耳になじんできた「SDGs」という言葉。
SDGsとは持続可能な開発目標であり、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことです。

文字だけ見ると「国レベルの取り組みで、私たちの日常とは少しかけ離れた、なんだか難しそうなものに感じる」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんな方に知ってほしい北欧の「ノルディック・スワン・エコラベル」について紹介します。
環境に配慮している企業の製品を「選ぶ」だけで、私たちの生活からSDGsの取り組みが生まれます。

ノルディック・スワン・エコラベルとは?

ノルディック・スワン・エコラベル(通称スワンマーク)とは、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランドの北欧5カ国で流通している「環境への負荷が低い製品」に表示されているラベルです。

この認証を受けるためには、以下の項目で審査を通らなければなりません。

・原材料
・製造過程
・使用
・使用後の処理
・リサイクル
・製品が及ぼす環境への影響

これらは環境や気候への悪影響を、確実に減らすために重要な項目です。

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製品ごとのスワンマーク認証条件

製品によってスワンマークの認証要件は異なります。
その中でも私が興味深いと感じた2つの製品をご紹介します。

・キャンドル
環境パフォーマンス、健康面、品質、安全性に関する特定の基準を満たす必要があります。
ススの排出と健康および環境に有害な化学物質の含有量に制限値があるため、クリーンなキャンドルです。


・ベビー製品
対象となるものは、ベビーカー、チャイルドシート、授乳枕など、製品を使用する際に子どもが直接テキスタイル(布や糸など)に触れるような製品。

これらの製品が認証を受けるためには、厳しい環境的、科学的要件を満たすことが必要です。

使用が禁止されている物質として、発ガン作用のあるものや、不妊につながる可能性のある物質など細かく決められています。

また使用する綿は少なくとも50%はオーガニックコットン、または農薬の使用制限の基準に沿った100%コットンである必要があるなど、健康面と環境面の両方の基準に合格しなければなりません。

日本でも、大切な子どもの肌に触れるものに気を使う方々は多いと思いますが、キャンドルにまで配慮がされているのには感心しました。

小さなキャンドルが環境に及ぼす影響なんて微々たるものだろうと思ってしまいそうですが、世界単位で考えれば、こうした小さな配慮が大きな1歩となるんですね。

このように環境や健康に配慮されたマークが確立されていれば、それを「選ぶ」ことは簡単な作業です。

北欧諸国ではスワンマークが、もはや1つのブランドのように扱われているような気がします。

選ぶことから始まるSDGs

「良い商品にはスワンマークの表示がある」
この認識が広がると、次のような好循環ができあがります。

  1. 企業:消費者の関心を高めるため「エコな商品」の開発・宣伝に力を入れる。
  2. 生産者:「エコな商品」の売上を後押しするため、環境への負担が少ない方法で資源を生産する。
  3. 消費者:多くの製品で環境面や健康面に良い商品の選択肢があるため、積極的に購入する。
  4. 投資家:「エコな取り組みが評価される社会」であれば、エコに高い配慮をしている企業に投資する。

このように、私たち消費者はエコな商品を「選ぶ」ことで、SDGsに参加できるのです。

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まとめ

商品を購入する際に数秒間だけSDGsについて考えてみてください。
そして、環境や健康に優しい商品を選んでみてください。
その積み重ねが地球への大きな配慮となります。
そんな気持ちで選んだ商品は、きっと私たちを少しいい気分にもしてくれるはずです。

(参考URL)
https://www.nordic-ecolabel.org/
http://www.isatokyo.org/opportunity_sweden_test/sustainability/080617/

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