Nature Serviceのビジネスモデルを紹介する第2回。
(第1回:わたしたちを突き動かすモノー Nature Service のビジネスモデル ー 第1回

今回は、Nature Serviceの収益源となっている3つの主要な事業をもとに話を進めていきたいと思います。

多岐にわたる自然の利活用

現在、Nature Serviceの収入源となっているのは大きく分けると3つです。

  1. 調査事業や特殊な撮影(B to G)
  2. 個人を対象としたキャンプ場(B to C)
  3. 法人向けリモートワーク施設(B to B)
3つの事業柱

1つずつご説明します。

1. 調査事業や特殊な撮影

政府系機関から依頼される、自然に関する論文などの調査事業や、日本の国立公園のドローン映像の撮影を請け負ってまいりました。また、環境省とのパートナーシッププログラムを通して、日本の国立公園の魅力を世界に発信する役割も担ってきました。

ご存じの通り、先日、新たに「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が世界自然遺産に登録されました。その際、Nature Serviceもドローン映像で一部ご協力させていただきました。

わたしたちが行う調査や撮影は、より多くの人たちに日本の自然の魅力を知ってもらうため、自然を保全するためなど、さまざまな観点からお役に立てていると考えています。

2. キャンプ場運営

上記映像は、長野県信濃町にある「やすらぎの森オートキャンプ場」です。実はこの場所、十数年利用されずに遊休地となっておりました。なぜ?と思うかもしれませんが、そこがまさしく地方の課題でもあるのです。

この地(行政用語でいうと「○○の跡地利用」)の活用方法に困っていた自治体に対し、わたしたちはキャンプ場にすることを提案し、後に同敷地内に法人向けリモートワーク施設を作ることもご提案しました。

キャンプ場は自然に入る玄関口です。日本全国にキャンプ場を増やし、毎年何千人も来てもらえる場を提供し、それを習慣化してもらえたらこれほど嬉しいことはありません。ビジネス目的としてだけではなく、利用者一人一人に対して自然のなかに入るキッカケ作りをすることで、皆さまに癒やされてほしいのです。

皆さまの中には、「なぜキャンプなのか?」と疑問を持つ方もいらっしゃると思います。自然の中に入るのなら他の手段でも良いのではないか、と。

先日発売された『運と上司に恵まれなくてもキャンプに行けば大丈夫』というNature Serviceが監修した本の中でもお話しましたが、わたしたちは、「キャンプ」と「マズローの欲求5段階説」を組み合わせて考えています。

マズローの欲求5段階説

人間は欲深い生き物です。安心・安全な生活を続けていると、次から次へと欲求が生じ、「他人に認められたい」「人からの評価が気になる」といった欲求5段階説の中では高度な欲求(悩み)を持ち始めます。こういった欲求は時に生きづらさへとつながり、それが精神に影響を与えネガティブに作用することもあるのです。

ですが、キャンプに行ってみてくだい。まず、何をしなければいけませんか?そう、その日に寝る場所を確保、つまりテントの設営から始まるのです。テントを設営しない限り、雨も風も太陽もよけてくれるものはなく、プライベート空間はありません。眠る場所を確保するためなら、初心者であっても人は必死にテントを設営します。

一生懸命にテントを張り、寝袋をセットし、プライベート空間に身を置いてください。心の底からホッとします。「やった、寝る場所ができたぞー!」と。しかしその後も、「水はどこ?」「トイレはどこ?」「日没は何時?」と最低限の生活を確保することに一生懸命になります。そしてキャンプが終わる頃に気がつくことがあるのです。
「あれ?自分の悩みってなんだっけ?悩むことを忘れていたな。」と。

つまり、キャンプがどれだけ人間の心をさまざまな悩みから解放し、プラスの影響を与えてくれるのかを知るきっかけになるのです。人は悩みや苦しみから脱却できる方法がキャンプや自然にあると知れば、再度行ってみようと思いますよね。そういう機会をNature Serviceは創出し続けたいのです。

キャンプに行くと悩みから脱却できる!

キャンプ場との関連で、やすらぎの森オートキャンプ場のご利用状況をご参考までにご紹介します。2016年にオープンしてからこれまでに、2万人近くの方がご利用くださいました(行政用語でいうと「交流人口増大」)。その経済効果は、キャンプ場だけにとどまりません。人が移動し、キャンプ場で生活・宿泊するということは、当然地域に消費が発生します。薪、ガソリン、食材、お土産代など、閉鎖されていた土地が町に経済効果をもたらし始めたのです!

2022年度からは新たに長野県伊那市の「千代田湖キャンプ場」と、長野県南信州広域公園施設「うるぎ星の森オートキャンプ場」の2つのキャンプ場が仲間に加わります。Nature Serviceでは、公共のキャンプ場のバリューアップの専門家になる事を目指し、既存公共キャンプ場や何らかの公共施設の跡地や公有地をキャンプや以下のようなリモートワーク施設として活性化する企画や運営、プロジェクト全体のコンサルティングサービスなども行っています。

3. 法人向けリモートワーク施設

さて、最後に法人向けにNature Serviceが提供している「信濃町ノマドワークセンター」についてお話します。先ほどのキャンプ場と同じ敷地内にあります。

大きな特徴は3点。

  1. フロー型で利用可能(施設の開設・維持費用なし)
  2. 自然の中で働く環境
  3. ラボ機能と実証実験フィールド

Nature Serviceがこの施設の運営を開始したのは2019年5月で、新型コロナウイルスが世界的に蔓延しリモートワークが推奨されるよりかなり前のことでした。

自由な働き方を推奨し続け、他社に先駆けて企業が抱える従業員のメンタルヘルス問題など企業の人事的経営課題に応えられる施設を企画・運営していたのです。

内部の作りにもこだわり、こんな場所で働きたい!と思ってもらえるようなおしゃれでスタイリッシュな空間を作りました。当然、働きやすい空間だけではなく、企業を受け入れられるだけのインフラ設備も整えてあります。

また、信濃町ノマドワークセンターを企業にご利用いただくに際しては、地域への経済効果も生みます。企業のワーケーションは基本的に平日に行われるため、町内の宿泊施設の平日利用者を増大させます。また森林セラピーガイドやケータリングサービスの利用などを通しても、地域への経済効果を生みだしています。長野県信濃町をワーケーションの地とすることで関係人口を増大させ、企業誘致や移住者を増やすきっかけとし、過疎化地域の人口増に貢献したいと考えています。

利用事例

先日、3Dプリンティング技術で世界のリーディング・カンパニーとして知られる「Stratasys Ltd.」の日本法人、ストラタシス・ジャパンの皆さまが信濃町ノマドワークセンターをご利用くださいました。
(詳細:なぜ、今ワーケーションなのか。リモートワークの次の働き方を見据えて。~人事本部長が語るワーケーション~第1回

同社は、リモートワークのさらに先の働き方を見据え、新しい価値を社員に提供したいと考えていました。そこで、「癒やし」「新しい体験」「都心から離れた場所」という3つのコンセプトをもとに日本各地のワーケーション施設を調査した結果、信濃町ノマドワークセンターにたどり着いたそうです。

長野県信濃町の豊かな自然の中で働き、過ごし、そして森林セラピーを体験した社員の方々の利用後の感想は、わたしたちが提供したいと考えていた価値と一致しました。

コミュニケーションやチーム・ビルディングの重要性、生産性の向上、自然や食の大切さなど、これらすべてが信濃町ノマドワークセンターの滞在期間中に感じられた変化でした。

「空間や働く場所がどれだけ大切なのかに気がついた。」
「自然が人を変えてくれた。」

そんな言葉が出てくるほどに、自然の中で働くことを通してプラスの効果を得たそうです。また、「ノマドワークセンターとはチームだと思っている。」ともおっしゃっていただき、Nature Serviceの価値観を共有してくださっています。

グローバル・カンパニーである同社は、高度な最先端技術を扱う企業です。対応力と柔軟性、生産効率と質の向上、創造性、コミュニケーション能力のすべてを非常に高いレベルで社員に求めています。

そんな先駆的な企業に高評価をいただいたことを誇りに思うとともに、日本の企業経営者やマネジメント層の方々には、従業員が働く環境を今一度見直していただき、自然の中で仕事をするという環境がどれだけのシナジーを生むのか、体感していただくことを切に願っています。

第3回へ続く)

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