冬のスポーツと言えば、スキーやスノーボードが真っ先に思い浮かびますが、その他にもさまざまなウィンタースポーツがあります。その中でも過酷なものの一つが「アイスクライミング」。厳しい寒さの中、白く高くそびえる氷の壁を登ります。危険と隣り合わせのスポーツのようにも思いますが、その人気は高まっています。今回は「What is Ice Climbing and Where Can You Do It?」と「What Are the Benefits of Ice Climbing」の記事を参考に、「アイスクライミング」の歴史や魅力をご紹介します。

「アイスクライミング」とは

「アイスクライミング(ice climbing)」は、文字通り氷を登るスポーツです。凍った滝や渓谷、凍りついた崖などを登ります。頂上を目指すことも目的の一つではありますが、登ることへの挑戦やその過程を楽しむスポーツでもあります。アイスクライミング用のブーツや装備が必要で、もちろん十分な技術の習得も必要です。でも、特別な人にしかできないスポーツというわけではありません。どのような高さや傾きの氷壁を登るかで難易度をコントロールできるので、誰でも挑戦することのできるスポーツです。

「アイスクライミング」の歴史

アイスクライミングは、19世紀初頭にアルプス地域で始まりました。そこで休暇を過ごした英国貴族が、地元の羊飼いを山岳ガイドとして雇い、冬の山に入って氷の斜面や氷河を探検したのが始まりです。道具や技術の進化とともに、アイスクライミングは高度で挑戦的なものになっていきました。1970年代初めには氷の滝を登ったり、安全装備なしで約23メートルの垂直の氷壁を登ったりするつわものも出てきました。その後、アメリカ、ノルウェー、そして韓国や日本にも広がり、2002年には国際登山連盟主催で初のワールドカップ大会が開催され、その後も定期的に開催されています。

「アイスクライミング」の魅力

厳しい寒さの中で氷の壁を登るアイスクライミングは、決して楽なスポーツではありません。でも、難しい挑戦だからこその魅力があります。氷の壁や滝は不安定で登りにくいので、身体的な能力や技術だけでなく、精神的な強さや冷静さなどを総動員しなければなりません。自分自身と向き合って、自分の限界に立ち向かうプロセスでは、高い緊張感と興奮を感じます。そして、乗り越えたときには他のスポーツでは味わうことのできないような達成感を得ることができます。

アイスクライミングは自然と一体になれるスポーツであることも魅力です。氷の壁に密着して登るので、自然の偉大さを直接体で感じることができます。また、大自然の中で作られる氷の壁はいつも同じではありません。気温や風などの影響によって形状や質感が変わりますし、今年登った氷壁が来年も同じような姿で現れるわけではありません。一期一会の出会いを楽しみながら、自然と対話して冒険に挑戦する、それがアイスクライミングの魅力なのです。冒険、挑戦、冬の大自然という言葉に胸が躍る人は、挑戦してみてはいかがでしょうか。

滝はどうして凍るのだろうと不思議に思った方は、こちらの記事もどうぞ。「滝はどうやって凍るのか?その不思議をわかりやすく解説

(参考)
What is Ice Climbing and Where Can You Do It?
What Are the Benefits of Ice Climbing

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