鳥のさえずりや小川のせせらぎ。都会ではなかなか聞くことのできない自然の音。このような音が人々の心と体に良い効果を与えるという研究結果が、米国科学アカデミー紀要に掲載されました。

この記事では、掲載された論文「A synthesis of health benefits of natural sounds and their distribution in national parks」や「Want to improve your health? Head to a national park, and absorb the sounds」の記事を参考に、自然の音と健康との関係をご紹介します。

研究方法

この研究は、カナダやアメリカの大学の研究者とアメリカ合衆国国立公園局との共同で行われました。

アメリカにある68の国立公園の221カ所から色々な音を収録・分類し、それらが人々の健康に与える影響を心拍数や血圧、ホルモンの分泌量といったさまざまな観点から測定し、統計的に分析しています。

自然の音の種類と健康

この研究により、自然の音には痛みを軽くしたりストレスを解消したりする効果があることや、音の種類によってその効果が異なることなどが明らかになりました。

例えば、鳥の鳴き声にはストレスやいら立ちを抑えて気分を高めたり、注意力を回復させたりする効果があります。また、人は鳥のさえずりを聞くことで自然に親しみや快適さを感じリラックスすることもわかりました。

他にも、小川のせせらぎのような水の音は気持ちをポジティブにし、健康を増進させる上で最も効果のある音だということも明らかになっています。水は生きていく上で欠かせないものですが、水の「音」も健康のために必要なものなのです。

自然の音と雑音

自然の音を聞くことが健康に良いとは言っても、自然の音にあふれた環境に住んでいる人ばかりではありません。また、国立自然公園のような場所ですら、そこを訪れる車や上空を飛ぶ飛行機の騒音などの人為的な音、いわゆる雑音が聞こえてきます。

しかし、雑音の中に自然の音が混ざっていれば、ある程度の健康効果があるということも明らかになりました。雑音の中に自然音がある環境と無音の環境で行った実験結果を比較したところ、前者のほうが健康に良い影響があることが確認されたのです。

自然の音は雑音に埋もれるのではなく、雑音を抑える効果があり、音の環境を改善してくれるのです。

自然の音を守る

自然の音と人の健康の関わりを明らかにしたこの研究は、もう一つ大事なことを示唆しています。それは、自然の音を守ることの重要性です。

都市化や開発により自然環境が減っていることは地球の課題の一つですが、それは環境だけではなく、人の健康を損ねることにもつながりかねないということです。自然の音が聞こえる環境が保たれていることで、人々の心や体の健康も維持されます。

鳥のさえずりや小川のせせらぎに耳を傾けるとともに、自然環境を守っていこうという意識も持っておきたいものです。

Nature Serviceが運営する千代田湖キャンプ場では、場内を散策すると小川のせせらぎや鳥のさえずりが聞こえてきます。ストレス軽減を目指して、本物の自然の音を聞きに、千代田湖キャンプ場にいらしてみませんか?

(参考)
A synthesis of health benefits of natural sounds and their distribution in national parks
Want to improve your health? Head to a national park, and absorb the sounds

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