日本の森林率は国土面積の約7割を占めており、世界と比較しても上位に入るほど自然豊かな国です。森林は道具の材料や燃料などに用いることが多いですが、森林自体が災害から守る機能があるのはご存じですか?

今回はSDGsのNo.15「陸の豊かさも守ろう」にも深く関わっている、日本の保安林の役割についてあらためて考えてみました。またこの記事はNature Serviceが撮影したドローン映像が使用されている「日本の持続可能な森林管理の取り組み」という動画を参考にしています。

保安林の役割

最初に説明したとおり、森林は木材として利用するだけではありません。日本には災害から守ってくれる森林が数多くあり、それを「保安林」と呼びます。

  • 水源のかん養
  • 土砂災害の抑制
  • 生活環境の保全・形成
  • 気象害の緩和
  • レクリエーションの場の提供 など

保安林にはこのような機能があります。またこれらの機能を維持するために保安林の管理をしているのが「保安林制度」です。

保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されます。

保安林制度 – 林野庁

保安林は国土面積の約3割、森林面積の約5割を占めていることから、日本という国自体を災害から守る役割があるのだと考えます。

長期的な視点を持った森林管理の取り組み

森林の成長には時間がかかるので、長期的な視点を持った計画が必要不可欠です。持続可能な森林管理を推進するために設けられた制度が「森林計画制度」です。

森林の取扱いについて、長期的視点に立ち、計画的かつ適切に行うため、森林関係の施策の方向と森林整備の目標を定め、適切な森林施業を示すものです。国、地方自治体、森林所有者がそれぞれのレベルで策定する計画があります。

森林計画制度とは – 新潟県ホームページ
  • 全国森林計画
  • 地域森林計画
  • 市町村森林整備計画
  • 森林経営計画

このように森林計画制度には全国規模から森林所有者まで、各段階で森林計画を作成できるように体系化されています。

最近では「エリートツリー」と呼ばれる苗木の普及にも取り組んでいます。エリートツリーとは優れた木同士を交配し、そこからさらに優れた木を選んだものです。成長が早く素性の良い苗木を使用した植林により、安定した森林経営が期待できます。これらの持続可能な森林管理を各地域で行うことで、自然の負担を下げつつ森林の活用が可能です。

まとめ

日本の保安林の役割とその持続可能な取り組みについて説明しました。森林は自然環境に好影響を与えるだけではなく、災害から守ってくれる役割もあることがわかります。今回紹介した「日本の持続可能な森林管理の取り組み」では、森林管理について詳しく解説していますので、よかったら下記動画をご覧ください。

参考:日本の持続可能な森林管理の取り組み

都道府県別森林率・人工林率(平成29年3月31日現在)- 林野庁

保安林制度 – 林野庁

エリートツリーの開発・普及 – 林野庁

森林計画制度 – 林野庁

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