伊豆諸島9島を全島制覇し、その島を紹介する『伊豆諸島全島制覇企画』。利島から始まった旅は、1年かけて御蔵島でコンプリート。その総括として、これまでの旅を振り返りつつ、「『伊豆諸島全島を一気に巡る旅』を計画した場合のオススメ行程」を3回に分けて紹介! 今回はその1回目。

【「アイランドホッピング」?】
アイランドホッピング』とは、学問上、歴史上で意味が違うようだが、Wikipediaによると「フィリピンやインドネシアなどの群島国家・太平洋の島々・沖縄などを、航空機や船などでつなぎながら旅すること」を言うらしい。

そんなわけで、「伊豆諸島アイランドホッピング計画」と名付けた計画の条件は以下の通り。

  • 実現可能な計画にする(運航スケジュールにより時期限定はあり)
  • 各島で必ず1泊以上する(島のネイチャースポットを巡る)
  • 定期便で移動する(可能な限り東海汽船の大型客船を利用)
  • 竹芝には戻らない(できるだけ)
  • 天候などによる欠航は考えない(キリがないから)
  • 無理はしない(これ大事)

なお、行程はできるだけ実現可能な方法を選んでいるが、あくまでも机上の空論ということでご了承いただきたい。

ということで、伊豆諸島を巡り景色のいいところでビールを飲む『ビールおじさん』による、アイランドホッピング計画スタート! 文中の到着時間などは時期により変わる。運航スケジュールなどの船に関する情報は、『東海汽船』Webサイトで確認を。

まずは伊豆諸島の南側、八丈島・青ヶ島・御蔵島を巡る旅から。

船上のビールおじさん
船上のビールおじさん

【伊豆諸島への旅は竹芝からスタート!】
旅のスタートは東京『竹芝客船ターミナル』から。伊豆諸島、小笠原諸島へ向かう船の出発点。東海汽船の窓口でチケットを引き換え、必要事項を記入したら出港までのんびり待つ。

22時半出港の『橘丸』に乗船。最初の目的地である『八丈島』へ。甲板でビールを飲みながら、夜の東京湾を楽しむ。レインボーブリッジはいつ潜ってもグッとくるし、港に並ぶクレーンはカッコイイ。ほろ酔い気分で眠りにつく。船の中で1泊(1泊目)。

レインボーブリッジを潜り、スタート!
レインボーブリッジを潜り、スタート!

【2つの山を持つ島・八丈島】
三宅島と御蔵島を経由して、9時頃『八丈島』に到着。伊豆諸島で2番目の大きさで、アップダウンも多い八丈島でのオススメ移動手段はレンタカー。

船上からの八丈島
船上からの八丈島

八丈島を巡る。島を構成する2つの山は、全く違う魅力を持つ島。「西山」と呼ばれる『八丈富士』は、その名の通り富士山のような円錐型をした綺麗なフォルムの山。腰程度まで草が生える火口丘を巡る『お鉢巡り』が有名だが、風が強いことが多く、島の人によると「できればラッキー」くらいで考えておいた方がいいらしい。

雲に覆われることも多い八丈富士
雲に覆われることも多い八丈富士

もう一つは「東山」と呼ばれる『三原山』。八丈富士はできて数千年だが、こちらは10万年の歴史を持つ。伊豆諸島の島では珍しく川があり、沢や滝といったスポットも多い。ここでは『ポットホール』をぜひ見ておきたい。ポットホールとは、雨水と小石によって岩盤が削られた甌穴群のこと。これが島内には800以上もあるのだそうだ。

静かな森に包まれたポットホール
静かな森に包まれたポットホール

三原山には、滝の裏側に入れる『裏見ヶ滝』などの自然スポットや、温泉施設も数カ所あり、自然を満喫したあとに、温泉ホッピングというのも面白いだろう。海を見ながら入れる足湯もある。

全く違う姿を見せる2つの山。どちらの自然も魅力的な贅沢な島。八丈島で1泊(2泊目)。

裏見ヶ滝で一杯!
裏見ヶ滝で一杯!

取材記事

八丈島からの寄稿

関連情報

【選ばれたものだけが行ける島・青ヶ島】
「絶海の孤島」「選ばれたものだけが行ける島」と呼ばれる『青ヶ島』へ。行く方法は八丈島からの定期船『あおがしま丸』かヘリ。絶海の孤島と呼ばれるだけあって、港は外洋の影響を受けやすく、1週間以上船が着かないこともあるそうだ。そういうこともあり、宿を予約する際「ヘリの予約は?」と聞かれる。そのくらい「船は欠航の可能性が高い」ということ。両方ヘリを予約した方が安心だが、欠航を考えない今回の計画では、行きは船、帰りはヘリの行程で。

9時頃、あおがしま丸出港。八丈島付近はたいしたことなかった揺れが、離れるにつれて立っていられないほど激しくなる。横になっているしかなく、寝て過ごす。3時間ほどの船旅。揺れが多少収まったので甲板に出ると、切り立った崖に囲まれた青ヶ島が見えて来る。なるほど「絶海の孤島」だ。あおがしま丸の情報は『伊豆諸島開発株式会社』Webサイトから。

切り立った崖に囲まれた青ヶ島
切り立った崖に囲まれた青ヶ島

昼過ぎに青ヶ島到着。港から集落への道は、きつい坂と崖を貫くトンネル。宿に迎えに来てもらう。青ヶ島は面積5.98平方キロメートル、人口160人ほどの日本一人口が少ない小さな島だが、オススメ移動手段はレンタカー。歩いて回るには広く、坂もきつい。スポットを巡るのには必要だ。

青ヶ島といえば二重カルデラ。これは見ておきたい。車で外輪山の展望台へ。『死ぬまでに見るべき世界の絶景13』として海外にも知られる風景。青ヶ島では外せないスポット。

一度は見ておきたい景色
一度は見ておきたい景色

外輪山の中のひんぎゃへ。『ひんぎゃ』とは、島の言葉で「水蒸気の噴出する穴」のこと。電気がない時代には調理に使っていたそうで、現在でも食材を蒸して食べることができる施設がある。中に食材をいれて20分ほど待つ。よく蒸された食材は、ひんぎゃで作られる塩でいただく。自然の力で調理される食材を、自然の中でいただく。ああ、なんてネイチャー。青ヶ島で作られる焼酎『あおちゅう』があるとなおいい。

下から吹き出る水蒸気で蒸される
下から吹き出る水蒸気で蒸される

日本一人口の少ない小さな島だが、多くの魅力を持っている。なかなか行けない島だが、一度は行っておきたい島。青ヶ島で1泊(3泊目)。

青ヶ島の港で
青ヶ島の港で

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関連情報

【八丈島に戻る】
帰りは定員9名の小さなヘリで。20分ほどの短い空の旅。上空からの景色を見ていたら、あっという間に八丈島に到着(ヘリコプターの情報は『東邦航空株式会社』Webサイトから)。この時間から乗船できる船はなく、八丈島に1泊(4泊目)。

【イルカと共存する島・御蔵島】
次の島は『御蔵島』。周辺海域にミナミハンドウイルカが住み、一緒に泳ぐことができる「ドルフィンスイム」を目的に、多くの観光客が訪れる。だが、この島も青ヶ島と同様「選ばれたものだけが行ける島」。切り立った断崖に囲まれた島の港は、外洋の影響を多くうけ、船が欠航することもままある。

周囲は切り立った崖の御蔵島
周囲は切り立った崖の御蔵島

八丈島からの船は昼頃に到着。300人ほどが暮らす島は、豊かな原生林が残る巨樹の森としても知られ、幹回り14メートルのスダジイも残る。島では、これらの自然の恵みを守り、関係を長く続けるために、いくつかのルールを定めている。自然を守るためでもあるが、観光客の安全を守るためでもある。島の想いを理解して自然を楽しみたい。
島はレンタカーもなく、自転車もNG(持ち込んでも乗れない)。森を巡りたい場合は、一部を除いてガイドさんをお願いする必要がある。車で案内をしてくれるので、ぜひお願いをしたいところ。

島内には豊かな巨木の森が残る
島内には豊かな巨木の森が残る

ドルフィンスイムはなかなかできない自然体験。数頭の群れで暮らすイルカと、まさしく一緒に泳ぐという感じ。2時間ほどツアーだが、気付いてみればあっという間。疲労感も心地いい。

ビールおじさんも楽しむ
ビールおじさんも楽しむ

厳しい自然の中で、与えられた恵みと共存し続ける島。御蔵島で1泊(5泊目)。

御蔵島の港を見下ろす高台で
御蔵島の港を見下ろす高台で

取材記事

御蔵島からの寄稿

関連情報

ここまで3島を巡り、次は南側航路から北側航路へ!
2:三宅島・伊豆大島・利島 編」に続く。

Nature Service 正会員 島事業リーダー
酒と音楽をこよなく愛する自由な情報設計者。島での楽しみ方は素潜り。綺麗な海を見ると潜りたくなって仕方ないらしい。潜った後のビールと、民宿のご飯が大好物。ビールおじさん。

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