日本は世界のなかでも森林大国と呼ばれるほど自然が豊富な国なのはご存じですか?森林はわたしたちが使用する道具の材料になるだけでなく、災害を守る役割も担っています。そのため森林管理は、SDGsのNo.15「陸の豊かさも守ろう」にも大きく関わるほど大切な取り組みといえるでしょう。

今回は北海道の地域が取り組んでいる森林管理の事例についてご紹介します。またこの記事はNature Serviceが撮影したドローン映像が使用されている「日本の持続可能な森林管理の取り組み」という動画を参考にしています。

北海道えりも町

北海道南東部に位置しているえりも町では、水産資源の枯渇を防ぐために大規模な緑化事業に取り組んでいます。えりも町は昔から自然が豊かな地域でしたが、明治以降は燃料の確保や牛・馬の放牧のために森林伐採が盛んになり、砂漠化が進行。もともと風が強い地域だったため強風で赤土が舞い上がり、えりも町周辺の沿岸の海が濁っていきました。次第に海藻や魚が減少し、水産資源に大きな悪影響をおよぼす結果となりました。

この状況を解決するため、1953年から本格的に緑化事業を開始し、以下の取り組みを行っています。

  • 草本緑化(草花を植えること)
  • 木本緑化(木を植えること)

風の強いなかで草本緑化を進めるため、海岸に打ち上げられた海藻で土を覆い、まいた草花の種の飛散を防ぎました。木本緑化では環境に適しているクロマツを中心に育て、現在でも防風林としてえりも町を強風から守っています。その結果、沿岸の海では海藻や魚が再び採れるようになり、水産資源の回復につながりました。

北海道下川町

下川町は総面積の9割が森林で占めており、その関係で昔から林業が発展していました。時代の変化とともに人口が減少したことをきっかけに、あらためて豊富な森林に注目し、植林による持続可能な森づくりを進めています。その他にも以下のような取り組みも行っています。

  • ゼロエミッションの木材加工
  • 木質バイオマス
  • 森林を活用した事業の支援

「ゼロエミッション」とは資源を活用する際の廃棄物や二酸化炭素をゼロに近づける取り組みのことで、木材加工時にムダな廃棄物を出さないように木材を有効活用しています。「バイオマス」とは動植物由来のエネルギー資源のことで、用途の少ない枝葉や加工後のおがくずなどの端材を燃やして熱エネルギーに変換して、施設の給湯や暖房に役立てています。また木材を活用したビジネスを展開したい方のバックアップ体制も整っているため、新しいチャレンジも行いやすいです。このような森林を活用した取り組みにより、下川町は2017年に「第1回ジャパンSDGsアワード本部長(内閣総理大臣)賞」の受賞を果たしました。

まとめ

北海道の地域が取り組んでいる森林管理の事例についてご紹介しました。さまざまな方法で森林を活用しつつ、保全に取り組んでいるのがわかります。この先もずっと自然とともに生きるためには、森林管理の大切さについてあらためて考えなければいけません。今回紹介した「日本の持続可能な森林管理の取り組み」の動画では、他の地域の事例も解説しています。興味のある方はぜひ下記動画をご覧ください。

参考:日本の持続可能な森林管理の取り組み

百人浜緑化事業 – 北海道えりも町

しもかわ森林バイオマスの取り組み

下川町のSDGs(持続可能な開発目標)の達成にむけた取組み

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