オーバーランディングとは「目的地のみに重点を置くのではなく、移動する過程も十分に楽しむ」という意味合いを持ちます。主に困難な地形や、通常では人々が行かないような道を探索するために、専用の車両 (多くの場合、改造された 4WD またはオフロード対応) を使用します。さまざまな地形に挑戦し、困難なルートを移動するため、未だ見ぬ絶景や秘密の場所を探求する旅はきっと貴重な体験となります。

出発前の事前チェックがとにかく大切です

オーバーランディングでは、出発前の事前チェックが非常に大切です。走行予定の林道について、管理する行政(役場の建設課など)に電話で封鎖状況などの情報についてお問合せすることをオススメします。

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車両について考えられる事例は、車両にトレーラーなどを牽引する場合にはヒッチボールとの連結が外れることや、車載したルーフキャリアから荷物などが崩れてしまうといったものが考えられますので、十分に気をつけましょう。

オーバーランディング 1st day

この記事では、3日間の旅の体験をご紹介します。

今回のオーバーランディング旅の計画は、TOYOTA HILUXを使用し、リグトレーラーを牽引しながら群馬県の秋鹿林道や万沢林道の走行および、林道のなかでキャンプができる中継場所を探しながら次の林道を目指すことが目的です。キャンプをする際に注意する点は設営地周辺の安全確保や、あとから通行する車両への配慮などがあります。もちろんそこから見える景色が良いのも大切です。

オーバーランディング 2nd day

障害物の除去

2日目の秋鹿林道の走行では、自然と人間の名残が交じり合い、雪上に残された動物の足跡や、現在使われていないキャンプ場(川手山森林公園跡地)の跡地を発見したことは、未知への冒険となりました。

キャンプ場跡地を見つけた時には、この跡地がオーバーランディング走行の中継点となり、無人のキャンプ場として活用されたら地域貢献にも繋がるのではないかと思いました。そして、さらに先へ行くと雪上に轍のついていない前人未踏(最近)の林道を発見しました。このような林道には様々なアトラクションが待ち受けていることが多く、大きな枝がぶら下がっていたり、倒木や岩などが道を塞いだりもしています。チェーンソーやハイリフトジャッキを用いて前人未到の林道を進む経験は、まさしく冒険そのもので、自然の力に人間がどうやって向き合いクリアしていくか試される瞬間でした。

オーバーランディング 3rd day

連結部分のボルトが脱落!
運よくそばにありました!

旅の終盤、予期せぬアクシデントが発生しました!

出発前の事前チェックを行っていても、予期しない事が起こることがあります。今回起こったアクシデントは、秋鹿林道を走行し出入り口に到着時、牽引していたリグトレーラー連結のヒッチボールのボルトが脱落し車両から外れてしまいました。極稀ではありますが、このようなアクシデント発生は林道の路面状況の激しさを物語っているようでした。
そして修復を終え、ふと周囲を見渡すと小さな祠(ほこら)があり、あたかも神様が林道を行き来する人々を見守っているような雰囲気が漂っていました。林道を走行する際に祠を見かけたら旅の無事をお祈りすることをオススメしたいと思います。

オーバーランディング LAST day

想定外を臨機応変に

最終日の3日目は、計画していた万沢林道が事前に役場へ確認していたにも関わらず、冬季封鎖で通れない状態でした。役場の情報も問い合わせを受けた職員によっては、情報の回答が異なる場合もあるため注意が必要かもしれません。
オーバーランディングでは計画ルートの変更は発生しますが、想定外を臨機応変に対応していくことも醍醐味の一つと言えるでしょう。

旅の途中には素敵な発見もありました

万沢林道冬季封鎖を受け走行ルートを変更したため、長旅の疲れを癒やす温泉を目指しましたが、途中で創業100年の歴史を感じさせる寿司屋を見つけました。アウトドア活動中は衛生的な理由から生もの(鮮魚)を避けていたので、そこで食べた寿司は格別な美味しさでした。

まとめ

実際にオーバーランディング旅をしてみるとたくさんの発見がありました。
最も多く感じたのは、自然界は予想外の連続であること、その予想外の事態にしっかりと向き合える時間が持てること。こういった非日常を体験しておくことは、万が一の災害時などでも大きく役に立つ経験だと思います。自然の中に身を置くことが大部分を占めるオーバーランディングはアウトドアスキルを高めるのに最適だと感じました。

私たちNatureServiceは、「日本においてのOverlandingをテーマとした新たな観光資源の発掘や調査に取り組んでいます。」

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