山やキャンプ場など自然の中で夜の時間を過ごしたことはありますか。美しい星空と気持ちのいい夜風、聞こえてくるのは虫の声。そんな場所にいると自然と心が落ち着いていきます。最近の研究では、夜の時間を外で過ごしたり、屋外で眠ったりすることは、健康に効果があり幸福感も高まることがわかっています。
今回は「5 Reasons You Should Spend a Night Outside」と「Five Reasons You Should Definitely Sleep Outside At least Twice A Year」の記事を参考に、夜の時間を屋外で過ごすことの効果を紹介します。
体内時計が整えられる
米国コロラド大学の研究によると、週末に一回でも屋外で過ごすと体内時計が調整されることがわかっています。現代人の体内時計は人工の光によって乱されています。でも、屋外で一日過ごすことで太陽光のサイクルに合うようになるのです。
さらに、屋外で睡眠をとって一晩過ごすと、いつも通り家の中で寝るよりも、朝の目覚めがよりすっきりし、疲れもより感じにくくなることがわかっています。テントや寝袋を使って自然の中で寝てみたり、気候と天気が良ければ家のデッキや芝生の上にそのまま寝転んで寝てみてください。朝の光がアラームの代わりに起こしてくれて、快適な朝を迎えることができます。
関連記事:週末のキャンプで睡眠が改善する!自然の光を浴びて社会的時差ボケを解消しよう
脳や体の働きが良くなる
屋外の新鮮な空気の中で過ごすことは、それだけで体に良いことです。ある研究では、公園で一日過ごすだけで、その後一週間以上も免疫機能の活動が高まることが明らかになっています。
日中だけでなく夜も屋外で過ごせば、より高い効果が得られます。屋外の新鮮な空気の中で眠ると、家の中にたまった古い空気よりも良質の酸素を得ることができます。それにより筋肉が効率的に乳酸を分解できるようになるので疲労が回復します。また、細胞も活性化するので新陳代謝が高まります。さらに、新鮮な空気を体に取り込むことで脳の働きもより速くなるのです。
心と体がリラックスする
環境行動学の研究では、屋外で時間を過ごすとストレスが軽減され、人生をより肯定的に捉えるようになる可能性があることが示唆されています。さらに、日中だけでなく夜も屋外で過ごせば、輝く星、静かな月、夜明けの光などが、世界の美しさを思い出させてくれます。
ミシガン大学の研究では、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の退役軍人に一週間屋外で過ごし睡眠も外でとらせたところ、幸福感や社会生活をする上での機能も高まり、人生への見通しが肯定的なものに改善されることがわかりました。
また、携帯電話やパソコンを見つめる代わりに夜の星空を見上げていれば目や心がリラックスします。自然とのつながりも再認識し、安らぎを感じることもできます。星空を見上げることによる効果は、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:忙しい人ほど星空を眺めよう!多忙な現代人に嬉しいさまざまな効果
まとめ
夜の時間を屋外で過ごすことは、心と体をリラックスさせ、ストレスや心配事を解消してくれます。たとえ一、二泊でも夜の屋外から得られる恩恵は多くあります。今度の休みは星空の美しいキャンプ場で夜を過ごしてみてはいかがでしょうか。
(参考)
5 Reasons You Should Spend a Night Outside
Five Reasons You Should Definitely Sleep Outside At least Twice A Year
田舎育ち18年、都会暮らし28年、海外暮らし5年。どこにいても緑と土が必要で、ときどき「山が見たい」と駄々をこねます。老後はヨット好きの主人と海と山の両方が見える場所に住みながら、世界各地を旅したい欲張り50代です。