「キャニオニング」というスポーツをご存じですか。「自然を体全体で感じたい!」「ワクワクやスリルを感じたい!」といった方におすすめのアウトドアスポーツです。今回は「WHAT IS CANYONING?」と「6 Reasons to Try Canyoning」の記事を参考に、「キャニオニング」とはどんなスポーツなのか、その歴史や魅力をご紹介します。
「キャニオニング」とは
「キャニオン(canyon)」は英語で谷や渓谷という意味で、「キャニオニング」は渓谷や渓流を歩いたり泳いだりしながら下るスポーツです。
岩でできた自然の滑り台を滑り降りたり、ロープを使ってびしょ濡れになりながら滝を下ったり、滝つぼに飛び込んだり。普通の登山やハイキングでは体験できないような自然との濃密な触れ合いや、時には格闘を楽しむことができます。
歩くだけではなく、泳いだり、滑ったり、ロープでぶら下がったりとさまざまな活動が求められ、「スポーツ」というよりも「アドベンチャー」という言葉のほうがぴったりかもしれません。
「キャニオニング」の歴史
キャニオニングが始まったのは、19世紀後半のフランスです。「現代洞窟学の父」と言われるエドワード・アルフレッド・マルテルが、辺境の洞窟に行くために峡谷を越え渓流を渡るために編み出した技術がキャニオニングだったのです。
その当時は特別な道具はありませんでしたが、20世紀半ばごろから登山家や探検家のチームによって安全のために装着するベルトやウェットスーツを破れにくくする保護具などが開発されるようになりました。そして、徐々に一般の人にも知られるようになり、1970年ごろにはスポーツとして広く楽しまれるものになっていました。
キャニオニングの魅力とは
魅力1.自然の美しさの発見
キャニオニングの最大の魅力は、自然の美しさの発見です。キャニオニングでは、それまで見たこともない美しい景色に出会うことができます。長い年月をかけて谷川の流れに削られてできた美しい形の岩、深い滝つぼの透き通った水やその周辺に立ち上る霧や虹。太陽の光と岩や木々が作り出した美しい影。
自然を五感で感じ、地球の営みをも体感することのできるこのような自然体験は、キャニオニング以外のスポーツで体験することは難しいかもしれません。
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魅力2.新しい人との出会い
キャニオニングは、決して簡単なスポーツではありません。サポートしてくれるガイドも必要ですし、ともに歩く仲間と協力し合わなければ乗り越えられないポイントもあります。
たとえキャニオニングツアーで初めて会った人たちであっても、お互いを信じ、協力し合わなければ怪我や事故を引き起こしかねません。キャニオニングを通して、人を信頼することや仲間の大切さを知り、絆や友情を深めていくことができます。
魅力3.コンフォートゾーンから抜け出す
文明社会の中で生活していると、大自然の中に入るだけでも少し不便で不安でスリリングです。でも、キャニオニングでは、文字通り「自然に身を預けて」渓流を流れたり、滝に打たれたりするので、よりスリルや緊張感を経験することになります。
このスリル満点の時間が、いつもの慣れ親しんだ場所にいる自分の背中を押してくれます。そして、心の解放や成長を感じることができます。
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(参考)
WHAT IS CANYONING?
6 Reasons to Try Canyoning
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。