であったとしても、ほんの少し発想を変えるだけで魅力となり得るのではないでしょうか。雨音で落ち着くことはありませんか?目の前に広がる雪景色に心を奪われた経験はありませんか?たとえ悪天候であっても、思考や視点の変化が私たちの心の表情を一転させてくれるような気がします。

筆者撮影 種差海岸

自然は私たちに多くのことを教えてくれます。その美しさや生き物たちの豊かな表情はとても魅力的で、私たちは自然と触れ合うことで心に平和、穏やかさ、温かさをもたらすことができます。私たちは、自然の中で生きているのです。自然に触れるのは特別なことではなく、普段の生活の中に自然というものはたくさんあります。自然とは身近にあり、私たちはそれに生かされていることに感謝してみてはいかがでしょうか。

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